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海水魚水槽における活性炭の使用について
海水魚水槽で活性炭を使用するかどうかは、状況によって異なります。ショップ店員さんの「良くない」という発言は、活性炭の使い時や使い方を誤解している可能性があります。活性炭は、アンモニアや色素、有機物を吸着する優れた能力を持つ一方、水槽内の有用なバクテリアやミネラルまで吸着してしまう可能性があるため、注意が必要です。
活性炭のメリット:
* 水質の浄化:アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩などの有害物質や、色素、有機物を吸着し、水質を改善します。
* 水槽の透明度向上:濁りや黄ばみを除去し、水槽の透明度を高めます。
* 新設水槽の立ち上げ:初期段階では、有害物質を吸着し、水槽の安定化を早める効果があります。
活性炭のデメリット:
* 有用なバクテリアの除去:硝化バクテリアなどの有用なバクテリアも吸着してしまうため、生物ろ過の機能を阻害する可能性があります。
* ミネラルの除去:必須ミネラルも吸着してしまう可能性があります。
* 吸着能力の限界:活性炭の吸着能力には限界があり、定期的な交換が必要です。交換が遅れると、吸着した物質が再び溶け出す可能性があります。
リセット直後の水槽への活性炭投入について
地震で水槽をリセットしてから20日ほど経過し、アンモニアと亜硝酸塩が0、pHも安定しているとのことですので、活性炭は既に不要と考えられます。水槽が立ち上がってきている状態では、活性炭はむしろ有害なバクテリアまで吸着してしまう可能性が高く、逆効果となる可能性があります。ソメワケヤッコの隠れ家になっているとのことですが、ソメワケヤッコのストレス軽減よりも、水槽の安定化を優先すべきです。
具体的な対処法:
* 活性炭を取り除く:活性炭を水槽から取り除き、処分してください。
* 水槽の観察:活性炭を取り除いた後、水質の変化を注意深く観察してください。異常が見られた場合は、適切な対策を取ってください。
* ろ過システムの確認:外部フィルターなど、ろ過システムが適切に機能しているか確認し、必要に応じてメンテナンスを行ってください。
緑の石灰藻の発生について
緑の石灰藻は、サンゴ水槽では問題となることが多いですが、魚水槽のみであれば、必ずしも問題ではありません。 ミドリイシなどのサンゴを飼育している場合、緑の石灰藻の過剰な繁殖はサンゴの生育を阻害する可能性がありますが、魚のみの水槽では、それほど深刻な問題にはなりません。
緑の石灰藻の発生原因と対策
緑の石灰藻は、光合成を行う藻類の一種です。水槽内の栄養塩(リン酸塩や硝酸塩)が多いと、繁殖しやすくなります。
緑の石灰藻の対策:
* 定期的な水換え:週1回の水換えは良いですが、水換えの量を増やすことで、栄養塩の濃度を下げることができます。
* 餌の量を調整する:与える餌の量を減らすことで、水槽内の栄養塩の量を抑制できます。食べ残しはすぐに取り除きましょう。
* 掃除:石灰藻が気になる場合は、ブラシなどでこすり落とすことができます。ただし、サンゴを飼育している場合は、サンゴを傷つけないように注意が必要です。
専門家の視点:
経験豊富な海水魚飼育者や、専門ショップの店員に相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。水槽の写真や水質データなどを提示することで、より的確なアドバイスを受けることができるでしょう。
まとめ
活性炭は、水槽の立ち上げ初期や、水質悪化時に有効な手段ですが、水槽が安定している状態では、むしろ有害な影響を与える可能性があります。緑の石灰藻は、魚のみの水槽であれば、必ずしも問題ではありません。ただし、過剰に繁殖するようであれば、水換えの頻度を増やすなど、対策が必要です。 定期的な水質検査と、水槽の状態を注意深く観察することで、健康な水槽環境を維持することができます。