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木造住宅の床鳴りの原因を探る
新築の木造住宅で2階を歩くと1階の天井から「ミシミシ」と音がする…これは多くの木造住宅で起こりうる問題です。しかし、「しょうがない」と片付ける前に、その原因をしっかりと把握することが大切です。 現場監督の回答は、ある意味では正しいですが、すべての場合に当てはまるわけではありません。 同じ工務店で建てた家でも音がしないケースがあることから、原因を特定し、適切な対策を講じる余地は十分にあります。
床鳴りの原因は様々ですが、新築1年で発生するケースでは以下の可能性が考えられます。
- 木材の乾燥収縮:木材は乾燥すると収縮し、接合部に隙間が生じます。この隙間が音の原因となることが多く、特に湿度変化の激しい時期に顕著になります。
- 施工不良:床材の固定が不十分であったり、適切な防振材が使用されていなかったりする場合、歩行時の振動が直接構造材に伝わり、音が発生します。これは、工務店の施工ミスが原因の可能性があります。
- 荷重による変形:家具の配置や重量物による床への負担で、床材や構造材に変形が生じ、音が発生する可能性があります。特に、集中荷重がかかる場所では注意が必要です。
- 経年劣化:建材の経年劣化により、接合部の緩みや摩耗が生じ、音が発生することもあります。ただし、新築1年では可能性は低いです。
ミシミシ音を解消するための具体的な対策
では、実際にどのような対策が考えられるでしょうか? まずは、原因を特定することが重要です。 工務店に再度相談し、より詳細な調査を依頼しましょう。 単に「しょうがない」と済ませるのではなく、以下の点を伝え、具体的な対策を検討してもらう必要があります。
- 音の発生場所の特定:2階のどの位置で歩くと音がするか、1階の天井のどの部分から音がするかを具体的に伝えましょう。 できれば、音の発生場所を写真や動画で記録しておくと、より正確な原因究明に繋がります。
- 音の大きさや頻度の説明:単なる「ミシミシ」音だけでなく、音の大きさや発生頻度、時間帯なども詳細に説明しましょう。 例えば、「夜間は静かなため、音が気になる」といった情報も重要です。
- 他の住宅との比較:同じ工務店で建てられた住宅で音がしないことを伝え、施工上の問題の可能性を指摘しましょう。 これは、工務店に責任を問うためではなく、より真剣に対応してもらうための重要な情報です。
- 専門家の意見を聞く:工務店が対応に難色を示す場合は、第三者機関である住宅診断士や建築士に相談することを検討しましょう。 専門家の意見は、工務店に対しても強い影響力を持つ可能性があります。
専門家による調査と対策
専門家による調査では、床下や天井裏の点検が行われます。 原因が特定できれば、それに応じた対策が講じられます。 例えば、木材の乾燥収縮が原因であれば、加湿器の使用や床下の換気調整などが有効です。 施工不良が原因であれば、床材の固定補強や防振材の追加工事が必要となるでしょう。
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DIYでできる対策
専門家への依頼前に、簡単なDIYで改善できる可能性もあります。ただし、原因を特定せずに安易な対策を行うと、かえって状況が悪化する可能性もあるため、注意が必要です。
- 家具の配置変更:床への集中荷重を避けるために、重い家具の配置を見直してみましょう。
- カーペットやラグの敷設:床材と歩行者の間の摩擦を軽減し、音を吸収する効果が期待できます。特に、音が気になる箇所に敷くことで効果を発揮します。
インテリアとの調和
床鳴りの対策を行う際には、インテリアとの調和も考慮することが大切です。 カーペットやラグの色や素材は、部屋全体の雰囲気に大きく影響します。 ブラウン系の床材であれば、ブラウン系の落ち着いた色合いのカーペットやラグを選ぶことで、統一感のある空間を演出できます。 また、シルバーやグレーなどのモダンな色合いのラグを選ぶことで、アクセントを加えることも可能です。 様々な素材や色合いのカーペットやラグを検討し、最適なものを選びましょう。
まとめ
木造住宅の床鳴りは、必ずしも「しょうがない」ことではありません。 原因を特定し、適切な対策を行うことで、快適な住環境を取り戻すことが可能です。 工務店との丁寧なコミュニケーション、そして必要であれば専門家への相談を検討し、安心して暮らせる住まいを実現しましょう。