畳の部屋の食器棚、その存在意義とは? 和室インテリアにおける収納の役割

どうして茶の間に食器棚を置くんでしょうか? 畳の部屋に食器棚がありますよね?(食器棚というのかわかりませんが…) 自分の家にも当たり前にあります。 よく考えると、けっこう大きくて重いので畳に後はついちゃうし、 その棚にはお客様用や、たまにしか使わないグラスが置いてあるんですが、けっきょく使うときは台所に持って行ってお茶なりコーヒーなり入れて出します。 だったらわざわざ茶の間に置かなくても…と、ふと思いました。「茶の間」っていうくらいだから昔は理に適っていたんでしょうか?補足最近の家はリビングになってますけど、和室がある多少昔の家だと食器棚ありますよね? 秘密のけんみんshowなどの個人宅にもよく映ってるものです。

昔と今の「茶の間」:食器棚の位置づけの変化

質問にあるように、現代の住宅ではリビングが中心となり、和室に食器棚がある光景は少なくなってきました。しかし、昔ながらの日本家屋、特に和室のある住宅では、茶の間に食器棚が置かれることが一般的でした。これは、現代の生活様式とは大きく異なる、当時の生活習慣と密接に関係しています。

昔の「茶の間」の役割

かつての「茶の間」は、単なる休息空間ではなく、家族が集まり、客をもてなす、家の心臓部でした。食事は台所で済ませるものの、お茶やお菓子を出し、客と談笑する場として重要な役割を果たしていました。そのため、お客様用の食器や茶器などをすぐ手の届く場所に収納しておく必要があり、食器棚が茶の間に置かれたのです。

現代の「リビング」と収納の変化

現代の住宅では、リビングが家族のコミュニケーションの中心となり、食事もリビングダイニングで行われることが多くなりました。そのため、食器はキッチンに収納することが一般的になり、茶の間(和室)に食器棚を置く必要性は薄れています。さらに、収納スペースの確保も容易になり、食器棚以外の収納家具も充実しているため、食器を和室に置く必要性はさらに低下しました。

和室に食器棚を置くメリットとデメリット

では、現代においても和室に食器棚を置くメリットとデメリットを改めて考えてみましょう。

メリット

* お客様用の食器をすぐに用意できる:お客様が来た際に、食器を台所から運ぶ手間が省けます。特に急な来客の場合には便利です。
* 和室の雰囲気づくり:適切なデザインの食器棚は、和室のインテリアとして調和し、落ち着いた雰囲気を演出します。古民家風や和風モダンな食器棚を選ぶことで、より洗練された空間を創り出せます。
* 収納スペースの確保:和室に収納スペースが少ない場合、食器棚は貴重な収納場所となります。季節の飾り物や、普段使わない食器などを収納できます。

デメリット

* 畳への負担:重い食器棚は、畳に跡が付いたり、傷んだりする可能性があります。畳の下に板を敷くなど、対策が必要です。
* 動線が不便になる可能性:食器棚の配置によっては、和室の動線が狭くなり、使い勝手が悪くなる可能性があります。
* 掃除が大変:食器棚の周囲の掃除が難しくなる可能性があります。

和室に食器棚を置く際のポイント

もし、和室に食器棚を置くことを検討しているなら、以下の点に注意しましょう。

1. 畳への負担軽減

* キャスター付き食器棚を選ぶ:移動が容易になり、掃除もしやすくなります。
* 畳の下に板を敷く:食器棚の重量を分散し、畳への負担を軽減します。
* 軽量な食器棚を選ぶ:素材やデザインに工夫された、軽量な食器棚を選ぶことで、畳への負担を最小限に抑えることができます。

2. 和室の雰囲気との調和

* 素材やデザインにこだわる:木製の食器棚や、和風のデザインの食器棚を選ぶことで、和室の雰囲気と調和した空間を演出できます。
* 色味を統一する:和室の壁や床の色味と調和する食器棚を選ぶことが大切です。ブラウンやダークブラウンなどの落ち着いた色味がおすすめです。
* サイズ感を考慮する:和室の広さに合わせた適切なサイズの食器棚を選びましょう。大きすぎると圧迫感を与え、小さすぎると収納力が不足する可能性があります。

3. 機能性と使いやすさ

* 収納力と使いやすさを両立させる:頻繁に使う食器は取り出しやすい位置に、そうでないものは奥に収納するなど、使い勝手を考慮した収納方法を心がけましょう。
* メンテナンスのしやすさ:掃除がしやすい素材やデザインの食器棚を選びましょう。
* 食器棚の配置:動線に配慮し、和室の使い勝手を損なわない場所に配置しましょう。

専門家の意見:インテリアコーディネーターの視点

インテリアコーディネーターの視点から見ると、和室に食器棚を置くかどうかは、その家のライフスタイルやインテリアデザインによって大きく異なります。現代の住宅では、キッチンに十分な収納スペースがあれば、和室に食器棚を置く必要性は低いと言えるでしょう。しかし、お客様をもてなす機会が多い家や、和室を積極的に活用したい家などでは、適切な食器棚を選ぶことで、和室の雰囲気を高め、機能性を向上させることができます。

重要なのは、「和室の空間全体をどのようにデザインしたいか」という視点を持つことです。食器棚は、単なる収納家具ではなく、インテリアの一部として捉え、全体のバランスを考慮して配置することが重要です。

まとめ:和室と食器棚、賢く共存させる方法

和室に食器棚を置くかどうかは、個々の家の状況や好みによって判断すべきです。この記事で紹介したメリット・デメリット、そして専門家の意見を参考に、ご自身のライフスタイルに合った最適な選択をしてください。畳への負担軽減や、和室の雰囲気との調和、そして使いやすさを考慮することで、和室と食器棚が賢く共存する空間を創り出せるでしょう。

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