老人施設の防火戸:防寒対策と火災安全性の両立

防火戸の開閉についてお尋ねします。半年ほど前から老人施設にて宿直管理の仕事をしています。2階鉄筋コンクリーの老人施設の建物です。昨日建物の見回りをしたところ、いつもは開いた状態の階段の1.2階の上下階段口の防火戸が閉まっていました。そこで、管理者の方に閉まっていますがあれでいいのですかと尋ねると、寒くなったので防寒用に閉めてあると言う事です。受信機のSWはoffにしてあります、との事でした。詳しい事は私もわからないので、その場はそうですかといいましたが、火災になった場合これでよいのか納得がいきません。防火戸は片開きで、一枚の中に小さな囲いドアのあるタイプです。天井の感知器に感知すると壁のチャツクが外れて自動に閉まるようになっています。そこでお尋ねします。1.防火戸は感知した場合閉まるようになっているのだから、閉めておく場合は問題はないのではと思いますが、感知器のSWを切ってある場合、通常の部屋等の感知器が発報した場合受信できないのではと疑問に思いますが、これらの感知器とは、別回路になっているのでしょうか?2.防火ドアを閉めた状態にしておいて、ドアよりフックのみ外して壁側の掴みにつけておけば、感知器のSWはoffにしなくてもいいのではよいのではと思いますが?1.2.とも私の独断の判断ですが、1.の方法ではだめでしょうか?どちらにしても、確かに寒く閉めておいたほうがよいと思います。その他よい方法ありましたら お教え願います。また出題カテゴリーはここでよろしいのでしょうか?

老人施設における防火戸の適切な管理方法

老人施設における防火戸の管理は、入居者の安全と建物の防火を両立させる上で非常に重要です。防寒対策と火災安全性の両立について、具体的な解決策と注意点をご説明します。質問にある「受信機のSWをoffにする」行為は、火災発生時の安全性を著しく低下させる可能性があるため、絶対に避けるべきです。

質問1:感知器のSWオフと火災感知の関係

防火戸の感知器と、建物内の他の部屋の感知器は、原則として別回路になっています。しかし、これはあくまで原則であり、施設の設計や設置状況によって異なる可能性があります。受信機のSWをオフにすると、防火戸の感知器は機能しなくなります。そのため、防火戸が自動閉鎖せず、火災の延焼を招く危険性があります。仮に、他の部屋の感知器が作動しても、防火戸は閉まらず、避難経路を確保できない可能性があります。

重要なのは、防火戸の自動閉鎖機能は、火災発生時の生命線であるということです。 受信機のSWをオフにすることは、この生命線を自ら断つ行為に等しいのです。どんなに寒くても、SWをオフにすることは絶対に避けなければなりません。

質問2:フックによる簡易固定の可能性

防火戸を閉めた状態で、フックのみを外して壁側の掴みにつける方法についてですが、これは推奨できません。なぜなら、この方法では、防火戸が完全に閉鎖されていない状態となり、本来の防火性能が損なわれる可能性があるからです。また、フックが外れたり、破損したりするリスクも考えられます。万が一、火災が発生した場合、この状態では防火戸が適切に機能せず、延焼を招く可能性が高まります。

より安全な防寒対策

防火戸を閉めて防寒対策を行うことは、一見合理的ですが、火災安全性を著しく低下させる可能性があるため、避けるべきです。では、どのように防寒対策を行うべきでしょうか?

  • 空気の層を作る:防火戸とドアの間に、隙間風を防ぐための断熱材(例えば、ウレタンフォームや防風シートなど)を設置します。これにより、冷気の侵入を防ぎ、暖気を逃がさず、効果的な防寒対策となります。
  • カーテンやブラインド:防火戸の内側にカーテンやブラインドを設置することで、冷気の侵入を防ぐことができます。遮光性が高いものを選ぶと、さらに効果的です。
  • 暖房器具の活用:階段付近に暖房器具を設置することで、室温を上げ、寒さを軽減することができます。ただし、火災の危険性があるため、安全な場所に設置し、適切な使用方法を守ることが重要です。
  • 風の通り道を塞ぐ:階段の窓や隙間などから冷気が侵入している場合は、それを塞ぐことで防寒効果を高めることができます。

これらの方法であれば、防火戸の機能を損なうことなく、効果的な防寒対策を行うことができます。

専門家の意見:消防署への相談

防火戸の管理に関する疑問や不安がある場合は、地域の消防署に相談することを強くお勧めします。消防署の職員は、防火に関する専門知識を有しており、適切なアドバイスや指導を受けることができます。施設の構造や状況を説明し、安全な防寒対策について相談しましょう。

まとめ:安全第一の姿勢を

老人施設の防火戸の管理は、入居者の生命と安全を守る上で非常に重要です。防寒対策を行う際には、防火戸の機能を損なわないよう、安全性を最優先する必要があります。受信機のSWをオフにすることは絶対に避け、上記の防寒対策や消防署への相談などを検討し、安全と快適性を両立させた管理体制を構築しましょう。

繰り返しになりますが、防火戸の自動閉鎖機能は、火災発生時の生命線です。どんなに些細な疑問や不安でも、専門家に相談することを躊躇しないでください。安全第一の姿勢で、入居者の方々の安全を守りましょう。

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