海水水槽のpH低下とパイロットフィッシュの異変:原因究明と対策

海水水槽のPH低下について詳しい方よろしくお願い致します。海水水槽1200×600×600 OF水槽立ち上げから2週間でろ材は珊瑚砂Lを60キロ水槽内底砂に珊瑚砂SSを60キロを入れ濾過槽内でエアーもしています。状況としまして立ち上げ4日位からPHが8,1だったのですが今朝見てみると7,4まで下がってしまいパイロットフィッシュの息が荒そうに見えます。考えられる原因は立ち上げ当初からリアクタ-をつけていたのですがリアクタ-内にエアーが入る為点検に出したので8日に外した事と部屋の中でファンヒーターを付けた位です。どなたか詳しい方、原因とPHを上げる方を教えて下さい。

海水水槽のpH急降下:原因の特定と対策

1200×600×600mmの大型海水水槽で、立ち上げからわずか2週間でpHが8.1から7.4に急降下し、パイロットフィッシュの呼吸が荒くなったとのこと。これは緊急事態です。水槽環境の急激な変化は、飼育生物に深刻な影響を与える可能性があります。まずは原因を特定し、迅速な対策が必要です。

考えられる原因と詳細な分析

ご指摘の通り、リアクターの撤去とファンヒーターの使用が疑われます。しかし、これだけではpHの急激な低下を十分に説明できません。他の要因も考慮する必要があります。

1. リアクター撤去の影響

カルシウムリアクターは、水槽内のカルシウムとアルカリ度を維持する重要な役割を果たします。リアクターの撤去により、これらの成分の供給が途絶え、pHが低下した可能性があります。特に、長期間にわたってリアクターを使用していた場合、水槽内のpH緩衝能が低下している可能性があり、リアクターの撤去による影響がより顕著に現れると考えられます。

2. ファンヒーターの使用

ファンヒーターの使用は、水槽の水温上昇と二酸化炭素(CO2)の溶解量増加に繋がります。CO2の増加は、炭酸平衡系に影響を与え、pHを低下させる可能性があります。しかし、これは比較的緩やかな変化であり、短期間で7.4までpHが低下する主因とは考えにくいでしょう。

3. 硝化バクテリアの定着不足

水槽立ち上げから2週間では、硝化バクテリアの定着がまだ不十分な可能性があります。硝化バクテリアは、アンモニアや亜硝酸塩を硝酸塩に分解する重要な役割を果たしており、これらの物質の蓄積はpH低下に繋がります。特に、大量の珊瑚砂を使用している場合、初期のアンモニア発生量が多く、バクテリアの定着が追い付かない可能性があります。

4. その他の要因

* 底砂の量:60kgの珊瑚砂Lと60kgの珊瑚砂SSは、水槽サイズに対してかなり多量です。これにより、初期段階で溶出する物質が多くなり、pHに影響を与えている可能性があります。
* エアレーション:エアレーションはCO2の放出を促進しますが、過剰なエアレーションはpH低下に繋がることがあります。
* 水質検査:pH以外にも、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩などの水質パラメーターを測定し、問題がないか確認する必要があります。

pHを上げるための具体的な対策

pHを上げるためには、以下の対策を段階的に行いましょう。

1. 水質検査の実施

まず、水槽の水質を徹底的に検査します。pH、アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩、カルシウム、アルカリ度などを測定し、問題点を特定します。信頼できる水質検査キットを使用し、正確な数値を得ることが重要です。

2. 水槽内の清掃

水槽内の汚れや残餌を丁寧に除去します。底砂の掃除も必要に応じて行いましょう。過剰な有機物の蓄積は、pH低下に繋がります。

3. アルカリ度調整剤の使用

アルカリ度調整剤を添加することで、pHを上昇させることができます。しかし、急激な添加は水槽環境に悪影響を与えるため、少量ずつ添加し、pHの変化を注意深く観察しながら調整しましょう。専門家のアドバイスを得ながら慎重に行うことをお勧めします。

4. カルシウムリアクターの再導入(慎重に)

リアクターの点検が終わった後、慎重に再導入を検討しましょう。ただし、すぐに再導入するのではなく、水質が安定してから行うことが重要です。リアクターのCO2供給量を調整し、pHの上昇を監視しながら慎重に操作する必要があります。

5. エアレーション量の調整

エアレーションの量を調整することで、CO2の放出量をコントロールできます。過剰なエアレーションは避けるべきです。

6. 水換え

部分的な水換えを行うことで、水質を改善することができます。新しい海水は、適切なpHと塩分濃度を維持している必要があります。

7. 専門家への相談

状況が改善しない場合、またはパイロットフィッシュの症状が悪化した場合は、すぐに専門家(海水魚飼育に詳しいショップやブリーダー)に相談しましょう。

専門家の視点:海水水槽のpH管理

海水水槽のpH管理は、飼育生物の健康維持に不可欠です。pHの急激な変化は、生物に大きなストレスを与え、病気や死亡につながる可能性があります。そのため、日頃からpHを監視し、適切な管理を行うことが重要です。

pH管理のポイント

* 定期的な水質検査:毎日、または数日に一度、pHを測定し、変化を把握しましょう。
* 緩衝能の維持:水槽の緩衝能を高めることで、pHの変動を抑制することができます。
* 適切なろ過システム:適切なろ過システムは、水質を安定させる上で重要です。
* 生物の過密飼育を避ける:生物の過密飼育は、水質悪化につながります。

まとめ:迅速な対応と継続的な管理

海水水槽のpH低下は、飼育生物の健康に深刻な影響を与える可能性があります。今回のケースでは、リアクターの撤去とファンヒーターの使用が疑われますが、他の要因も考慮する必要があります。迅速な水質検査と適切な対策により、pHを回復させることが重要です。そして、何よりも継続的な水質管理を徹底することで、健康な水槽環境を維持しましょう。

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