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築年数の経過による住宅の劣化と音の原因
昭和63年築の積水ハウスの軽量鉄骨住宅にお住まいとのこと、30年以上経過している建物になりますね。経年劣化による様々な音が発生するのは、決して珍しいことではありません。特に、階段や床からの「パキパキ音」は、住宅の構造材や仕上げ材の乾燥、収縮、摩耗などが原因として考えられます。
軽量鉄骨住宅の特徴と経年劣化
軽量鉄骨住宅は、木造住宅に比べて耐久性が高いとされていますが、それでも時間の経過とともに劣化は避けられません。特に、木材と比べて乾燥による収縮が小さいとはいえ、鉄骨自体やそれを繋ぐ接合部、そして仕上げ材である床材や壁材などは、温度や湿度の変化によって伸縮を繰り返します。この伸縮の繰り返しによって、接合部や材料同士の間に隙間が生じ、それが摩擦を起こし「パキパキ」という音を発生させるのです。
具体的な音の原因
階段や床からの「パキパキ音」の具体的な原因としては、以下のものが考えられます。
- 木材の乾燥と収縮:特に階段の手すりや踏み板に使用されている木材は、経年劣化により乾燥し、収縮することで隙間が生じ、パキパキと音を立てます。これは、特に湿度が低い冬場に顕著に現れる傾向があります。
- 床材の劣化:床材の合板やフローリング材も、経年劣化によって乾燥し、反ったり、隙間が生じたりすることで音が出ます。特に、使用頻度の低い部屋では、湿気の変化がより影響しやすいため、音が出やすい傾向があります。
- 鉄骨の接合部の緩み:軽量鉄骨住宅では、鉄骨同士の接合部に緩みが生じている可能性があります。これは、地震や建物の揺れによって少しずつ緩んでいくことが考えられます。接合部の緩みが原因の場合、専門家の点検が必要です。
- 仕上げ材の剥がれ:床下地と仕上げ材の間に隙間が生じ、剥がれ始めている可能性も考えられます。この場合、床を踏むたびに剥がれが進行し、音が大きくなる可能性があります。
パキパキ音を軽減するための具体的な対策
では、これらの「パキパキ音」を軽減するために、どのような対策が考えられるでしょうか。
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DIYでできる簡単な対策
まずは、比較的簡単にできるDIY対策を試してみましょう。
- 潤滑剤の使用:階段の手すりや踏み板の接合部に、シリコンスプレーなどの潤滑剤を少量吹き付けることで、摩擦を軽減し、音を小さくすることができます。ただし、スプレーの飛び散りに注意し、目立たない場所で試してから使用しましょう。また、使用頻度が高い場所では、定期的なメンテナンスが必要です。
- 床鳴りの防止材の使用:床鳴りが気になる場合は、市販の床鳴り防止材を使用してみましょう。これは、床と床下地の間に入れて摩擦を軽減するものです。ホームセンターなどで手軽に購入できます。ただし、原因が床材の劣化によるものの場合、根本的な解決にはならない可能性があります。
- カーペットやラグの敷設:階段や床にカーペットやラグを敷くことで、音を吸収し、軽減することができます。デザイン性も考慮して、お部屋の雰囲気に合ったものを選びましょう。特に、使用頻度の低い部屋には、厚手のカーペットを敷くことをおすすめします。
専門家への相談が必要なケース
DIYで改善が見られない場合、または音が大きくなってきた場合は、専門家への相談を検討しましょう。
- 建築業者への相談:築年数の古い住宅の場合、建築業者に相談することで、原因究明と適切な修理方法をアドバイスしてもらうことができます。積水ハウスであれば、同社に相談することも可能です。
- 住宅診断士への依頼:住宅診断士に依頼することで、建物の状態を詳しく検査してもらい、原因を特定することができます。診断結果に基づいて、適切な修繕計画を立てることができます。
- 構造上の問題の可能性:音が大きかったり、特定の場所から音がする場合は、構造上の問題が隠れている可能性があります。専門家による点検が不可欠です。
専門家の視点:長期的な視点での住宅メンテナンス
建築士や住宅診断士の視点から見ると、これらの「パキパキ音」は、単なる不快な音の問題だけでなく、建物の劣化のサインである可能性があります。放置すると、より深刻な問題につながる可能性もあるため、早期の対応が重要です。定期的な点検とメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、安全に暮らすことができます。
まとめ:適切な対策で快適な住まいを
昭和63年築の軽量鉄骨住宅で発生する「パキパキ音」は、経年劣化によるものがほとんどです。まずは、簡単なDIY対策を試してみましょう。それでも改善が見られない場合は、専門家への相談を検討することが重要です。早期の対応で、快適な住まいを長く保ちましょう。