既存違法建築と新築計画:確認申請を通すための解決策

建物の確認申請について質問です。現在、建っている建物があるのですが、増築を繰り返し確認申請をせずに建てていました。同じ敷地内に屋根付きの建物を建てたいのですが、申請を通していない建物があるため、不可能ということでした。申請を通していない建物は違法建築にあたるためその部分を撤去してなら可能ということなのですが、現実的に壊すことはできません。これから建てる建物は、申請を通すつもりなのですが、増築部分を壊す以外方法はないのでしょうか?

既存違法建築と新築計画のジレンマ

既存の建物の増築を繰り返し行い、確認申請をせずに建築されている状況は、残念ながら違法建築に該当します。そのため、新たな屋根付き建物の建築申請が却下されたという状況は、行政側の判断としては当然と言えます。しかし、現実的に違法建築部分を解体することが困難な場合、どうすれば新たな建築計画を進められるのでしょうか? 本記事では、この問題に対する具体的な解決策を、専門家の視点も交えながら解説します。

違法建築の現状把握と専門家への相談

まず、現状を正確に把握することが重要です。具体的には、以下の点について調査を行いましょう。

  • 違法建築の規模と構造:増築部分の面積、高さ、構造の種類などを正確に把握します。写真や図面があれば役立ちます。
  • 違反内容の特定:建築基準法のどの条項に違反しているのかを特定します。これは専門家(建築士など)の協力を得ることが非常に重要です。
  • 行政との交渉:現状を説明し、今後の対応について行政と協議を行います。行政によっては、特定の条件を満たせば是認してくれる可能性もあります。

建築士や行政書士などの専門家に相談することを強くお勧めします。彼らは法的な知識と経験を有しており、最適な解決策を提案してくれます。相談する際には、現状を正確に説明し、写真や図面などの資料を準備しておきましょう。

解決策の可能性:現状変更許可・既存不適格

違法建築を解体せずに新たな建築を進める方法として、以下の2つの可能性があります。ただし、いずれも適用できるかはケースバイケースであり、専門家の判断が不可欠です。

1. 現状変更許可

既存の違法建築に対して、現状を維持したまま合法化する手続きです。これは、建築基準法に違反している部分について、一定の条件を満たすことで、行政が許可を与える制度です。条件としては、既存の建築物が安全に居住できる状態であること、周辺環境に悪影響を与えないことなどが挙げられます。現状変更許可を得るためには、建築士による詳細な調査と申請が必要となります。

2. 既存不適格

建築基準法の改正によって、以前は合法であった建築物が、現在の基準に適合しなくなった場合に適用される制度です。既存不適格として認められれば、現状の建築物をそのまま維持することが認められる場合があります。ただし、既存不適格の適用には、厳しい条件が課されることが多く、適用できるケースは限られています。

具体的なアドバイス:ステップバイステップで解決へ

問題解決に向けて、以下のステップで進めていきましょう。

  1. 専門家への相談:建築士、行政書士などに相談し、現状の把握と最適な解決策を検討します。これは最も重要なステップです。
  2. 現状調査:専門家の指導の下、違法建築の規模、構造、違反内容などを詳細に調査します。写真や図面を準備しましょう。
  3. 行政との協議:行政機関に現状を説明し、現状変更許可や既存不適格の適用可能性について協議します。
  4. 申請書類の作成:専門家の指導の下、必要な申請書類を作成します。正確な情報と適切な手続きが求められます。
  5. 申請と許可取得:作成した申請書類を提出して、許可を取得します。許可取得には時間がかかる場合があります。

事例:成功事例と失敗事例から学ぶ

実際には、様々なケースがあります。成功事例では、行政との丁寧な協議と専門家の的確なアドバイスによって、現状変更許可を取得し、新たな建築計画を実現できたケースがあります。一方、失敗事例では、行政との協議が不十分であったり、専門家のアドバイスを軽視したりすることで、計画が頓挫したケースも見られます。

専門家の視点:建築士からのアドバイス

建築士の視点から見ると、早期の専門家への相談が非常に重要です。違法建築を放置することで、将来的なリスクが大きくなる可能性があります。また、行政との協議においては、誠実な対応と正確な情報の提供が不可欠です。

まとめ:諦めずに解決策を探しましょう

既存の違法建築の存在によって、新たな建築計画が困難な状況は、非常にストレスフルです。しかし、諦めずに専門家の力を借り、適切な手続きを進めることで、解決策を見出すことができます。本記事で紹介した情報を参考に、一歩ずつ問題解決に取り組んでいきましょう。

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