相続について教えて下さい。義母が老人性認知症が始まり、うちは長男でもあり近くにいることも含めて県外に居る義理姉ではなく今後、進行して行くに連れお世話をする形になると思います。義母は現在87歳で築30年を超えるアパートの表向きも部屋の中もシャワーも洗面台もない様なかなり古い賃貸アパートを土地込みで所有して6部屋あるうち3部屋は空いている状態です。後は預貯金【金額はまったく不明】と現在住んでいる自宅です。主人が先日、不動産など遺言の形で姉弟が争うことなくきちんとしてくれとの話に公証人役場へもうすでに行っていると言われましたがその時期がいつかも不明で誰を証人として作成したのかもまったくわかりません。認知症が進行し更にあらゆる事を忘れてしまうようになってしまうと、私達はどのような手続きを順次行わなければならないのでしょうか？義理姉は私達が義母の世話をするのが気に入らないようなので義母が他界した後、相続の問題でひともめありそうな予感がしています。公証人役場も義理姉が連れて行ったのかも知れないと主人も話しています。どなたかお力を貸して下さい
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高齢者の相続と認知症：緊急性の高い対応
ご心配されている状況、大変お察しいたします。87歳で認知症を発症されている義母様のご介護と、相続問題への不安を抱えられているとのこと。特に、義理姉との関係性が良好ではない点が、相続トラブルへの懸念を高めているようですね。まずは、緊急性の高い事項から順を追って対応していく必要があります。
1. 現在の状況把握と専門家への相談
まず、義母様の現在の状況を正確に把握することが重要です。
- 義母様の財産状況：預貯金の残高、アパートの評価額、自宅の評価額などを正確に把握します。不動産会社や税理士に相談して評価額を調べましょう。これは相続手続きを進める上で必須です。
- 既に作成済みの遺言書の内容確認：ご主人が「遺言書を作成した」と言っているものの、詳細が不明な点が気になります。公証役場へ問い合わせ、遺言書の存在確認と内容（相続人、遺産分割方法など）を確認しましょう。この際、ご自身も同席することが重要です。
- 義母様の認知症の進行度：主治医に相談し、認知症の進行度を正確に把握しましょう。これは、今後の意思決定や手続きに大きく影響します。成年後見制度の利用も検討する必要があります。
- 専門家への相談：弁護士、司法書士、税理士などの専門家に相談し、状況に合わせた適切なアドバイスを受けることを強くお勧めします。特に、相続問題に詳しい専門家は、トラブルを未然に防ぐ上で非常に重要です。
2. 成年後見制度の検討
義母様の認知症が進行し、意思能力が低下してきた場合、成年後見制度の利用を検討しましょう。成年後見人を選任することで、義母様の財産管理や身上監護を適切に行うことができます。
- 成年後見制度の種類：任意後見、法定後見、保佐、補助など、状況に応じて適切な制度を選択する必要があります。
- 後見人の選任：ご家族が後見人になることも可能です。しかし、ご家族間で意見が対立する可能性がある場合は、専門機関に依頼する方が良いでしょう。
3. 相続発生後の手続き
義母様が亡くなられた後、相続手続きは複雑で時間のかかる作業です。
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- 相続人の確定：相続人の範囲を確定し、相続人全員で協議を進める必要があります。この段階で、義理姉との関係性が良好でないことが問題となる可能性があります。
- 遺産分割協議：相続財産をどのように分割するのかを相続人全員で協議します。協議がまとまらない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てる必要があります。
- 相続税の申告：相続税の課税対象となる場合、相続税の申告が必要です。専門家のアドバイスを受けながら、正確に申告を行いましょう。
- 不動産の名義変更：アパートと自宅の名義変更手続きを行います。不動産登記の手続きは専門知識が必要となるため、司法書士に依頼することをお勧めします。
老朽アパートの活用と相続対策
築30年を超える老朽アパートは、相続財産として様々な課題を抱えています。
老朽アパートの現状と課題
- 修繕費用：老朽化による修繕費用は高額になる可能性があります。空室も多いことから、収益性が低い可能性も懸念されます。
- 耐震性：耐震基準を満たしていない可能性があり、地震リスクも考慮する必要があります。
- 管理負担：賃貸経営には、入居者対応や修繕対応など、多くの管理負担が伴います。
老朽アパートの有効活用策
- 売却：最も現実的な選択肢です。不動産会社に査定を依頼し、市場価格を把握しましょう。
- リフォーム：リフォーム費用と賃貸収入のバランスを検討し、収益性を向上させる可能性を探ります。しかし、高額な費用がかかる可能性があります。
- 解体：老朽化が著しい場合は、解体して更地にすることも検討できます。更地にした後の活用方法（売却、再開発など）も考慮する必要があります。
相続対策としての留意点
- 遺言書の重要性：遺言書を作成することで、相続人の意思を明確に伝え、相続争いを防ぐことができます。専門家のアドバイスを受けながら、適切な遺言書を作成しましょう。
- 生前贈与：相続税対策として、生前贈与を検討することもできます。しかし、贈与税の負担や、贈与によって相続人の不公平が生じないよう、慎重に検討する必要があります。
インテリアと相続：住まいの未来を考える
相続問題は、住まいと密接に関連しています。義母様の老朽アパートは、相続手続きだけでなく、今後の住まい方にも影響を与えます。
高齢者向け住宅への移行
義母様の介護を考えると、現在の住まいは適切ではない可能性があります。高齢者向け住宅への移行を検討し、介護サービスを受けやすい環境を整えることが重要です。
バリアフリー化
高齢者や障害者が安全に生活できるよう、住まいのバリアフリー化は必須です。段差解消、手すりの設置、トイレ・浴室の改修など、様々な改修工事があります。
住まいの選び方
高齢者向け住宅を選ぶ際には、立地、設備、介護サービスの内容などを比較検討する必要があります。専門機関の相談を受けながら、適切な住宅を選びましょう。
