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漆喰とCLモルタル:素材の特徴と違い
和室のリノベーション、素敵ですね!漆喰とCLモルタルはどちらも自然素材を活かした壁材として人気があり、似たような仕上がりになるため、迷われる方も多いでしょう。しかし、素材や特性には違いがあります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
漆喰とは?
漆喰は、消石灰を主成分とする、古くから日本家屋で使われてきた伝統的な壁材です。消石灰に、水と粘土などを混ぜて練り上げて作られます。独特の風合いと、調湿効果、消臭効果、抗菌効果などの優れた機能性を持ち、健康にも良いとされています。
- 調湿効果:空気中の湿度を調整し、快適な室内環境を保ちます。
- 消臭効果:タバコやペットの臭いなどを吸収・分解します。
- 抗菌効果:菌の繁殖を抑える効果があります。
- 安全性:自然素材のため、小さなお子さんやペットがいる家庭でも安心です。
しかし、漆喰は施工に高度な技術が必要で、乾燥時間も比較的長く、価格も高めになる傾向があります。
CLモルタルとは?
CLモルタルは、セメントに消石灰を混ぜて作られた、新しいタイプの壁材です。セメントの強度と消石灰の調湿性を兼ね備えており、漆喰のような自然な仕上がりを実現しながら、施工性や耐久性も向上しています。
- 高い強度:セメントを使用しているため、漆喰よりも強度が高く、傷つきにくいのが特徴です。
- 施工性:漆喰に比べて施工が容易で、比較的短時間で仕上げられます。
- 耐久性:セメントの配合により、漆喰よりも耐久性が高い傾向にあります。
- 調湿効果:消石灰が含まれるため、調湿効果も期待できます。
ただし、セメントが含まれるため、漆喰と比べると自然素材の比率は低くなります。
石灰モルタルとの関係性
質問にある「石灰モルタル」は、消石灰を主成分とするモルタルの総称です。CLモルタルは、この石灰モルタルの一種と言えるでしょう。 「洋漆喰」と呼ばれる地中海沿岸で使われる白壁も、石灰モルタルの一種です。CLモルタルは、日本の伝統的な漆喰とは異なる製法で作られますが、石灰モルタルの仲間であり、その調湿性などの利点を活かした素材と言えます。
CLモルタルの安全性と健康への影響
CLモルタルは、セメントが含まれるため、完全に自然素材とは言えません。しかし、使用するセメントの種類や配合比率によっては、人体への影響を最小限に抑えることができます。 シックハウス症候群の原因となる揮発性有機化合物(VOC)の放出が少ない製品を選ぶことが重要です。 製品を選ぶ際には、VOCの放出量に関する情報を確認し、低VOCの製品を選ぶようにしましょう。
漆喰とCLモルタル、どちらを選ぶべき?
どちらの素材を選ぶかは、ご自身の優先順位によって異なります。
- 自然素材を重視し、独特の風合いを好むなら:漆喰
- 強度や耐久性を重視し、施工性を求めるなら:CLモルタル
- 予算を抑えたい場合:CLモルタル(一般的に漆喰より安価)
専門家の意見を聞くことも重要です。複数の業者に見積もりを依頼し、それぞれの素材の特徴やメリット・デメリットを比較検討することをおすすめします。
具体的なアドバイス:健康的なインテリアを実現するために
健康に配慮したインテリアを実現するためには、素材選びだけでなく、以下の点にも注意しましょう。
1. 換気
十分な換気は、室内の空気の質を保つ上で非常に重要です。定期的な窓の開閉や、換気扇の使用を心がけましょう。
2. 家具選び
家具にも、VOCを放出する素材が使われている場合があります。天然木や無垢材の家具を選ぶなど、素材にも気を配りましょう。
3. 植物
観葉植物は、空気中の有害物質を吸収する効果があります。室内に観葉植物を置くことで、空気の浄化に役立ちます。
4. 掃除
定期的な掃除は、ハウスダストやカビの発生を防ぎ、健康的な室内環境を保つために不可欠です。
まとめ
漆喰とCLモルタルは、どちらも魅力的な壁材ですが、それぞれに特徴があります。 ご自身のニーズや予算、そして健康への配慮を考慮して、最適な素材を選びましょう。 専門家と相談しながら、快適で健康的な空間を実現してください。