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地震による甚大な被害と地盤の関係
群馬県東部で発生した地震により、ご自宅に大きな被害が出ているとのこと、心よりお見舞い申し上げます。近隣住宅と比較して被害が大きいとのことですが、これは地盤条件の違いが大きく影響している可能性が高いです。
地盤調査の重要性と限界
ご自宅では地盤改良として鋼管杭を40本程度打ち込んでいるとのことですが、それでも今回の地震で大きな被害を受けてしまったのは、地盤調査の結果と実際の地盤状況に差異があった可能性、あるいは、地盤改良の方法に問題があった可能性が考えられます。
地盤調査はあくまでも「調査時点」での地盤状況を把握するためのものです。時間経過による変化や、調査箇所の限定性から、必ずしも全容を把握できているとは限りません。特に、盛り土の状況は、調査方法によっては正確に把握できない場合があります。
盛り土と転圧の不足
ご自宅の基礎は、畑の粘土質の上に砕石を120㎥持ってきて盛っただけの盛り土の上に構築されているとのことです。転圧が不十分であった場合、地震時に地盤が液状化したり、不等沈下を起こしたりするリスクが高まります。これは、近隣住宅との被害の差を生み出した大きな要因の一つと考えられます。
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鋼管杭だけでは不十分だった可能性
鋼管杭は支持層に到達していたとしても、盛り土部分の強度が不足していた場合、杭の支持力が十分に発揮されない可能性があります。つまり、杭がしっかり地面に固定されていても、その上の地盤が不安定であれば、建物全体が大きく揺れてしまうのです。
専門家による再調査の必要性
ハウスメーカーは地盤の個体差を理由に保証を拒否しているようですが、近隣との被害の差が著しいことから、地盤調査や地盤改良の施工状況について、改めて専門家による調査を行うことを強くお勧めします。
信頼できる専門機関への依頼
地盤調査や地盤改良工事の専門業者、あるいは、建築士などに依頼し、以下の点を調査してもらいましょう。
* **地盤調査の再実施**: より詳細な地盤調査を実施し、支持層の状況、盛土の状況、地盤の強度などを改めて確認します。ボーリング調査やスウェーデン式サウンディング試験などの手法が用いられるでしょう。
* **鋼管杭の施工状況の確認**: 杭の打ち込み深度、本数、施工方法などが設計図書どおりに行われたかを確認します。
* **盛り土の状況の確認**: 盛土の材料、厚さ、締固め度合いなどを確認します。転圧が不十分であった場合は、その影響を評価します。
* **建物の基礎の状況**: 基礎の沈下や傾斜、ひび割れなどを確認します。
* **近隣住宅との比較**: 近隣住宅の地盤状況や被害状況を比較することで、ご自宅の被害が地盤条件に起因する可能性をより明確にできます。
調査結果に基づいた対策
専門家による調査結果に基づいて、適切な補修工事や対策を検討します。必要に応じて、地盤改良工事の追加や、建物の補強工事が必要となる可能性があります。
地震保険への加入
今回の地震で大きな被害を受けて、地震保険に入っていなかったことを後悔されているかと思います。地震保険は、地震による建物の損害を補償する保険です。今後、住宅を所有する上で、地震保険への加入は必須と言えるでしょう。
具体的なアドバイス
* **複数の専門家に相談**: 複数の専門業者に相談し、それぞれの意見を比較検討することで、より客観的な判断ができます。
* **見積書の比較**: 複数の業者から見積もりを取り、費用や工事内容を比較検討します。
* **契約内容の確認**: 契約書の内容をしっかりと確認し、不明な点は質問するようにしましょう。
* **記録の保管**: 調査結果、見積書、契約書などの重要な書類は大切に保管しておきましょう。
まとめ
今回の地震被害は、地盤条件と地盤改良工事の施工状況に問題があった可能性が高いです。専門家による再調査を行い、適切な対策を講じることで、今後の地震に対する安心感を高めることができます。高額な費用がかかりますが、安全・安心な住まいを守るため、早急な対応をお勧めします。