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間取り変更後の不動産売却:1SSLDK表記の問題点
新築建売を購入され、建築前に間取り変更を行い、結果として建築確認申請書類が1SSLDKとなったとのこと、ご心配ですね。結論から言うと、売却時にも必ずしも1SSLDKとして扱われるとは限りません。重要なのは、現状の間取りと機能性です。
建築確認申請と売却時の表記の違い
建築確認申請は、建築基準法に基づく法的な手続きです。そのため、厳格な基準で部屋の数を数え、納戸なども含めて表記されます。一方、不動産売買における間取り表記は、必ずしも建築確認申請どおりとは限りません。
例えば、今回のケースでは、2部屋が納戸として扱われ1SSLDKとなっていますが、実際には十分な広さがあり、居住空間として利用できる可能性があります。売却時には、これらの部屋を「納戸」ではなく、「収納スペースのある洋室」や「多目的ルーム」として表記することで、3LDK相当の広さや機能性をアピールすることが可能です。
重要なのは実態と機能性
不動産会社は、建物の実態を正確に把握し、買主にとって分かりやすいように間取り図を作成します。そのため、写真や間取り図、そして物件説明において、各部屋の広さ、収納スペース、採光状況などを明確に示すことが重要です。
例えば、納戸として申請された部屋が、十分な広さと採光を備えているのであれば、それを強調することで、買主にとって魅力的な物件となります。
売却時の価格設定:詳細な方法
売却価格の設定は、様々な要素を考慮する必要があります。
1. 類似物件の価格調査
まず、周辺地域で売却された類似物件の価格を徹底的に調査しましょう。不動産ポータルサイト(SUUMO、HOME’Sなど)や不動産会社に依頼して、過去1年程度の売買事例を収集します。
この際、注目すべき点は以下の通りです。
- 築年数:築年数が古いほど価格は低くなります。
- 面積:土地と建物の面積は価格に大きく影響します。
- 間取り:今回のケースのように、間取りの表記は重要ですが、実質的な居住空間の広さも考慮すべきです。
- 設備:キッチン、浴室、トイレなどの設備のグレードも価格に影響します。
- 立地:駅からの距離、周辺環境、日当たりなども重要な要素です。
- 修繕履歴:過去の修繕履歴も価格に影響します。
2. 相場価格からの調整
類似物件の価格を調査したら、ご自身の物件のメリット・デメリットを考慮して、相場価格を調整します。
メリット
- 採光性の良さ:間取り変更で採光性を向上させた点は大きなメリットです。
- 収納スペースの充実:納戸を有効活用できる点は、収納スペースが少ない物件が多い現代において大きな魅力となります。
- 新築であること:築浅であることは大きなメリットです。
デメリット
- 間取りの変更による書類上の表記:1SSLDKという表記が、買主によってはマイナスの印象を与える可能性があります。
- 建築確認申請と実際の使用状況の差異:書類上の表記と実際の使用状況が異なる点について、買主への説明が重要になります。
メリットを強調し、デメリットを丁寧に説明することで、適切な価格を設定できます。
3. 不動産会社への相談
価格設定に迷う場合は、複数の不動産会社に査定を依頼しましょう。それぞれの会社が提示する価格と根拠を比較することで、より適切な価格が見えてきます。
4. 状況に応じた価格調整
市場状況や売却期間なども考慮して、価格を調整する必要があります。
- 早期売却を希望する場合は、相場価格よりやや低めに設定するのも一つの方法です。
- じっくり売却を進めたい場合は、相場価格を維持するか、やや高めに設定するのも良いでしょう。
専門家の視点:不動産鑑定士の意見
不動産鑑定士は、不動産の価格を客観的に評価する専門家です。売却価格に迷う場合は、不動産鑑定士に査定を依頼することも検討しましょう。鑑定書は、価格交渉の際に有効な資料となります。
まとめ:魅力的な物件としてアピール
間取り変更によって書類上の表記が1SSLDKになったとしても、実際の居住空間の広さや機能性を適切にアピールすることで、魅力的な物件として売却できます。類似物件の価格調査、不動産会社への相談、そして必要であれば不動産鑑定士への依頼などを活用して、適切な価格設定を行いましょう。 重要なのは、買主にとって分かりやすく、魅力的な物件情報を提供することです。