福祉施設の水回り設計:介護老人保健施設と特別養護老人ホームのプランニング

福祉施設の建築に携わる者ですが、設計にあたり、トイレ、脱衣、浴室等の水廻りのプランにいつも頭をかかえます(;´Д`) 福祉施設の設計で、水廻りの計画の基本知識を教えてください>< 補足 onayami2005さん ありがとうございます!そうですね!施設の種によって大きさ変わりますので、介護老人保健施設(100床)、特別養護老人ホーム(100床)の2階建ての計画です!

福祉施設水回り設計の基本:高齢者と要介護者のニーズを理解する

介護老人保健施設(100床)と特別養護老人ホーム(100床)の2階建て施設の水回り設計は、利用者の安全と快適性を最優先しなければなりません。高齢者、特に要介護者の身体機能や行動特性を深く理解した上で、適切なプランニングを行うことが重要です。

利用者の特性とニーズを考慮した設計

* 身体機能の低下:高齢者は筋力低下、平衡感覚の低下、視覚・聴覚の衰えなど、様々な身体機能の低下を経験します。そのため、滑りにくい床材、手すりの設置、適切な高さの設備などが不可欠です。
* 認知機能の低下:認知症を抱える利用者もいることを考慮し、分かりやすいサイン、シンプルなデザイン、迷いにくい動線設計が求められます。
* プライバシーの確保:利用者のプライバシーを尊重し、落ち着いて利用できる空間づくりが重要です。個室トイレや浴室の配置、仕切りの工夫などが求められます。
* 介助のしやすさ:介護職員がスムーズに介助できるよう、十分なスペースを確保し、車椅子での移動も考慮した設計が必要です。

具体的な水回りプランニング:トイレ、脱衣室、浴室

100床規模の施設では、水回りの数は多くなります。効率的な配置と、利用者にとって使いやすい設計が求められます。

トイレ

* 個室トイレの確保:プライバシー保護のため、個室トイレを十分に確保します。車椅子対応のトイレも必要です。
* 手すり:便器の両側に手すりを設置し、立ち上がりや着座を補助します。
* 緊急呼び出しボタン:緊急時に対応できるよう、各個室に緊急呼び出しボタンを設置します。
* 床材:滑りにくい、清掃しやすい素材を選びます。
* 照明:明るすぎず、暗すぎない適切な明るさを確保します。

脱衣室

* 広さ:車椅子での移動や介助を考慮し、十分な広さを確保します。
* ベンチ:着替えやすいようにベンチを設置します。
* 収納:利用者の衣類を収納できるスペースを確保します。
* 手すり:ベンチや壁に手すりを設置します。

浴室

* バリアフリー設計:段差のない設計、滑りにくい床材、手すりの設置など、バリアフリー設計を徹底します。
* 車椅子対応:車椅子での入浴が可能な浴室を確保します。
* 洗い場:車椅子対応の洗い場、シャワーチェアなどを設置します。
* 浴槽:浴槽の深さや高さは、利用者の身体機能に合わせて調整します。
* 温度調整:温度調整機能がついたシャワーヘッドを採用します。
* 緊急呼び出しボタン:緊急時に対応できるよう、浴室内に緊急呼び出しボタンを設置します。

インテリアと色選び:安心感と快適さを演出する

水回りのインテリアは、利用者の安心感と快適性に大きく影響します。

色選びのポイント

* ベージュやアイボリー:落ち着きと清潔感を演出する色です。高齢者の視覚機能の低下を考慮すると、コントラストがはっきりとした色使いがおすすめです。
* 明るめの色:空間を広く感じさせ、開放的な雰囲気を作ります。
* 暖色系:温かみのある雰囲気を作り、リラックス効果が期待できます。ただし、赤などの刺激的な色は避け、ベージュやアイボリーをベースに、アクセントとして少量使用するのがおすすめです。
* 床材:滑りにくい素材を選び、色も周囲とのコントラストを明確にすることで、転倒事故の防止に繋がります。

素材選びのポイント

* 滑りにくい素材:床や壁には、滑りにくい素材を選びます。
* 清掃しやすい素材:清掃がしやすい素材を選び、常に清潔な状態を保ちます。
* 耐久性のある素材:頻繁な使用に耐えられる耐久性のある素材を選びます。

専門家への相談

福祉施設の設計は、専門知識と経験が不可欠です。設計段階から、建築士、介護福祉士、ケアマネージャーなど、様々な専門家と連携し、利用者のニーズを的確に反映したプランニングを行うことが重要です。

まとめ

福祉施設の水回り設計は、利用者の安全と快適性を最優先し、高齢者や要介護者の特性を理解した上で、細部まで配慮する必要があります。本記事で紹介した点を参考に、安全で快適な水回り空間を設計してください。 専門家への相談も積極的に行い、より良い施設づくりを目指しましょう。

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