木造軸組工法における階間部の気流止め:本当に必要?その施工方法と注意点

木造軸組工法(在来工法)における気流止め(階間部)の施工は必要でしょうか? 木造軸組工法(在来工法)における気流止め(階間部)の施工についてお教え下さい。 在来工法でグラスウールによる断熱の場合の気流止めですが、 公庫仕様書や使用しているグラスウールのメーカーの施工方法についても 気流止めの施工が必要と記載がありました。 当方は、気流止めの施工について実施済みと販売業者から回答を得ていましたが 施工はなされていませんでした。そこで、その点について指摘したところ ①外壁・最上階 : 壁と天井との取合い部分 ②外壁・最下階 : 壁と床との取合い部分 ②間仕切壁・最上階 : 壁と天井との取合い部分 ③間仕切壁・最下階 : 壁と床との取合い部分 の施工について、すでに仕上がっているため、 屋根裏及び、床下から気密テープによる隙間貼り?を行い 気流止めに相当するとして対応をしていただきました。 そこで、質問なのですが、当方は 断熱材メーカーの施工仕様書などから 階間部、つまり、1階の壁と天井の取り合い部 及び2階の壁と床との取り合い部は施工の必要があるのではと 指摘しました。 すると、外壁がサイディングであり、防火性能を満たすために 内壁を梁まで立ち上げていること、剛床工法であること から隙間はなく、気流止めの必要はないということでした。 (メーカーの施工仕様書は一般的な在来工法について述べているため 今回の在来工法の場合は必要ないということ) そこで疑問なのですが 梁や、何かしらの地面と水平にな構造材?(言葉足らずですいません) の取り合い部があるわけで、そこに必ず隙間が発生するため 壁の上下に詰め物的に気流止めが必要ではないのでしょうか? 実際、コンセントの蓋を外すとスーッと冷たい風がながれてきます・・・・ 住宅業者はプロであり、もっともらしく聞こえるのですが こちらとして根拠を用意しなんらかの対応をして欲しいと考えていますので 皆さんのお知恵をお貸し下さい。補足回答ありがとうございます。 剛床工法は通常隙間ができないのですね。 隙間がないというのは1Fの壁と天井、また2Fの壁と床にも言えるのでしょうか? 正しく施工したとしても、なんらかの取り合い部に隙間が発生するので壁の上下で栓の役目をする 気流止めが必要ということはないのでしょうか? また、1Fの天井をのぞいてみると、部屋間を仕切る間仕切り壁が1F天井まで立ち上がっていたのですが 2F床には接合しておらず、そこには隙間が発生しているようなのですが・・・ このあたりについても、お教えねがいます。

気流止めとは?その重要性

気流止めとは、住宅の断熱性能を高めるために、壁や天井、床などの隙間を塞ぎ、空気の流れを抑制する施工のことです。特に、グラスウールなどの断熱材を使用する在来工法の木造住宅では、気流止めが断熱性能を大きく左右します。隙間から空気が流れ込むと、断熱材の効果が低下し、冷暖房効率が悪化、結露やカビの発生リスクも高まります。 省エネルギー化快適な室内環境の維持のためにも、適切な気流止めは不可欠です。

剛床工法と気流止め:本当に隙間がないのか?

ご質問にあるように、住宅業者は「剛床工法のため隙間がなく、気流止めは不要」と主張しています。剛床工法は、床の構造材をしっかりとした剛性を持たせる工法で、確かに床と壁の間に隙間が生じにくいのは事実です。しかし、完全に隙間がないとは限りません

剛床工法でも発生する可能性のある隙間

* 構造材の取り合い部:梁や土台などの構造材と壁の取り合い部分には、わずかな隙間が生じる可能性があります。特に、施工精度によっては、この隙間が大きくなるケースも考えられます。
* 貫通部:配管や電気配線などの貫通部も、気流の経路となり得ます。これらの部分は、適切な気密処理が必要です。
* 間仕切り壁:間仕切り壁が天井まで届いていても、2階床との接合が不完全な場合、隙間が生じます。ご質問にあるように、1階天井まで立ち上がっている間仕切り壁と2階床の間に隙間があるとのことですので、これは重大な問題です。

コンセントからの冷気:気密性の問題を示唆

コンセントの蓋を外すと冷たい風が吹き込むとのことですが、これは気密性の低さを示す明確な証拠です。コンセントは壁に開口部を作るため、気密処理が不十分だと、外気や冷気が侵入しやすくなります。

気流止めの適切な施工方法

気流止めは、単に隙間を埋めるだけでなく、適切な材料と施工方法を選ぶことが重要です。

使用する材料

* 気密テープ:様々な種類があり、用途に合わせて選択する必要があります。
* 発泡ウレタン:隙間を完全に埋めるのに有効ですが、施工には専門的な知識と技術が必要です。
* 気密パッキン:様々な形状があり、開口部のサイズに合わせて選択できます。

施工箇所

* 外壁と天井・床の取り合い部
* 内壁と天井・床の取り合い部
* 配管・電気配線などの貫通部
* 窓枠周辺
* サッシ周辺

住宅業者への対応

住宅業者の主張は、剛床工法という点にのみ焦点を当てており、他の可能性のある隙間を無視しているように見えます。コンセントからの冷気や、間仕切り壁と床の隙間は、気密性の問題を明確に示しています。

以下の点を根拠に、住宅業者に再交渉することをお勧めします。

* 断熱材メーカーの施工仕様書:一般的な在来工法について記述されているとしても、気流止めの重要性については言及されているはずです。それを根拠に、施工の必要性を主張しましょう。
* コンセントからの冷気:これは、気密性の問題を客観的に示す証拠です。写真や動画を撮影して記録しておきましょう。
* 間仕切り壁と床の隙間:これも、気密性の問題を示す証拠です。写真や動画を撮影して記録しておきましょう。
* 建築基準法:建築基準法には、断熱性能に関する規定があります。これに基づいて、適切な気流止めが施工されていないことを指摘しましょう。
* 専門家の意見:建築士や住宅性能評価士などの専門家に相談し、客観的な意見を求めましょう。専門家の意見は、交渉の際に強い武器となります。

まとめ

剛床工法であっても、気流止めは必ずしも不要ではありません。施工精度や、配管・電気配線などの貫通部、間仕切り壁など、様々な箇所で隙間が生じる可能性があります。コンセントからの冷気や、間仕切り壁と床の隙間は、気密性の問題を示す明確な証拠です。住宅業者に、これらの点を指摘し、適切な対応を求めましょう。必要であれば、専門家の意見を参考に、交渉を進めてください。

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