老健入所後の認知症悪化と介護:自宅介護との比較と今後の対応

老健に入所したために認知症が悪化するのはごく普通にある事なのでしょうか 今年6月に老健に入所した83歳の母の事です。 今年のゴールデンウイーク中に脱水症で入院し、 車椅子とベッドへの拘束の為に歩けなくなり、リハビリもママならず。認知症の為だと言われました。 OLの私と90歳の父と母の3人暮らしでしたので自宅で介護が出来ず 病院から直接老健に入所して2ヶ月経ちました。 最初は夜中に動いたり不安で泣いたりしていたそうですが、今ではそれはなくなりました。 食事は1時間くらい掛けてゆっくり自分で食べていたのですが2~3週間くらい前から全介助になりました。 促しても自分でなかなか食べようとしないため、片付ける時間もあるので仕方なく全介助にしたそうです。 トイレは最初から全介助です。 リハビリは週5日あります。始めの1ヶ月は重りを手に持って腕の準備体操、足に重りをつけた体操、 歩行器を使った歩行訓練など、その日の体調に合わせてやっていたそうです。 今では重りは付けづ、歩行器も使わず、平行棒を使用した歩行訓練は出来て1往復。又は片道。 理学療法士の話では、とにかく気力がなくなったらしいです。以前はしていた会話もなくなったらしいです。 腕力、脚力、全て入所当初の半分以下です。 先日面会に行った時、最初母は私を見ていても見ていない。話しかけても返事がなし。何度も問いかけてやっと搾り出すような小声で訳の解からない返事。 先週までは出来ていた車椅子のブレーキをかける、外す、車椅子に深く座りなおすなども 「年寄りなんだから出来ない」 と言って力を入れません。もちろん先週までは何度も何度も 「はい、やって。出来るから大丈夫」 を私が繰り返してやっとなんとか出来ていた状態ではありましたが。 老健になんか入所させないで無理をしてでも家で介護したほうが良かったのかと何度も自問自答してます。 先日面会に行き、帰る時、施設のトイレで号泣してしまいました。 母の性格のせいなのか、認知症のせいなのか解かりませんが やはり何でもやってくれてしまう事が駄目なのでしょうか。 特養に入ればリハビリもなくなりますし、益々自分で何も出来なくなりますね、きっと。 申し込んだ特養にリハビリがあることはありますが希望者人数に対し(もちろん本人ではなく家族の希望です)、理学療法士の人数が少ないので、週に1回出来て良い方だそうです。 脱水症になるその瞬間まで自分で全てやっていたので、変わり果てた母を見て私が戸惑っているだけなのか。。。補足ワンフロワー50人の老健で4人部屋です。入院時から食事以外身の回りの事は何一つ自立していませんでした。元気にしていた時からたった400メートルの距離でもタクシー利用で普段から歩かない母でした。背骨がかなり右に湾曲している為、腰と足の痛みが原因だと思います。尾てい骨が出ているので低反発クッション使用ですが長時間車椅子に座っていると痛がり今は食事の時以外はベッドで横になっています。たまに寂しがってみんなとテーブルに居るそうです。

老健入所後の認知症悪化:原因の多角的考察

老健入所後に認知症が悪化したように見える場合、様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。必ずしも老健入所が直接的な原因とは限りません。ご心配されているように、介護方法や環境の変化、身体的な問題などが影響している可能性が高いです。

1. 環境の変化と心理的影響

自宅から老健への入所は、ご本人にとって大きな環境変化です。慣れた生活空間、家族との距離感、そして日々のルーティンが大きく変わることで、不安やストレスを感じ、認知機能の低下につながることがあります。特に、夜間の不安や泣き叫ぶといった症状が落ち着いてきたことは、ある程度環境に適応しつつある兆候とも考えられます。しかし、同時に、新しい環境への適応にエネルギーを消費し、他の活動に支障をきたしている可能性も否定できません。

2. 身体的機能の低下とリハビリ効果

脱水症による入院と、それに伴う身体活動の制限は、ご高齢の方にとって大きな負担となります。リハビリの頻度や内容の変化も、機能低下の要因の一つでしょう。週5日のリハビリから、平行棒での1往復程度の訓練になったことは、ご本人の意欲低下を反映している可能性が高いです。理学療法士の指摘通り、気力の低下が身体機能の低下に直結していると考えられます。

3. 介護方法の変化と意欲の低下

食事の介助が全介助になったことは、ご本人の自立心を損なう可能性があります。以前は1時間かけてゆっくりと食事をしていたとのことですが、全介助になったことで、食事への意欲が低下し、さらに身体機能の低下を招いている可能性があります。これは、介護する側も大変な状況ではありますが、可能な限りご本人の自立を促す工夫が必要となるでしょう。

4. 疼痛の影響

背骨の湾曲による腰痛や足の痛みは、日常生活における活動意欲を大きく低下させます。低反発クッションを使用しているとのことですが、それでも長時間車椅子に座っていると痛みを感じているとのことなので、痛みのコントロールが不十分な可能性があります。疼痛管理の専門家(ペインクリニックなど)への相談も検討すべきです。

自宅介護と老健入所の比較:それぞれのメリット・デメリット

自宅介護と老健入所、どちらが良いかという問いには、明確な答えはありません。それぞれにメリットとデメリットがあり、ご家族の状況やご本人の状態によって最適な選択は異なります。

自宅介護のメリット・デメリット

* **メリット:** 親密な環境で、ご本人のペースに合わせた介護が可能。
* **デメリット:** 介護者の負担が非常に大きい。24時間体制の介護が必要となる場合、介護者の健康状態や精神的な負担が深刻な問題となる。専門的な知識や技術が必要な場合、適切な介護が難しい。

老健入所のメリット・デメリット

* **メリット:** 専門的な介護とリハビリを受けられる。介護者の負担を軽減できる。
* **デメリット:** 環境の変化によるストレス、自立心の低下、リハビリ内容や頻度が期待通りでない可能性。

今後の対応:具体的なアドバイス

現状を改善するためには、以下の点を検討してみましょう。

1. リハビリの見直しと意欲向上

* **理学療法士との連携:** ご本人の意欲低下について、理学療法士と詳しく話し合い、リハビリ内容や頻度、アプローチ方法の見直しを検討しましょう。
* **モチベーション向上策:** ご本人が楽しめるアクティビティを取り入れる。音楽療法、園芸療法、ペットセラピーなども効果的です。小さな成功体験を積み重ね、自信を取り戻すことが重要です。
* **目標設定:** 無理のない小さな目標を設定し、達成することで自信を高める。例えば、「今日は箸を使って一口だけご飯を食べる」といった目標から始めましょう。

2. 介護方法の工夫

* **自立支援:** 可能な範囲で、ご本人の自立を促す。食事や着替えなど、できることはご本人にやらせる。
* **声かけの工夫:** 指示ではなく、励ましや共感の言葉を意識的に使う。「できるよ」「大丈夫だよ」といった肯定的な言葉かけが重要です。
* **環境調整:** 車椅子やベッドの配置、室温、照明などを調整し、快適な環境を作る。

3. 疼痛管理

* **医師や看護師への相談:** 腰痛や足の痛みについて、医師や看護師に相談し、適切な疼痛管理を行う。薬物療法や物理療法などを検討する。
* **姿勢の改善:** 正しい姿勢を保つためのサポートを行う。必要であれば、専門家のアドバイスを受ける。

4. 専門家への相談

* **ケアマネージャー:** 介護計画の見直しや、他の介護サービスの利用について相談する。
* **精神科医・認知症専門医:** 認知症の症状悪化について相談し、適切な治療やケアを受ける。

5. ご家族のケア

ご自身も大きなストレスを抱えているようです。介護疲れを防ぐために、ご自身のケアも大切です。介護休暇の取得、介護支援サービスの利用、家族や友人への相談など、積極的に支援を受け入れることをお勧めします。

特養への転換について

特養への転換も選択肢の一つですが、リハビリが週1回程度になるという懸念がある場合は、老健でのリハビリを継続しつつ、可能な限り自立支援に力を入れる方が良いかもしれません。特養への転換は、ご本人の状態やご家族の状況を慎重に検討した上で決定しましょう。

まとめ

老健入所後の認知症悪化は、必ずしも老健入所が原因とは限りません。様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。ご本人の状態、介護方法、環境、身体的要因などを総合的に見直し、適切な対応をすることで、現状を改善できる可能性があります。専門家と連携を取りながら、ご本人にとって最善のケアを目指しましょう。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)