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アップライトピアノと畳:保護と防音のための適切な対策
アップライトピアノを畳の部屋に設置する際、床への負担軽減と防音対策は非常に重要です。ピアノの重量と振動は、畳のへこみや傷み、そして隣室への音漏れにつながる可能性があります。 質問にあるように、10~20mm厚の板を敷くことは有効な対策ですが、どこに、どの程度の面積に敷くかがポイントとなります。
ピアノの下に板を敷く際のポイント:部分敷きと全面敷きの比較
結論から言うと、ピアノの脚部だけでなく、全体に板を敷く方が効果的です。
部分敷き(ピアノ脚部のみ)の場合
ピアノの脚部だけに板を敷く場合、以下の問題点が考えられます。
- 集中荷重による畳のへこみ:ピアノの重量が脚部に集中するため、板を敷いた部分だけが沈み込み、全体に歪みが生じる可能性があります。
- 不安定な設置:床面が不均一なため、ピアノが不安定になり、演奏時の振動がより伝わりやすくなります。
- 防音効果の低さ:ピアノの振動は脚部だけでなく、床全体に伝わるため、部分的な対策では十分な防音効果が得られません。
全面敷きの場合
ピアノの設置面積全体に板を敷くことで、以下のメリットがあります。
- 均等な荷重分散:ピアノの重量が均等に分散されるため、畳への負担を軽減し、へこみや傷みを防ぎます。
- 安定した設置:安定した設置面が確保されるため、ピアノの安定性が高まり、演奏時の振動も抑制されます。
- 防音効果の向上:振動の伝達を効果的に遮断することで、防音効果が向上します。特に、隣室への音漏れを軽減する効果が期待できます。
最適な板の寸法と素材
ピアノの設置面積全体をカバーする板の寸法は、ピアノの幅+α、奥行き+α とするのが理想です。 「α」は、ピアノの脚部から数センチずつ余裕を持たせることを意味します。 具体的には、ピアノの寸法を測り、幅と奥行きにそれぞれ10~15cm程度加えたサイズにカットした板を用意しましょう。
素材としては、硬くて丈夫な木材(合板など)がおすすめです。 厚さは10~20mmで問題ありませんが、より高い防音効果を求めるなら、20mm以上の厚さの板を選ぶのも良いでしょう。 また、防振ゴムシートを板と畳の間に挟むことで、さらに防音効果を高めることができます。
具体的な寸法例
例えば、幅150cm、奥行き60cmのアップライトピアノの場合、板の寸法は幅170cm、奥行き80cm程度が適切です。
専門家への相談も検討
ピアノの設置や防音対策に不安がある場合は、ピアノ専門業者や楽器店に相談することをおすすめします。 専門家は、ピアノの種類や設置場所の状況を考慮した上で、最適な対策を提案してくれます。 費用はかかりますが、安心安全な設置を実現するためには、専門家のアドバイスを受けるのが最善策と言えるでしょう。
まとめ:畳の部屋でのアップライトピアノ設置は、丁寧な準備が大切
畳の部屋にアップライトピアノを設置する際には、ピアノの重量と振動による影響を考慮し、適切な対策を行うことが重要です。 ピアノの脚部だけでなく、設置面積全体に10~20mm厚の硬い板を敷くことで、畳への負担を軽減し、防音効果を高めることができます。 不安な場合は、専門家への相談も検討しましょう。 適切な対策を行うことで、安心してピアノ演奏を楽しむことができるようになります。