築23年中古物件の基礎ヒビに関するQ&A:専門家による詳細解説と安心への道

築23年の中古物件の購入で検討中です。今まで2度ほど内覧をしております。築年数から考えて、ある程度の傷みなどは許容するつもりでおりますが、基礎のヒビだけが少し気になります。土地65坪の建坪37坪の二階建てです。基礎を1周全て確認したところヒビは全部で5本あり、うち3本はごく細いものでしたが残りの2本がちょっと気になります。1本は換気口の淵でもう1本は何もないところに大きく入っています。内陸部ですが東北にあり、大震災の影響などもあるのかと考えています。不動産屋さん曰く、他の物件でもこの位はヒビが入っていることもあるということでした。年数も経過しているので神経質になりすぎるのはどうかとも思いますが、詳しい方からすると一般的にこの様なヒビはどう捉えられるのでしょうか?室内の色々な場所でビー玉を転がしてみましたが、動かない所もありますし、転がる所もあり良く解りませんでした。転がる場合は部屋によって方向はバラバラで、一方に家が傾いている感じはありませんでした。この土地は、50年位前に畑から宅地に地目変更がされて今に至ります。住宅街の中にあり、周りにも戸建が建っています。写真を撮ってきましたので、ご覧いただいてお分かりの方にご回答いただけると幸いです。1枚しかありませんが、もう1本の気になるヒビは直線で、上端が1~2ミリ程度の幅で下に向かうにしたがって細くなっています。状況によっては、ホームインスペクションの依頼も必要かと考えています。宜しくお願い致します。

築23年中古住宅の基礎ヒビ:深刻度と対処法

築23年の中古住宅の基礎にヒビが見られるとのこと、ご心配ですね。東北地方の内陸部、しかも大震災の影響も考慮すると、慎重な判断が必要です。写真がないため断定はできませんが、ご説明いただいた状況から、専門家の視点で解説いたします。

基礎ヒビの種類と原因

基礎のヒビは、その形状や原因によって深刻度が大きく異なります。大きく分けて以下の種類があります。

  • 乾燥収縮クラック:コンクリートの乾燥による収縮で生じる細かいヒビ。幅が1mm以下で、ヘアークラックとも呼ばれます。通常は構造的な問題とは無関係です。
  • 地震クラック:地震による強い力が加わって発生するヒビ。幅が広く、不規則な形状をしていることが多いです。構造的な問題につながる可能性があります。
  • 不同沈下クラック:地盤の不同沈下によって発生するヒビー。基礎の一部が沈下することで、大きな力がかかり、ヒビが入ります。構造的な問題につながる可能性が高いです。
  • 施工不良クラック:コンクリートの配合不良や施工方法のミスによって発生するヒビ。様々な形状・大きさで現れます。構造的な問題につながる可能性があります。

ご説明いただいた「換気口の淵のヒビ」は、換気口の設置や周辺のコンクリートの収縮によるものかもしれません。「何もないところに大きく入っているヒビ」が最も懸念されます。幅が1~2mmあり、下に向かって細くなっているとのことですが、これは不同沈下の可能性も示唆しています。

ビー玉テストの結果と解釈

ビー玉テストの結果、部屋によって転がる方向がバラバラで、一方に傾いている感じがないとのこと。これは、全体的な不同沈下ではなく、局所的な沈下や、地盤のわずかな変化を示唆している可能性があります。しかし、ビー玉テストだけでは正確な状況を判断することはできません。

東北地方の地震の影響

東北地方は地震が多い地域です。大震災の影響で、地盤に変化が生じている可能性も考慮する必要があります。特に、50年前に畑から宅地に変更された土地は、地盤の安定性に注意が必要です。

専門家による調査の必要性

現状の情報だけでは、ヒビの深刻度を正確に判断することは困難です。ホームインスペクションの依頼を強くお勧めします。ホームインスペクターは、建物の状態を専門的に調査し、問題点とその対策を報告書にまとめてくれます。

ホームインスペクションで確認すべき点

ホームインスペクションでは、以下の点を重点的に確認してもらいましょう。

  • ヒビの幅、長さ、形状、数:写真だけでなく、実際に目視で確認してもらうことが重要です。
  • ヒビの発生原因:乾燥収縮、地震、不同沈下、施工不良など、原因を特定してもらう必要があります。
  • 地盤調査:地盤の状況を調査し、不同沈下の可能性を評価してもらいます。
  • 基礎の強度:ヒビによって基礎の強度が低下していないかを確認します。
  • 補修方法と費用:必要に応じて、補修方法と費用を提示してもらいます。

専門家への相談

ホームインスペクション以外にも、構造設計士や建築士などの専門家に相談することも有効です。専門家は、ヒビの写真や調査結果に基づいて、より詳細な分析とアドバイスを提供してくれます。

購入の判断

ホームインスペクションの結果、基礎のヒビが深刻な問題であると判断された場合、価格交渉や補修工事の依頼、あるいは購入の断念も検討する必要があります。安全で安心できる住まいを選ぶことが最も重要です。

まとめ:安心安全な家選びのために

築23年の中古住宅の購入は、慎重な検討が必要です。基礎のヒビは、深刻な問題につながる可能性があるため、専門家による調査を依頼し、状況を正確に把握することが重要です。ホームインスペクションや専門家への相談を通じて、安心安全な家選びを進めてください。

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