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中間立ち会い検査がないのはなぜ?ハウスメーカーの対応と施主の権利
新築住宅の建築において、施主とハウスメーカー(HM)による中間立ち会い検査は、非常に重要な工程です。しかし、質問者様のように、一度も検査が行われなかったというケースも残念ながら存在します。これは、必ずしも施主の希望がないからというわけではありません。いくつかの可能性が考えられます。
まず、ハウスメーカーによっては、工程表に中間検査が明示的に記載されていないケースがあります。多くのHMは、最終的な完成検査を重視し、それまでの工程は社内検査で十分と判断している場合があるのです。しかし、これは施主にとって大きなリスクです。中間検査で不具合を発見できれば、早期の修正が可能となり、工期やコストの増加を防ぐことができます。
次に、ハウスメーカー側の担当者の対応に問題があった可能性も考えられます。担当者が忙しかったり、連絡が不十分であったりすることで、中間検査の機会が失われたり、施主側に検査の必要性が十分に伝わっていなかったりすることがあります。
さらに、契約書の内容を確認する必要があります。契約書に中間検査に関する記述がない、もしくは曖昧な記述しかない場合、ハウスメーカーは検査を実施する義務を負っていない可能性があります。
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しかし、施主には、建築過程を把握し、品質を確認する権利があります。中間立ち会い検査は、施主の権利行使の一環であり、ハウスメーカーはそれを拒否することはできません。
中間立ち会い検査:その重要性と具体的なチェックポイント
中間立ち会い検査は、単なる形式的なものではなく、住宅の品質確保に大きく貢献する重要な工程です。具体的には、以下の点をチェックする必要があります。
構造躯体検査
* 基礎の状況:ひび割れ、傾斜、鉄筋の露出などがないか。
* 壁、柱、梁:寸法、垂直、水平、木材の腐朽、欠損などがないか。
* 床:水平、傾斜、高さなど。
* 屋根:防水シートの施工状況、棟木の状況など。
内装工事検査
* 壁、天井:クロス、塗装の仕上がり、汚れ、傷など。
* 床:フローリングの傷、汚れ、隙間など。
* 建具:ドア、窓、クローゼットなどの開閉、動作、隙間など。
* 設備:キッチン、浴室、トイレ、洗面台などの設置状況、動作確認。
設備機器検査
* 給排水設備:水漏れ、排水詰まりなど。
* 電気設備:コンセント、照明、スイッチなどの動作確認。
* ガス設備:ガス漏れ、ガスコンロの動作確認。
* 空調設備:エアコン、換気扇などの動作確認。
これらのチェックポイントを踏まえ、写真や動画で記録を残すことをお勧めします。もし不具合を発見した場合、その場でハウスメーカーに報告し、修正を依頼しましょう。記録が残っていれば、後日のトラブル防止にも繋がります。
ハウスメーカーとのコミュニケーション:検査を依頼する方法と注意点
中間立ち会い検査を実施するには、ハウスメーカーに積極的に連絡を取り、検査を依頼することが重要です。
* 具体的な検査日時を提案する:ハウスメーカーの都合を考慮しつつ、具体的な日時を提案することで、検査の実施をスムーズに進めることができます。
* 検査項目を事前にリストアップする:上記で挙げたチェックポイントを参考に、検査項目を事前にリストアップし、ハウスメーカーに提出することで、効率的な検査を行うことができます。
* 検査結果を記録する:検査結果を写真や動画で記録し、不具合があれば、その場でハウスメーカーに報告し、修正を依頼しましょう。
* メールや書面で記録を残す:口頭でのやり取りだけでなく、メールや書面で記録を残すことで、後日のトラブル防止に繋がります。
* 専門家の同行を検討する:不安な場合は、建築士などの専門家に同行を依頼することも検討しましょう。専門家の視点から、より詳細な検査を行うことができます。
竣工間近でも諦めない!適切な対応と解決策
竣工間近になっても、まだ中間検査が行われていない場合は、ハウスメーカーに強く要望しましょう。契約書の内容を確認し、必要であれば弁護士に相談することも検討してください。
まとめ:積極的なコミュニケーションで安心な住まいを手に入れよう
新築住宅の建築において、中間立ち会い検査は非常に重要です。ハウスメーカーとの積極的なコミュニケーションを図り、検査を実施することで、安心して暮らせる住まいを手に入れることができるでしょう。 もし、検査が実施されていない、もしくは不具合が見つかった場合は、すぐにハウスメーカーに連絡し、適切な対応を求めることが大切です。 自分の権利を主張し、納得のいくまで話し合うことが、快適な住まいづくりに繋がります。