地震大国日本において、地震対策は非常に重要です。特に、重量のあるピアノやタンスは、地震発生時に大きな被害をもたらす可能性があります。築40年近い家では、建物の老朽化も考慮する必要があるため、適切な対策を講じる必要があります。この記事では、地震によるピアノやタンスの転倒防止策、そして築古住宅特有の注意点について解説します。
Contents
地震による家具転倒の危険性
震度6クラスの地震では、家具の転倒による被害は甚大です。ピアノやタンスのような大型家具は、その重量と形状から、地震の揺れによって容易に倒れてしまいます。倒れた家具は、人体を直撃したり、通路を塞いだりするだけでなく、家屋構造そのものに損傷を与える可能性もあります。特に、お子様や高齢者がいる家庭では、家具の転倒によるケガのリスクはさらに高まります。
築40年近い住宅の注意点
築40年近い住宅は、経年劣化による建物の強度低下が懸念されます。地震による揺れに対して、新しい住宅よりも脆弱な可能性があります。無理な補強工事は、かえって建物の構造に悪影響を与える可能性があるため、専門家のアドバイスを仰ぐことが重要です。天井の板が割れるというご懸念も、適切な対策を講じなければ現実味のあるリスクとなります。
ピアノとタンスの転倒防止対策
では、具体的にどのような対策が考えられるでしょうか。
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1. 家具の固定
最も効果的な対策は、ピアノやタンスをしっかりと固定することです。市販されている家具転倒防止器具を活用しましょう。
- 突っ張り棒:天井と家具を固定する突っ張り棒は、比較的安価で手軽に設置できます。ただし、天井の強度によっては使用できない場合もありますので、事前に天井の状態を確認しましょう。築古住宅の場合、天井に穴を開けるタイプの固定具は避けた方が無難です。
- 転倒防止金具:家具の背面と壁面を固定する金具です。様々な種類があり、家具の重量や材質に合わせて選ぶ必要があります。専門店で相談しながら適切なものを選びましょう。
- 地震対策用粘着マット:家具の脚に貼り付けることで、滑りを防止し、転倒を抑制する効果があります。大型家具には単体では不十分ですが、補助的な対策として有効です。
ピアノの場合は、専門業者に依頼して固定するのが最も安全です。ピアノの構造や設置状況を考慮した上で、適切な固定方法を提案してくれます。
2. 家具の配置
家具の配置を見直すことも重要です。
- 壁際に配置:ピアノやタンスは、出来る限り壁際に配置しましょう。壁に固定することで、転倒リスクを軽減できます。
- 軽い家具を置く:ピアノやタンスの近くに、重い家具を置かないようにしましょう。地震の際に、重い家具が倒れてピアノやタンスに衝突する可能性があります。
- 通路の確保:家具の配置によって、地震発生時に避難経路が確保できるか確認しましょう。通路を塞がないように配置し、スムーズな避難を可能にしましょう。
3. 専門家への相談
築40年近い住宅の場合、ご自身で判断する前に、専門家への相談が不可欠です。
- 建築士:家の構造や耐震性を評価してもらい、適切な補強方法を検討できます。
- 家具専門業者:ピアノの固定方法や、適切な転倒防止器具の選定についてアドバイスをもらえます。
- 地震保険の加入:地震による被害に備え、地震保険への加入を検討しましょう。保険の種類や補償内容をよく理解した上で、適切なプランを選びましょう。
具体的な事例:築40年住宅でのピアノ転倒防止
Aさん宅(築40年木造住宅)では、リビングに設置されたアップライトピアノの転倒が心配でした。天井に穴を開けるのは避けたいとの希望から、専門業者に相談した結果、壁面とピアノを強力な転倒防止金具で固定する方法を選択。さらに、ピアノの下に滑り止めマットを設置することで、より安全性を高めました。この結果、地震発生時のピアノの転倒リスクを大幅に軽減することができました。
まとめ
築40年近い住宅での地震対策は、建物の老朽化も考慮した上で、適切な対策を講じる必要があります。ピアノやタンスなどの大型家具の転倒防止には、家具の固定、配置の見直し、そして専門家への相談が重要です。ご自身の状況に合わせて、最適な対策を選び、安全な生活空間を確保しましょう。