窓の隙間から風が入り込む原因と対策|快適な住空間のための断熱・気密対策

うちの家は、窓の隙間から風が少し入ってくる部屋があるのですが、何故ですか? 補足 普通は隙間ってないんですか?

窓の隙間から風が入り込む原因

窓から風が入り込むのは、決して珍しいことではありません。新築住宅であっても、完全に隙間がない家はほとんどありません。しかし、風の入り込み具合には個人差があり、気になるレベルであれば、断熱や気密性の向上を検討する必要があります。 風の侵入経路は様々ですが、主な原因は以下の通りです。

1. 窓枠とサッシの隙間

窓枠とサッシ(窓枠に組み込まれた枠)の間に隙間があると、そこから風が入り込みます。これは経年劣化による歪み、施工不良、建材の収縮などによって発生します。特に古い住宅では、この隙間が大きくなっている可能性が高いです。

2. サッシとガラスの隙間

サッシとガラスの間に隙間があると、そこから風が入り込みます。これも経年劣化や施工不良が原因です。また、ガラスの種類によっては、温度変化による膨張・収縮で隙間が生じることもあります。複層ガラス(ペアガラス)であれば、空気層が断熱効果を高めますが、完全に隙間をなくすわけではありません。

3. 窓周りのシーリング材の劣化

窓枠と壁の接合部には、シーリング材(コーキング)が使用されています。このシーリング材が経年劣化によって硬化・ひび割れすると、隙間から風が入り込むようになります。

4. 外壁の亀裂

窓周りの外壁に亀裂があると、そこから風が入り込む可能性があります。地震や地盤沈下などが原因で発生することがあります。

5. その他

* 窓の開閉部分の不具合
* 網戸の破損
* ドアとの接続部分の隙間

普通は隙間がないわけではない

「普通は隙間がない」という認識は誤解です。完全に隙間のない住宅は、非常に高価な高気密住宅以外にはほとんどありません。 わずかな隙間は、換気のために必要な場合もあります。しかし、風が強く感じられるほどの隙間は、断熱性能の低下や、結露、冷暖房効率の悪化につながります。

窓からの風の侵入を防ぐ対策

窓からの風の侵入を防ぐためには、以下の対策が有効です。

1. 窓の隙間を埋める

窓枠とサッシ、サッシとガラスの隙間を埋めることで、風の侵入を防ぐことができます。

具体的な方法

* 隙間テープ:手軽に貼れる隙間テープは、ホームセンターなどで簡単に購入できます。様々な素材があり、窓枠とサッシの隙間、サッシとガラスの隙間など、状況に応じて適切なものを選びましょう。
* パッキン:窓枠とサッシの間に挟むパッキンも効果的です。様々な形状・素材のパッキンがあり、窓の種類に合わせて選びましょう。
* コーキング材:シーリング材が劣化している場合は、新しいコーキング材で打ち直す必要があります。専門業者に依頼するのが確実です。

2. 窓ガラスの断熱性能を高める

窓ガラスの断熱性能を高めることで、風の侵入を防ぎ、室温の安定にも繋がります。

具体的な方法

* 複層ガラス(ペアガラス)への交換:既存のガラスを複層ガラスに交換することで、断熱性能を大幅に向上させることができます。
* Low-Eガラスへの交換:Low-Eガラスは、赤外線や紫外線を反射するコーティングが施されており、断熱効果が高いです。
* 内窓の設置:既存の窓の内側に内窓を設置することで、空気層を作り、断熱性能を高めることができます。

3. 窓周りの気密性を高める

窓周りの気密性を高めることで、風の侵入を防ぎ、室内の快適性を向上させることができます。

具体的な方法

* シーリング材の補修・交換:窓枠と壁の接合部のシーリング材が劣化している場合は、補修または交換が必要です。専門業者に依頼するのがおすすめです。
* 外壁の補修:外壁に亀裂がある場合は、補修が必要です。

4. 専門業者への相談

自分で対処できない場合や、原因が特定できない場合は、専門業者に相談しましょう。専門業者は、建物の状況を的確に判断し、適切な対策を提案してくれます。

専門家の視点

建築士の視点から見ると、窓からの風の侵入は、建物の気密性や断熱性が低いことを示唆しています。特に古い住宅では、建材の劣化や施工技術の進歩による差が大きく影響します。 快適な住空間を確保するためには、定期的な点検と適切なメンテナンスが不可欠です。

まとめ

窓の隙間から風が入り込む原因は様々ですが、適切な対策を行うことで、快適な住空間を実現できます。まずは、隙間テープやパッキンなどの手軽な対策から始め、必要に応じて専門業者に相談することをおすすめします。 断熱・気密性の向上は、省エネルギーにも繋がるため、長期的な視点からも重要な取り組みです。

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