稚魚の飼育と放流:金魚鉢での飼育方法と水温管理

子供がサケの卵を5個預かって来たのが全部孵化しています。説明書には200CCのビンで2ひき、と書いてあったので金魚鉢を買って引越しさせようと思っています。お腹にはまだ卵が付いてます。質問は以下のとおりです。1.金魚鉢に石を入れたほうが良いのか2.ビンから金魚鉢に移す時の注意点3.エアーポンプではなく、空気(酸素?)の出る石という市販品を使っても大丈夫か4.現在部屋のシャッターを閉めて水温が上がらないようにしているが、3月の放流までに水温が上がりそうなときはどうしたらよいか(当方北関東)

1. 金魚鉢に石を入れたほうが良いのか?

結論から言うと、稚魚飼育には、石を入れるのは必ずしも必要ありません。むしろ、稚魚が石に挟まってしまう危険性があります。特に、孵化直後の稚魚は非常に小さく、デリケートです。石を入れることで隠れ家にはなりますが、その隠れ家を探す過程で危険にさらされる可能性の方が高くなります。

代わりに、水草を入れることをおすすめします。水草は稚魚の隠れ家となり、水質の安定にも役立ちます。また、底砂を使用する場合は、細かい砂を選び、稚魚が飲み込んでしまうのを防ぐために、よく洗い流すことが重要です。底砂は、水質の安定に役立つだけでなく、稚魚が落ち着いて過ごせる環境を作るのに役立ちます。ただし、底砂は掃除が難しく、稚魚が砂に潜り込んでしまう可能性もありますので、注意が必要です。

2. ビンから金魚鉢に移す時の注意点

稚魚は非常にデリケートなので、移し替えの際には細心の注意が必要です。以下の点に注意して移し替えを行いましょう。

  • 丁寧な作業:慌てず、ゆっくりと作業を行いましょう。稚魚を傷つけないように、優しく扱ってください。
  • 水合わせ:いきなり金魚鉢に移すのではなく、少しずつ元の飼育水と金魚鉢の水を混ぜ合わせる「水合わせ」を行いましょう。急激な水質の変化は稚魚に大きなストレスを与えます。目安としては、30分~1時間かけてゆっくりと水質を近づけていきます。
  • 網の使用:稚魚をすくう際には、目の細かい網を使用しましょう。稚魚が網の目に挟まったり、傷ついたりするのを防ぎます。優しくすくい上げるように心がけましょう。
  • スポイトの使用:稚魚が小さい場合は、スポイトを使って優しく移すことも有効です。スポイトの先を稚魚に近づけ、優しく吸い上げて移しましょう。
  • 残った卵の処理:ビンの中に残った未孵化の卵や、死んでしまった稚魚は、速やかに取り除く必要があります。腐敗して水質が悪化するのを防ぐためです。

3. エアーポンプではなく、空気(酸素?)の出る石を使っても大丈夫か?

空気(酸素)の出る石は、エアーポンプに比べて酸素供給能力が劣ります。稚魚は酸素を多く必要とするため、5匹の稚魚を飼育するには、空気の出る石だけでは十分な酸素供給ができない可能性が高いです。特に、水温が高くなると酸素の消費量が増えるため、注意が必要です。

エアーポンプの使用を強くおすすめします。エアーポンプは、安定して酸素を供給できるため、稚魚の生存率を高めることができます。もし、エアーポンプを使用できない場合は、頻繁に水槽の水を交換し、酸素を補給する必要があります。ただし、この方法では水質の急変を防ぐために、水合わせを丁寧に行う必要があります。

4. 3月の放流までに水温が上がりそうなときはどうしたらよいか?

北関東では、3月でも日中の気温が上昇し、室内の温度も上がることがあります。水温の上昇は稚魚にとって大きなストレスとなり、死亡につながる可能性があります。そのため、水温管理は非常に重要です。

  • 日陰に置く:金魚鉢を直射日光の当たらない場所に置きましょう。カーテンやブラインドなどで日差しを遮るのも有効です。
  • 換気:部屋の換気をこまめに行い、室温の上昇を防ぎましょう。扇風機などで風を送るのも効果的です。
  • 冷却:ペットボトルに凍らせた水を入れて金魚鉢に浮かべることで、水温の上昇を抑えることができます。ただし、氷を直接入れると、水温が急激に下がり、稚魚にショックを与えてしまう可能性があるので注意が必要です。
  • 水槽クーラー:水温が上がりすぎる場合は、水槽用クーラーの使用を検討しましょう。水槽クーラーは、水温を一定に保つための機器です。稚魚飼育には、小型のものが適しています。
  • 水換え:定期的に水換えを行い、水質を良好に保つことも重要です。水温の急激な変化を防ぐため、水合わせを忘れずに行いましょう。

専門家のアドバイス:

稚魚飼育は、経験と知識が必要です。不安な場合は、近くのペットショップや水族館などに相談することをおすすめします。専門家のアドバイスを受けることで、稚魚を安全に飼育し、放流することができるでしょう。また、サケの稚魚の飼育に関する情報は、インターネット上でも多く見つけることができます。様々な情報を参考に、適切な飼育方法を学びましょう。

サケの稚魚の放流については、地域のルールや規制を確認する必要があります。勝手に放流すると、生態系に悪影響を与える可能性があります。放流する際には、必ず関係機関に許可を得るなど、適切な手続きを行いましょう。

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