竜巻・突風に強い家の建て方:屋根が飛ばされる被害を防ぐための対策

竜巻・突風に強い住宅を建てるにはどうしたらいいですか? 重くする? 竜巻で屋根が飛ばされた家では、部屋から青空が見えます。雨が降ったらびしょ濡れ! ↓ 【埼玉・千葉で竜巻】 「家、一瞬でなくなった」 無残、言葉失う住民 野田市 2013.9.2 21:16 (1/2ページ)[事故・災害] 田畑の合間に立つ千葉県野田市岩名の2階建て木造一軒家。その窓ガラスはすべて割れ、屋根は吹き飛び無残な姿をさらしていた。「夫とお金をコツコツためて20年前に購入した家が一瞬にしてなくなった」。無職の高須賀みさ子さん(65)は自宅を前に言葉を失った。異変を感じたのは午後2時ごろ、普段より多く雷が鳴り続けていた。「風が強くて、窓がガタガタ鳴り出した。外を見ると、風の渦がものすごい勢いで近寄ってきた」という。突風に襲われたのは数分間。「すごく長く感じた。でも何が起きたか分からなかった。4歳になる孫が、怖がるので、とにかく『大丈夫』『大丈夫』と励まし続けた」と振り返った。突風が通り過ぎると、雨は止み、まもなく何事もなかったように青空が広がった。そこには無残な姿になった自宅が残されていた。高須賀さんは「自然が相手だけに悔しさもぶつけられない。これから生活をどうすればいいのか」と声を振り絞った。同市谷津にあるプレハブの事務所で作業をしていた会社員、丸山清次郎さん(77)は、建物の横からものすごい圧力がかかるのを感じた。「建物がみしみしときしみ続けた。同時に停電となり、ただ、恐怖に耐えることしかできなかった」という。プレハブの屋根の一部は突風で吹き飛び、隣に住む無職、足立誠さん(78)の自宅を直撃。足立さんは「何が起こったのかと外に飛び出すとトタン屋根が、自宅に覆いかぶさっていた。けががなかったのが不幸中の幸い」と話した。始業式を迎えたばかりの同市谷津の「市立北部小学校」も突風に襲われ、ガラスが割れたほか、入り口の扉も飛ばされた。同校の学童指導員、渡辺佳子さん(53)によると、突風が襲ってきた際には校内のプレハブに児童60人がいた。「子供たちは怖くて泣いていた。教室の奥に避難させ、事態が収まるのをただ待っていた」。突風がすぎ去った後は緊張から体調不良を訴える子供も出たという。産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130902/dst13090221190020-n1.htm

竜巻・突風から住宅を守るためのポイント

2013年の野田市での竜巻被害のように、突風や竜巻は一瞬にして住宅を破壊する恐ろしい自然災害です。 「家、一瞬でなくなった」という住民の声は、その凄まじさを物語っています。 では、どうすればこのような被害を防げるのでしょうか? 単に建物を「重くする」だけでは不十分です。 竜巻や突風に対する耐性を高めるには、建物の構造、素材、そして周辺環境まで考慮した総合的な対策が必要です。

1. 建物の構造:強靭な骨組みと適切な接合

強靭な骨組みが、竜巻や突風の強い力に耐えるための第一歩です。 木造住宅の場合、耐震性だけでなく耐風性も考慮した設計が必要です。 例えば、構造用合板の使用や、筋交いを適切に配置することで、建物の剛性を高めることができます。 鉄骨造やRC造は、木造に比べて高い耐風性を有していますが、コストが高くなる点には注意が必要です。

具体的な対策

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  • 耐風圧性能の高い屋根材の選定:瓦や金属屋根など、風圧に強い素材を選びましょう。 軽量で強度の高い素材も選択肢の一つです。
  • 適切な金物による接合:部材同士の接合をしっかり行うことで、建物の強度を確保します。 特に屋根と壁の接合部は重要です。
  • 基礎の強化:しっかりとした基礎は、建物の安定性を高め、風による倒壊を防ぎます。
  • 壁の補強:外壁の強度を高めることで、風圧による損傷を防ぎます。 構造用合板や耐力壁の設置が有効です。

2. 屋根の設計:吹き飛ばされないための工夫

屋根は竜巻や突風による被害を受けやすい部分です。 屋根材の選定はもちろん、屋根の形状勾配も重要です。 低層で、屋根勾配が緩やかな建物は、風圧を受けやすい傾向があります。 逆に、勾配の急な屋根は、風圧を受け流す効果があります。 また、軒の出を大きくすることで、建物の外壁への風圧を軽減することもできます。

屋根材の選び方

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  • :伝統的な屋根材で、高い耐久性と耐風性を持ちます。ただし、重量が大きいため、構造への負担が大きくなる可能性があります。
  • 金属屋根:軽量で強度の高い素材です。 様々なデザインがあり、コストパフォーマンスにも優れています。
  • セメント瓦:瓦と比較して軽量で、コストを抑えられる選択肢です。

3. 窓とドア:飛散防止対策

窓ガラスの破損は、竜巻や突風による被害を拡大させる要因となります。 飛散防止フィルムを貼ることで、ガラスの破片による被害を軽減できます。 また、耐風圧性能の高い窓を選ぶことも重要です。 ドアについても、頑丈な素材を選び、適切な固定金物を使用しましょう。

4. 周囲環境:周辺樹木の管理

周辺に高木がある場合、風によって倒木し、住宅に被害を与える可能性があります。 定期的に剪定を行うことで、倒木の危険性を減らすことができます。

5. 専門家への相談

竜巻や突風に強い住宅を建てるためには、建築士や構造設計士などの専門家への相談が不可欠です。 地域特有の気象条件や地盤状況などを考慮した上で、最適な設計・施工を行う必要があります。 特に、竜巻多発地域では、より高度な耐風設計が必要となるでしょう。

6. 保険への加入

自然災害による住宅被害に対する保険に加入しておくことは、万一の場合の経済的な負担を軽減する上で非常に重要です。 火災保険や地震保険に加え、風災保険への加入も検討しましょう。

まとめ

竜巻や突風に強い住宅を建てるには、建物の構造、屋根、窓、周辺環境など、様々な要素を総合的に考慮する必要があります。 「重くする」だけでは不十分であり、専門家と相談しながら、適切な対策を講じることで、大切な家と家族の安全を守りましょう。 この記事が、皆様の安心安全な住まいづくりに役立つことを願っています。

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