新築住宅の施工ミス!ベーパーバリアシート貼り忘れと結露・断熱・気密性への影響

新築中ですが、石膏ボードを貼っているとき、ベーパーバリアシートを貼り忘れに気付きました。壁は間仕切りが終わっているので、部屋ごとにテープでベーパーバリアシートを貼るようになっています。2階の天井は断熱材の上に石膏ボードが貼ってあるので、ベーパーバリアシートをその上から貼って、またその上に石膏ボードを貼るようになりました。外壁側の壁の天井は隙間のない施工になっていましたが、間仕切りの壁側の天井はテープも貼ってない状態でした。ユニットバスは外せないのでユニットバスのところはなしという状態です。このような施工でも壁の内側の結露、断熱、気密性などは大丈夫なのでしょうか?

ベーパーバリアシート貼り忘れの影響と対策

新築工事において、ベーパーバリアシートの貼り忘れは深刻な問題です。ベーパーバリアシートは、外壁と内壁の間に空気中の水蒸気を遮断し、壁体内での結露を防ぐ重要な役割を担っています。貼り忘れによって、結露が発生しやすく、カビや腐食の原因となるだけでなく、断熱性能の低下にも繋がります。

今回のケースでは、既に石膏ボードが貼られているため、完璧な状態に戻すのは困難です。しかし、状況を改善するための対策は可能です。以下、具体的な対応策と、それぞれの影響について詳しく解説します。

1. 間仕切り壁の対策

間仕切り壁は、部屋ごとにテープでベーパーバリアシートを貼るという対応が取られています。これは、完璧な対策とは言えませんが、ある程度の結露防止効果は期待できます。ただし、テープの貼り方やシートの重ね合わせが不十分だと、効果が薄れる可能性があります。

改善策:

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  • テープの貼り直し: 使用しているテープの種類によっては、剥がれやすいものがあります。より強力な粘着力のテープを使用し、しっかりと貼り直しましょう。特に、シートの継ぎ目部分は丁寧に施工することが重要です。
  • 隙間を埋める: テープだけでは隙間ができてしまう可能性があります。隙間を埋めるために、シーリング材を使用することを検討しましょう。シーリング材は、気密性を高める効果があります。
  • 専門家への相談: 万が一、不安な場合は、建築業者や専門の業者に相談することをお勧めします。現状を正確に把握し、適切な対策を提案してもらえます。

2. 2階天井の対策

2階天井は、断熱材の上に石膏ボード、さらにその上にベーパーバリアシートを貼るという対応になっています。これは、本来の施工方法とは異なりますが、ある程度の効果は期待できます。しかし、石膏ボードとベーパーバリアシートの間に空気層ができてしまう可能性があり、断熱性能の低下につながる可能性があります。

改善策:

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  • 空気層の最小化: ベーパーバリアシートを貼る際に、できる限り石膏ボードに密着させるように施工しましょう。空気層を最小限に抑えることが重要です。
  • 断熱材の追加: もし可能であれば、ベーパーバリアシートと石膏ボードの間に、追加で断熱材を充填することを検討しましょう。これにより、断熱性能を向上させることができます。

3. 外壁側天井とユニットバスの対策

外壁側の天井は隙間のない施工になっているとのことですが、間仕切り壁側の天井はテープも貼られていない状態です。この状態では、結露のリスクが非常に高くなります。ユニットバスは外せないため、その部分は現状維持となりますが、他の部分の対策をしっかり行うことで、全体的な影響を最小限に抑えることができます。

改善策:

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  • 定期的な換気: 結露を防ぐためには、室内の換気が非常に重要です。こまめな換気を行うことで、湿気を排出することができます。特に、浴室やキッチンなど、湿気が発生しやすい場所の換気は徹底しましょう。
  • 除湿機の活用: 湿度の高い時期は、除湿機を使用することで、室内の湿度をコントロールすることができます。特に、梅雨時期や冬場は、除湿機の活用が効果的です。

4. 専門家の意見

建築士や住宅性能評価士などの専門家に相談することで、現状の状況を正確に把握し、適切な対策を講じることが重要です。彼らは、建物の構造や気密性、断熱性に関する専門知識を持っています。現状の写真や図面などを提示し、具体的なアドバイスを求めることが有効です。

結露、断熱、気密性への影響と長期的な対策

ベーパーバリアシートの貼り忘れは、結露、断熱、気密性のいずれにも悪影響を及ぼす可能性があります。

* 結露: 壁体内結露が発生しやすくなり、カビや腐食の原因となります。健康被害や建物の寿命を縮める可能性があります。
* 断熱: ベーパーバリアシートは、断熱材の性能を最大限に発揮させるために重要な役割を果たします。貼り忘れによって、断熱性能が低下し、冷暖房効率が悪くなる可能性があります。
* 気密性: ベーパーバリアシートは、建物の気密性を高める効果もあります。貼り忘れによって、気密性が低下し、隙間風や冷気・熱気の侵入につながる可能性があります。

長期的な対策としては、定期的な点検とメンテナンスが重要です。壁の状況を定期的にチェックし、異常が見つかった場合は、速やかに専門家に相談しましょう。

まとめ

ベーパーバリアシートの貼り忘れは、深刻な問題ですが、適切な対策を行うことで、その影響を最小限に抑えることができます。今回のケースでは、既に石膏ボードが貼られているため、完全な修復は困難ですが、上記で述べた対策を講じることで、結露、断熱、気密性の問題を軽減できます。 専門家への相談も視野に入れ、安全で快適な住まいを実現しましょう。

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