築18年戸建て賃貸住宅の修繕問題:大家の修繕義務と入居者の権利

戸建て賃貸住宅の修繕について。 現在、築18年の戸建て賃貸住宅に住んでいます。 入居当初よりTVの映りが悪い時間帯があり、電気屋さんにみて頂いたら、今のアンテナが遠くの基地から電波を拾っていて、近くの基地から電波を拾う為にアンテナを変えなければ直らないと言われたので、不動産屋に相談しましたが、大家さんには直してもらえませんでした。 1年半経ち今度は浴室乾燥機が壊れてしまい、契約更新の時に不動産屋に相談しましたが、やはり修繕に応じてくれません。 契約書には、このようの修繕の義務は大家側にあるときさいされているのですが大家さんが了承してくれなければ修繕はしてもらえないのでしょうか? 最近、網戸も何枚か隙間が空いているのがわかり部屋に虫がはいってきてしまうのですが、それもやっぱり直してもらえないのかと思うと不動産屋に連絡する気もおきません。 入居予定日より数日早く入居した際には日割りの割り増し分をしっかり請求されたのに、修繕を全くしてくれないケチな大家にウンザリしています。

賃貸住宅における大家の修繕義務

築18年の戸建て賃貸住宅にお住まいの方からのご相談です。テレビの映りが悪い、浴室乾燥機が壊れた、網戸に隙間があるなど、複数の修繕が必要な状況とのこと。 大家さんには修繕を依頼したものの、対応してもらえずお困りのご様子です。

まず、賃貸借契約において、大家には修繕義務があります。 しかし、その義務の範囲は、契約書の内容や、「通常の使用」による損耗かどうかで判断されます。 契約書に「大家の修繕義務」と記載されているとのことですが、その具体的な内容を確認することが重要です。 多くの場合、契約書には「修繕義務」の範囲が詳細に記載されているか、または「法令に準ずる」といった記述があるはずです。

「通常の使用」による損耗とは?

「通常の使用」とは、一般的な生活において生じる程度の損耗を指します。例えば、経年劣化による壁紙の剥がれや、頻繁な使用による水道の蛇口の故障などは、通常使用による損耗とみなされる可能性が高いです。一方、故意または過失による破損不適切な使用方法による故障などは、大家の修繕義務の対象外となるケースが多いです。

今回のケースで、アンテナの交換、浴室乾燥機の修理、網戸の修理が「通常の使用」による損耗に該当するかどうかを検討する必要があります。

* **テレビアンテナ:** アンテナの劣化による受信不良は、経年劣化による「通常の使用」による損耗と判断される可能性が高いです。 ただし、強風などによる物理的な破損であれば、状況が異なります。
* **浴室乾燥機:** 浴室乾燥機の故障は、使用頻度や使用方法にもよりますが、「通常の使用」による損耗の可能性があります。 しかし、部品の寿命や製造上の欠陥などが原因の場合は、大家の責任が問われる可能性も否定できません。
* **網戸:** 網戸の隙間は、経年劣化や風雨による損傷が考えられ、「通常の使用」による損耗と判断される可能性が高いです。

大家に修繕を依頼する方法と具体的な手順

大家に修繕を依頼する際には、以下の手順を踏むことが重要です。

1. **書面での修理依頼:** 口頭での依頼だけでなく、内容証明郵便などで修理依頼を行うことをお勧めします。 依頼内容、日付、写真や動画などの証拠資料を添付し、明確に記載しましょう。 これにより、証拠が残るので、後々のトラブル防止に繋がります。
2. **具体的な問題点を明確に記載:** 「テレビの映りが悪い」ではなく、「〇〇チャンネルが映らない、電気屋さんに診てもらったところ、アンテナの交換が必要との診断を受けた」など、具体的な問題点を明確に記載します。
3. **修理箇所の特定と写真・動画の添付:** 修理が必要な箇所を特定し、写真や動画を添付することで、大家への理解を促します。
4. **修理期限の設定:** いつまでに修理してほしいかを明確に伝えましょう。 ただし、法的に定められた期間はありません。
5. **不動産会社への連絡:** 不動産会社を通して大家に連絡することで、スムーズな対応が期待できます。 不動産会社は大家と入居者の仲介役として、交渉をサポートしてくれます。
6. **弁護士への相談:** 上記の方法で解決しない場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。 弁護士は、法的観点から適切なアドバイスを行い、必要であれば訴訟手続きを進めてくれます。

事例:類似ケースの判例

過去には、老朽化した設備の修理を大家が拒否したケースで、裁判で大家の責任が認められた判例があります。 重要なのは、「通常の使用」の範囲内かどうか、そして契約書の内容です。 これらの点を明確にして、大家と交渉することが重要です。

具体的な解決策と今後の対応

今回のケースでは、まず不動産会社を通して、書面で修理を依頼することをお勧めします。 写真や動画を添付し、問題点を具体的に説明しましょう。 修理の必要性と緊急性を訴え、修理期限を設定することで、大家の対応を促すことができます。

もし、不動産会社を通しても解決しない場合は、専門家(弁護士など)に相談することを検討しましょう。 専門家は、契約書の内容を精査し、法律に基づいた適切なアドバイスを提供してくれます。

また、今後のトラブルを避けるためにも、定期的に住宅の点検を行い、小さな不具合も見逃さないようにしましょう。 小さな不具合は、放置すると大きな問題に発展する可能性があります。

まとめ

賃貸住宅の修繕問題は、大家と入居者の間でトラブルになりやすい問題です。 しかし、適切な手順を踏むことで、解決できる可能性があります。 まずは、書面で修理を依頼し、不動産会社と連携して対応しましょう。 それでも解決しない場合は、専門家の力を借りることを検討してください。 日割りの請求をきちんとされたように、大家にもきちんと責任を果たしてもらうよう、毅然とした態度で交渉を進めることが重要です。

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