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鉄筋コンクリート住宅の断熱性と窓からの冷気問題
ご質問ありがとうございます。築3年の鉄筋コンクリート4階建て住宅で、窓からの冷気と騒音に悩まされているとのこと、大変お困りのことと思います。エコガラス等級3、サッシ等級2、ペアガラスと、断熱性能をある程度考慮した仕様のはずなのに、想像以上に寒さを感じているとのこと、ご不満もごもっともです。
まず、「断熱は充分でしょうか?」というご質問ですが、残念ながら、現状の仕様では充分とは言えません。特に、サッシ部分からの冷気が問題のようです。
問題点の分析:サッシと施工
* サッシの種類:アルミサッシは熱伝導率が高いため、冬場は冷え込みやすく、結露の原因にもなりやすいです。樹脂サッシに比べて断熱性能が劣ります。「法律上使えない」とのことですが、防火地域であっても、防火性能を備えた樹脂サッシは存在します。工務店に確認した際に、具体的な法律条文や根拠を示してもらったでしょうか? もし曖昧な説明であれば、改めて専門家(建築士など)に相談することをお勧めします。
* サッシの施工精度:サッシの取り付け精度が低いと、隙間から冷気が入り込みやすくなります。ご指摘の通り、サッシの「遊び」や鍵の締め付け具合は、密閉性に大きく影響します。「個人差」で片付けるのは、明らかに施工不良の可能性が高いです。
* ルーバー窓:ルーバー窓は通風には便利ですが、断熱性能は非常に低いです。アクリル板を貼付したことで改善が見られたとのことですが、根本的な解決策ではありません。
* 密閉性:「バフッ」という密閉感は、サッシと窓枠の隙間を適切に充填することで得られるものです。この感覚がないということは、隙間があることを示唆しています。
具体的な改善策
1. **サッシの点検と再施工:**まず、工務店にサッシの施工不良を改めて強く訴え、専門業者による点検と再施工を依頼しましょう。写真や動画で証拠を記録しておくことが重要です。施工不良が認められれば、修繕費用は工務店が負担すべきです。
2. **インナーサッシの設置:**インナーサッシは既存の窓の内側に新たな窓枠を取り付けることで、断熱性能と遮音性を向上させる効果があります。費用はかかりますが、効果は絶大です。特に、サッシ部分からの冷気が気になる場合は、効果的です。
3. **窓周りの断熱対策:**カーテンやブラインドだけでなく、断熱シートや窓枠用の断熱材などを活用しましょう。これらは比較的安価で手軽に導入できます。
4. **窓辺の家具配置:**窓際に大きな家具を置くことで、窓からの冷気を遮断する効果があります。
5. **暖房効率の改善:**窓からの冷気対策と合わせて、暖房効率の改善も重要です。例えば、断熱性の高いカーテンやブラインドを使用したり、床暖房などを導入することで、部屋全体を効率的に暖めることができます。
6. **専門家への相談:**工務店との交渉が難航する場合は、建築士や住宅性能評価士などの専門家に相談しましょう。客観的な視点から問題点を指摘してもらい、適切な解決策を提案してもらうことができます。
騒音問題への対策
雨音などの騒音が気になるという点も、サッシの密閉性の低さが原因と考えられます。改善策としては、上記で挙げたサッシの点検と再施工、インナーサッシの設置が有効です。
遮音性の向上
* **防音カーテンやブラインド:**遮音効果のあるカーテンやブラインドを使用することで、騒音を軽減できます。
* **窓枠への防音材の追加:**窓枠に防音材を追加することで、外部からの騒音を遮断する効果があります。
まとめ:暖かい家を実現するための継続的な取り組み
注文住宅で「暖かい家」を希望されたのに、現状は真逆の結果となっていること、大変残念です。しかし、諦める必要はありません。上記の改善策を一つずつ実行することで、快適な住環境を取り戻すことが可能です。
重要なのは、工務店との継続的なコミュニケーションと、必要に応じて専門家の力を借りることです。ご自身の権利を主張し、快適な住まいを実現するために、積極的に行動を起こしてください。