築10年中古マンションの適正価格:複雑な権利関係と価格交渉

大部分の住人は所有権を買取っているが、一部の住人が買取を拒否しているために、建物全体の契約は借地権契約のママとなっている中古マンションの適正価格を教えて下さい。築10年の中古マンション購入を検討中です。凄く気に入っているマンションなのですが、権利上ややこしいことになっています。この中古マンションの適正価格をどう考えたらいいのでしょうか。有識者に教えて頂きたいです。このマンション、元々新築時は定期借地権マンションでした。築5年目くらいで施主が倒産し、色々あってマンションの住人の9割は破格の値段で所有権を買い取ることができたようです。私が購入を検討している売主も所有権を買い取ったことになっています。ここからがややこしいので箇条書きにします。(すべて不動産屋情報)①一部の住人は所有権の買取を拒否している。②そのために建物全体は未だ定期借地権扱いの建物になっている。(かなり謎な点です)③このまま住人が買取を拒否し続けると定期借地権は生き続け、40年後には取り壊さなければならない可能性がある。④その場合、大部分の所有権を持っている住人が、タダで所有権を無理やり譲渡するという荒業を使うことで、晴れて建物全体の所有権を持つことができるようになり借地権は消滅する。(正確にはそうなる可能性が高いと言っています)⑤そのため不動産屋はこの物件は所有権付きマンションと同等であるとして、他の築年数の所有権付きマンションとほぼ同額の値付けをしている。⑥しかしながらローンを組もうとすると今回の物件も、借地権付き物件の扱いとなってしまい、取り扱う金融機関が限定される。⑦不動産屋は施主が倒産する前、つまり建物全体が完全に借地権だった頃、この物件の別の部屋を3年前に取り扱ったことがあり、その時は今よりも400万ほど安い値段で取引きした。どうでしょうか、このマンションは所有権あり前提の価格、で購入することにしていいのでしょうか。扱っている銀行が限定されているということは、年数が経つと資産価値が大幅に下落していく借地権マンションとして銀行業界では認識されているような気もします。買った後に実は借地権付きと同じ資産価値になってしまうのならば泣いてしまいます。また、このリスク材料?が値引き交渉の材料になる価値があるのか、も重ねてお聞きしたいと思います。(200万くらい安くしてくれればリスクをとってもいい気持ちがあります)以上、よろしくお願いします。

複雑な権利関係を持つ中古マンションの適正価格の考え方

ご質問にあるような、権利関係が複雑な中古マンションの適正価格を判断するのは非常に難しい問題です。所有権の取得状況が不均一なため、一般的な中古マンションの価格査定方法では正確な価格を算出できません。 まず、現状を整理しましょう。

* **メリット:** 大部分の居住者が所有権を取得しており、将来的に借地権が解消される可能性が高い。物件自体に魅力を感じているとのこと。
* **デメリット:** 一部の居住者が所有権取得を拒否しているため、建物全体は定期借地権の扱い。ローンを組める金融機関が限定される。将来的に借地権が解消されないリスクがある。

適正価格算出の難しさ

不動産の価格は、立地、築年数、設備、市場動向など様々な要素によって決まります。しかし、今回のケースでは、権利関係の複雑さが価格に大きく影響します。 不動産会社は「所有権付きマンションと同等」と価格設定していますが、これはあくまで理想的なシナリオに基づいています。 現実には、借地権解消に時間がかかったり、解消されない可能性も考慮しなければなりません。

価格査定における専門家の意見

不動産鑑定士などの専門家に査定を依頼することを強くお勧めします。彼らは、複雑な権利関係を理解し、適切な価格を算出するための専門知識と経験を持っています。 査定依頼時には、以下の情報を提供しましょう。

* 物件の所在地、築年数、専有面積、間取りなど
* 管理状況、修繕履歴
* 所有権取得状況に関する詳細な情報(拒否している居住者の数、その理由など)
* 不動産会社からの資料、過去の取引履歴(3年前に400万円安い価格で取引された物件の情報など)

価格交渉の戦略

専門家の査定結果を基に、価格交渉を進めることが重要です。 200万円の値引きを希望されているとのことですが、それは専門家の査定結果と、借地権解消リスクを考慮した上で交渉すべきです。

* **査定結果を根拠に:** 専門家の査定結果を提示し、価格交渉の根拠とします。
* **リスクを明確化:** 借地権解消されないリスク、ローンが組みにくいリスクなどを明確に伝え、価格に反映させるよう交渉します。
* **過去の取引事例を提示:** 3年前に400万円安い価格で取引された事例を提示し、現在の価格設定に疑問を呈します。
* **代替案の提示:** 売主が価格を下げない場合、購入を断念する意思も示すことで、交渉の余地を広げられます。

具体的なアドバイス:購入前に確認すべき点

このマンションを購入する前に、以下の点を必ず確認しましょう。

1. 借地権解消の可能性と期間

* 残りの拒否している居住者と交渉を進める計画があるか。
* 計画がない場合、借地権が解消されないリスクと、その場合の対応策について売主と話し合ってください。
* 借地権解消までの期間の見込みと、その間のリスクを明確にしましょう。

2. ローン審査の難易度

* 複数の金融機関にローン審査を依頼し、金利や審査基準を比較検討しましょう。
* 借地権扱いとなるため、審査が通りにくい可能性があります。
* 審査が通らない場合の代替案(自己資金の増額など)を検討しておきましょう。

3. 将来的な資産価値

* 借地権解消後も、資産価値が下落する可能性があることを理解しておきましょう。
* 将来的な売却を想定する場合は、そのリスクを考慮した上で購入を決定してください。

4. 管理組合の状況

* 管理組合の運営状況、修繕積立金の状況などを確認しましょう。
* 借地権解消に関する管理組合の対応についても確認が必要です。

5. 法律的な専門家の相談

* 不動産取引に詳しい弁護士や司法書士に相談し、契約内容に問題がないか確認しましょう。
* 特に、複雑な権利関係に関するリスクを専門家の視点から評価してもらうことが重要です。

まとめ:慎重な判断と専門家の活用が不可欠

この中古マンションの購入は、権利関係の複雑さから、慎重な判断が必要です。 専門家の意見を参考に、リスクとメリットを十分に理解した上で、価格交渉を進めてください。 200万円の値引きは、交渉材料として有効ですが、専門家の査定結果とリスク評価を基に、現実的な金額を提示することが重要です。 安易な判断は避け、後悔のない選択をしてください。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)