畳の上にフローリングを敷く際の注意点|カビ対策と通気性確保

部屋を和室から洋室にしたくて畳の上にフローリングを敷きたいのですが、畳がカビると聞きました。本当ですか? 通気性が悪くなるからよくないですかね?せめてフローリングがダメならラグマットも考えています。

畳の上にフローリングを敷くとカビる?通気性の悪化は本当に問題?

和室から洋室へのリフォーム、素敵ですね!畳の上にフローリングを敷くことは、手軽に洋室風にする人気の方法ですが、カビや通気性の問題については、十分に注意が必要です。結論から言うと、「畳の上に直接フローリングを敷くと、カビが発生するリスクが高まり、通気性が悪化する可能性が高い」と言えます。

畳とカビの関係性

畳は、イグサという植物を編んで作られています。イグサは湿気を吸収しやすい性質を持つため、通気性が確保されていれば、湿気を吸収・放出を繰り返すことで、比較的カビの発生を抑えることができます。しかし、フローリングを敷くことで、この通気性が遮断されてしまいます。湿気がこもりやすくなり、畳の内部に湿気が蓄積され、カビの温床となるのです。特に、湿気の多い日本の気候では、このリスクは非常に高まります。

通気性の悪化による影響

通気性が悪くなると、畳だけでなく、部屋全体の空気環境にも悪影響を及ぼします。湿気がこもることで、結露が発生しやすくなり、壁や天井のカビ問題にも繋がります。また、ダニの繁殖にも繋がることがあり、健康面へのリスクも高まります。

フローリング敷設の代替案と対策

では、畳の上にフローリングを敷くのは諦めるべきなのでしょうか?そうではありません。適切な対策を行うことで、カビや通気性の問題を軽減することができます。

1. 適切な下地処理と通気性の確保

フローリングを直接畳の上に敷くのではなく、通気性を確保するための下地処理が必須です。具体的には、以下の方法が考えられます。

  • 防湿シートの敷設:畳の上に防湿シートを敷くことで、畳からの湿気を遮断し、フローリングへの湿気侵入を防ぎます。防湿シートは、透湿性のあるものを選ぶことが重要です。完全に遮断してしまうと、今度はフローリング下の湿気が逃げ場を失い、問題となる可能性があります。
  • 通気性の良い下地材の使用:合板などの代わりに、通気性の良いLVL(Laminated Veneer Lumber)や構造用合板を使用することで、湿気を逃がすことができます。ただし、専門業者に相談することが重要です。
  • 床下換気の確認:床下換気が適切に行われているかを確認し、必要であれば改善します。床下換気口の清掃や、新しい換気口の設置などを検討しましょう。

2. 湿度管理

フローリングを敷いた後も、部屋の湿度管理は非常に重要です。

  • 除湿機の活用:梅雨時期や雨の日は、除湿機を使用し、部屋の湿度を適切に保ちましょう。除湿機は、コンプレッサー式とデシカント式の2種類があり、それぞれの特性を理解して適切なものを選びましょう。
  • 換気の徹底:窓を開けて定期的に換気をすることで、湿気を排出することができます。特に、朝晩は必ず換気をしましょう。
  • 湿度計の設置:部屋の湿度を常に把握するために、湿度計を設置することをお勧めします。湿度計は、アナログ式とデジタル式があり、好みに合わせて選びましょう。

3. ラグマットの活用

フローリングがどうしても不安な場合は、ラグマットの使用も検討できます。ラグマットは、フローリングの上だけでなく、畳の上にも直接敷くことができます。ただし、ラグマットの下にも湿気がこもりやすいので、定期的にラグマットを取り除いて、畳の乾燥を行う必要があります。また、防ダニ・防カビ加工が施されたラグマットを選ぶことが重要です。

4. 専門家への相談

上記の方法でも不安な場合は、リフォーム業者や建築士などに相談することをお勧めします。専門家のアドバイスを受けることで、最適な方法を見つけることができます。

まとめ:和室から洋室へのリフォームは専門家の力を借りて

畳の上にフローリングを敷くことは、手軽に和室を洋室に変える方法ですが、カビや通気性の問題を考慮する必要があります。適切な下地処理や湿度管理を行うことで、これらの問題を軽減できますが、不安な場合は専門家に相談することを強くお勧めします。 快適で健康的な空間を作るためには、専門家の知識と技術を借りることが、最も確実な方法です。 費用はかかりますが、後々のトラブルを避けるためにも、専門家への相談は必須と言えるでしょう。

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