父親からの貸付金の回収方法:成年後見制度と債権回収の手続き

父親の貸した金の回収について。昨年のちょうど今頃、父親がくも膜下出血で倒れました。命は助かったのですが、後遺症の為「要介護5」の認定を受け、急性期病院からリハビリ病院を経て、現在介護老人保健施設に入所しています。意識はありますが、失語症で言葉は発せず、こちらの言った事に対する反応も悪いです。本題ですが、これから色々お金が掛かるだろうと思い、両親の預金等を調べました。父は元気だった頃、常々「もし施設に入るような事があっても、充分なお金は用意してあるから心配するな」と言っており、母も私たち息子夫婦もその言葉を信じていました。すると父の部屋から、銀行が発行した投資信託等の運用実績表(2007年現在の物で、金額は約1千万)が出てきたので、父はこの事を言っていたものと思い、銀行の貸金庫にでもその通帳等があるものと思って、母を代理人に立てて貸金庫を開けてみたのですが、それらしき物が見当たりません。不審に思い、前出の投資信託等の運用実績表を銀行の窓口に持って行き、このお金が今どういう状態にあるのか確認してもらった所、数年前に既に解約済みで普通預金に移動されている、との事でした。しかし、父親の普通預金通帳にはそのような大金は入っていません。更に父親の部屋を捜索したところ、携帯電話に「貸している金、毎月60万円ずつ返済の約束だが、全く入金が無い。どうなっているのか?家計がマズイ状態」という、ある女性あてのメールがありました。そして、これは昨日なのですが、父親の部屋を整理していた母から電話で、その「ある女性」と交わした「借用書」(金額1千万円で日付は平成16年・「ある女性」の住所も明記)が出てきた、という連絡がありました。(私はまだその借用書を確認していません。)どうやら父親は、老後の為に運用していた虎の子の1千万円を、「ある女性」に貸してしまい、思うように返済して貰えないまま、病気に倒れてしまった様なのです。「ある女性」というのは、携帯電話の電話帳やメールでのやり取りを見る限り、キャバクラ系の飲み屋の女のようです。携帯電話に、その「ある女性」の携帯番号が登録されているので、変更されていなければ私が連絡をとる事は可能なのですが、経験上、そういう女のバックには怖いお兄さん系の男が付いている場合が多く、トラブルになるのは嫌なので、自分でその「ある女性」に電話をかける事はためらっています。長くなりましたが、このような場合はどのように対処すれば良いのでしょうか?何とかその「ある女性」から父が貸した金を回収したいのですが・・・。補足私は現在、病気療養&就活中(無職)です。もし成年後見人になる事を申請するとして、差し支えはあるでしょうか?仕事を探して働き始めてから申請した方が良いのでしょうか?

1. 状況整理と今後の対応

ご父親の状況、大変お辛いですね。まず、冷静に状況を整理し、段階的に対応していくことが重要です。

1-1. 借用書の確認と証拠の収集

まずは、母親から連絡のあった借用書を確認しましょう。借用書には、貸付金額、日付、借主(「ある女性」)の氏名・住所、そしてご父親の署名・押印が記載されているはずです。これらの情報が正確に記載されているか確認し、写真撮影などして証拠として保管しておきましょう。 借用書以外にも、ご父親の携帯電話に残っているメールや通話履歴なども重要な証拠となります。これらのデータは、可能な限り保存しておきましょう。 さらに、ご父親の銀行取引明細書なども、資金の流れを把握する上で役立ちます。

1-2. 成年後見制度の検討

ご父親は「要介護5」の認定を受けており、意思疎通が困難な状態です。そのため、ご自身で債権回収を行うには、成年後見制度を利用することが有効です。成年後見制度とは、判断能力が不十分な人のために、後見人が財産管理や身上監護を行う制度です。

成年後見人になるには、家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。申し立てには、ご父親の状況を説明する書類や、ご自身の身分証明書などの必要書類を提出する必要があります。成年後見人になるには、一定の資格や能力が求められますが、ご自身が病気療養中、就活中であることは、必ずしも申請の妨げにはなりません。 むしろ、ご父親の財産を守るためにも、早めの申請が望ましいと言えるでしょう。 裁判所は、ご自身の状況も考慮して判断しますので、正直に説明しましょう。弁護士に相談することで、手続きをスムーズに進めることができます。

1-3. 債権回収の方法

成年後見人になってから、正式に債権回収の手続きを進めることができます。回収方法はいくつかあります。

* **話し合いによる回収**: まずは、「ある女性」に連絡を取り、話し合いで解決を試みるのが最善です。成年後見人が介入していることを伝え、返済計画を立てることを提案しましょう。この際、弁護士に同行してもらうことをおすすめします。
* **内容証明郵便の送付**: 話し合いがうまくいかない場合は、内容証明郵便で返済請求を行います。内容証明郵便は、送付した内容が確実に相手に届いたことを証明できる郵便です。借用書のコピーなどを添付し、明確に返済を求める内容を記載します。
* **訴訟**: 内容証明郵便を送付しても返済がない場合は、裁判所に訴訟を起こすこともできます。訴訟には費用と時間がかかりますが、確実に債権回収を進めることができます。弁護士に依頼することで、手続きをスムーズに進めることができます。

2.専門家への相談

今回のケースは、法律的な知識や手続きが複雑なため、専門家への相談が不可欠です。

2-1. 弁護士への相談

弁護士は、債権回収のプロです。弁護士に相談することで、適切な回収方法のアドバイスを受けられます。また、話し合い、内容証明郵便、訴訟など、あらゆる手続きをサポートしてくれます。特に、「ある女性」との交渉は、トラブルに発展する可能性もあるため、弁護士に同行してもらうことを強くお勧めします。

2-2. 司法書士への相談

司法書士も、債権回収に関する手続きに精通しています。弁護士に比べて費用が比較的安価な場合が多いので、状況に応じて弁護士と司法書士のどちらに相談するか検討しましょう。

3.成年後見人としての役割と注意点

成年後見人になる場合、ご父親の財産管理と身上監護を行う責任を負います。

3-1. 財産管理

ご父親の預金や不動産などの財産を管理し、適切に運用する必要があります。債権回収も、この財産管理の一環となります。

3-2. 身上監護

ご父親の生活全般をサポートする必要があります。医療、介護、生活環境など、ご父親の生活の質を維持・向上させるためのケアが必要です。

3-3. 報告義務

成年後見人は、家庭裁判所に定期的に活動報告を行う義務があります。

3-4. 報酬

成年後見人としての活動には、報酬が支払われます。

4.まとめ:冷静な対応と専門家の活用が重要

ご父親の状況は大変お辛いものですが、冷静に状況を整理し、適切な対応をとることが重要です。成年後見制度の活用、弁護士や司法書士への相談を積極的に行い、ご父親の財産を守るために最善を尽くしましょう。 焦らず、一つずつ問題を解決していくことで、必ず道は開けます。

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