知人の飼い猫2才前後(♀)が訪問者を襲います。猫は日中ひとりきりでアパートの一室(洗面所、廊下、玄関)にいます。私は訪問したとき2回ほど襲われました。1回は訪問してすぐ玄関で飛び掛かれ、追い払おうとした知人もひっかかれました。2回目は一旦部屋に入ってすぐトイレを借りに部屋を出たとき後ろから襲われました。2回目の日の夜、知人の同居人を訪ねて来た人も襲われ、同居人にも牙をむけて手が出せず、二人とも別室に逃げ込んでいたそうです。凶暴なのは猫の性格でしょうか?家でも猫を飼っていますがこのようなことはなく、初対面の訪問者のひざに乗ってくつろぐ猫もいます。うちの猫は自由に外を行き来しています。知人の猫は外には出さず、訪問者もあまりなく人馴れしていないようなのですが、これが原因でしょうか?なぜ人を襲うのでしょう?襲わないようにするにはどうしたらよいでしょう?
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猫が訪問者を襲う理由:恐怖と縄張り意識
猫が訪問者を襲う原因は様々ですが、このケースでは主に以下の2点が考えられます。
1. 恐怖と不安:
- 人馴れしていない: 知人の猫は外に出さず、訪問者も少ないため、人間との接触経験が乏しく、人間を脅威と認識している可能性があります。特に、狭い空間で一人きりで過ごす時間は、猫にとってストレスとなり、警戒心を高める要因となります。初めての訪問者に対しては、恐怖や不安から攻撃行動に出る場合があります。
- 予測できない行動: 訪問者の突然の動きや音、匂いなどに猫が驚き、防衛本能から攻撃する可能性があります。猫は繊細な生き物であり、予測できない状況に置かれるとストレスを感じ、攻撃性を示すことがあります。
- 過去のトラウマ: 過去に人間から嫌な経験(虐待など)をしている可能性も否定できません。過去のトラウマが原因で、人間を警戒し、攻撃するようになるケースもあります。
2. 縄張り意識:
- テリトリー防衛: 猫は縄張り意識が強く、自分のテリトリーに侵入者を許しません。特に、日中一人きりで過ごしている猫は、自分のテリトリーを強く意識し、侵入者(訪問者)に対して攻撃性を示す可能性があります。玄関や廊下、洗面所など、猫が普段生活している空間は、特に縄張り意識が強い場所です。
- 安全な隠れ場所の確保: 猫は安全な隠れ場所を確保しようとします。隠れ場所が限られていると、ストレスが溜まり、攻撃性が増す可能性があります。アパートの一室という限られた空間では、猫にとって安全な隠れ場所が不足している可能性があります。
猫の攻撃性を軽減するための具体的な対策
猫の攻撃性を軽減し、訪問者と安全に共存するためには、以下の対策を段階的に実施することが重要です。
1. 徐々に人間に慣れさせる:
- フェロモン製品の活用: 猫用フェロモン製品(Feliwayなど)を使用することで、猫の安心感を高め、ストレスを軽減できます。これは、猫が落ち着いて過ごせる環境を作る上で非常に効果的です。
- ゆっくりとした時間をかける: 訪問者には、猫にいきなり近づかず、静かに猫の様子を観察してもらうように指導します。猫が警戒している様子が見られたら、無理に近づかず、猫のペースに合わせて距離を保つことが大切です。猫がリラックスしている様子が見られたら、ゆっくりと近づき、優しく声をかけます。
- おやつでつなげる: 猫がおやつを好むなら、訪問者が猫に少しずつおやつを与えることで、良いイメージを植え付けることができます。ただし、猫が警戒している場合は、無理強いせず、猫の反応を見ながら行うことが重要です。
- 安全な隠れ場所の確保: 猫が安全に隠れることのできる場所(キャットタワー、ハウスなど)を用意しましょう。隠れ場所があることで、猫は安心感を高め、ストレスを軽減できます。隠れ場所には、猫が落ち着いて過ごせるような、柔らかく、暗くて狭い場所が最適です。
2. 訪問者への指導:
- 猫に気づかれないように静かに動く: 訪問者は、猫に気づかれないように、ゆっくりと静かに動くように心がけましょう。大きな音や急な動きは、猫を驚かせ、攻撃を引き起こす可能性があります。
- 猫に直接触らない: 猫が自ら近づいてきた場合を除き、猫に直接触らないようにしましょう。猫は、自分の意思で触られることを好むとは限りません。無理に触ろうとすると、猫は恐怖を感じ、攻撃する可能性があります。
- 猫の視線に合わない: 猫の視線に合わないようにしましょう。猫は、直接見つめられることを威嚇と感じる場合があります。視線を合わせずに、落ち着いて接することが重要です。
- 猫が落ち着くまで待つ: 猫が落ち着くまで、少しの時間、猫に近づかないように待ちましょう。猫は、新しい環境や人に慣れるのに時間がかかります。猫が落ち着いてから、ゆっくりと距離を縮めていくことが大切です。
3. 専門家への相談:
猫の攻撃性が改善しない場合は、動物行動学者や獣医に相談することをお勧めします。専門家は、猫の行動を分析し、適切なアドバイスや治療法を提供してくれます。
まとめ:時間と忍耐が鍵
猫の攻撃性を改善するには、時間と忍耐が必要です。上記の対策を継続的に行うことで、猫の警戒心が徐々に解け、訪問者と安全に共存できるようになる可能性があります。しかし、改善が見られない場合は、専門家の助けを借りることを検討しましょう。