田舎暮らしの影…隣家の建築と建築基準法の確認方法

本当に建築基準法をクリアしているのでしょうか?半日村なんです。田舎の、全区画が100坪前後の団地の一区画を昨年購入しました。古くからの団地で、第一種低層住居専用地域で建ぺい率50%容積率80%という好環境で、静かで平屋の家もたくさんありゆったりと暮らせると思い購入いたしました。主人が大工をしていますので、仕事の合間を縫って一年かけて作ってくれました。後は、仕上げ業者さんの出来を待つばかりになり、11月末には入居予定でとても楽しみにしているのですが…。残念なことに半日村なんです。私たちが土地を購入して間もなく更地だった南隣の土地が売り出されました。しかも、2分割にしての販売でした。前後に2分割され、建売の総2階建ての建物があっという間に建ち、午後には日が入らなくなってしまいました。ショックなことに、私たちのお隣さんに関しては、オプションで屋根裏部屋も追加されたようで総2.5階建てです。建築確認が通ったから建物が建ったのだと思いますが、北側のスペースも我が家より狭いしホントに建築基準法がクリアしているのか疑問で、なんだかやるせない思いでいっぱいです。他のどのお宅を見ても、こんな不自然に日陰になっているお宅はありません。そもそも2分割してある所がありません。とても楽しみにしていた我が家なのに、住む前から憂鬱な気分になっています。一生住んでいく所です。もめたくはないのです。何か、対処法なり改善策なりいい方法をご存知の方どうか教えて下さい。よろしくお願いします。

隣家の建築で日照権が侵害されている?建築基準法と日照権について

新築を計画・建築する際、建築基準法の遵守は必須です。しかし、建築基準法は建物の構造や防火、衛生などに関する規定が中心で、日照権を直接的に保護する規定はありません。隣家の建築によって日照時間が減少したとしても、それが建築基準法違反とは限りません。

しかし、日照権は民法上の権利として認められています。隣家の建築によって、あなたの家の通常の生活に支障をきたすほどの著しい日照妨害がある場合は、民法上の権利に基づいて対応を検討できます。

日照権侵害の可能性を探る

まず、隣家の建築が本当に建築基準法を遵守しているかを確認する必要があります。以下の点をチェックしてみましょう。

  • 建築確認済証の確認:建築主は、建築確認済証を必ず取得しなければなりません。この証書は、建築物が建築基準法に適合していることを確認した証拠です。隣家の建築確認済証を確認することで、法令違反がないかを確認できます。
  • 建ぺい率・容積率の確認:第一種低層住居専用地域では、建ぺい率50%、容積率80%の制限があります。隣家の建築がこれらの制限を超えていないか確認しましょう。土地の面積と建物の延床面積を比較することで確認できます。役所の都市計画課などで確認できます。
  • 高さ制限の確認:地域によっては、建物の高さに制限があります。隣家の高さが制限を超えていないか確認しましょう。これも、役所の都市計画課などで確認できます。
  • その他法令違反の有無:建築基準法以外にも、防火に関する規制や、道路に関する規制など、様々な法令があります。これらの法令に違反している可能性がないか確認しましょう。

日照権侵害への対処法

もし、隣家の建築によって著しい日照妨害を受けていると判断した場合、以下の対処法を検討できます。

1. 隣家との話し合い

まずは、隣家と直接話し合うことが重要です。穏やかな態度で、日照問題による困りごとを伝え、改善策について話し合ってみましょう。例えば、生垣の設置や、窓の位置変更などの提案を行うこともできます。話し合いによって解決できる可能性もあります。

2. 行政への相談

話し合いがうまくいかない場合は、市町村の建築指導課などに相談してみましょう。建築確認済証の確認や、建築基準法の遵守状況について、行政に確認してもらうことができます。行政は、法令違反があれば是正を指示する権限を持っています。

3. 弁護士への相談

行政への相談でも解決しない場合、弁護士に相談することを検討しましょう。弁護士は、民法上の日照権に基づいて、隣家に対して損害賠償請求などの法的措置をとることを支援できます。

4. 専門家への相談

建築士や不動産鑑定士などの専門家に相談することで、日照権侵害の程度や、適切な対処法について客観的な意見を得ることができます。専門家の意見は、話し合い、行政への相談、弁護士への相談においても有効です。

具体的なアドバイス:日照問題を軽減するための対策

日照問題を軽減するためには、以下の対策も検討できます。

  • 植栽:南側に高木を植えることで、日陰を軽減できます。ただし、成長に時間がかかるため、即効性はありません。常緑樹を選ぶと、一年を通して効果があります。
  • 窓の工夫:南側の窓に、日射調整フィルムを貼ることで、日射量を調整できます。また、窓の向きや大きさを工夫することで、日照を最大限に活用できます。南向きの窓を大きくしたり、採光窓を増やすことで、より多くの光を取り込むことができます。
  • 家の設計:建築段階で、日照を考慮した設計にすることが重要です。南側に大きな窓を設けたり、明るい色の外壁を使用することで、日照を最大限に活用できます。また、屋根の形状や角度も、日照に影響します。
  • カーテン:厚手のカーテンを使用することで、日差しを遮断できます。遮光カーテンやレースカーテンなどを状況に合わせて使い分けることで、光とプライバシーの両立を図ることができます。

専門家の視点:建築士からのアドバイス

建築士の視点から見ると、今回のケースは、隣地の分割販売と、それに伴う建物の高さが問題となっています。建築基準法上は問題なくても、近隣との調和を欠いた建築は、地域社会全体に悪影響を及ぼす可能性があります。建築確認申請の段階で、近隣への影響を十分に検討する必要があるでしょう。

まとめ

隣家の建築によって日照時間が減少したとしても、必ずしも建築基準法違反とは限りません。しかし、著しい日照妨害を受けている場合は、民法上の日照権に基づいて対応を検討できます。まずは隣家との話し合いから始め、それでも解決しない場合は、行政や弁護士に相談することを検討しましょう。また、日照問題を軽減するための対策も積極的に検討することで、快適な住環境を確保しましょう。

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