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新築マンションの内覧会:重要性と注意点
新築マンションの引き渡し前に、正式な内覧会を実施しないことは、必ずしも「あり」とは言えません。内覧会は、瑕疵(かし)つまり欠陥の有無を確認し、問題があれば修正してもらうための重要な機会です。契約前や契約後に短時間見ただけでは、細かな部分の不具合を見つけるのは困難です。特に、壁紙の剥がれ、床の傷、水回りの不具合などは、入居後に発見すると対応が複雑で、費用や時間の問題にも発展しかねません。
内覧会を省略することで、以下のようなリスクがあります。
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- 小さな瑕疵を見逃してしまう: 時間の制約や専門知識の不足から、目立たない傷や不具合を見落とす可能性があります。
- 後々のトラブルに発展: 入居後に欠陥が見つかり、修繕費用や時間的な負担が生じる可能性があります。
- 責任の所在が曖昧になる: 内覧会で確認しなかった不具合について、デベロッパーが責任を負ってくれない可能性があります。
内覧会がない場合の対応策
内覧会がなかったとしても、慌てずに対処しましょう。まずは、デベロッパーに連絡を取り、状況を説明することが大切です。 契約書やパンフレット、その他関連書類を改めて確認し、瑕疵担保責任に関する記述を確認しましょう。多くの場合、引き渡し後一定期間内であれば、瑕疵に対する修繕責任を負う旨が記載されています。
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自分でできる事前チェック
内覧会がなくても、できる限りのチェックを行いましょう。以下の点をチェックリストとして作成し、一つずつ確認していくことをお勧めします。
- 壁・天井: 亀裂、剥がれ、汚れ、凹みなどがないか。
- 床: 傷、汚れ、歪みなどがないか。
- 窓・サッシ: 開閉の確認、隙間、破損などがないか。
- ドア: 開閉の確認、隙間、破損などがないか。
- 水回り(キッチン、浴室、トイレ): 水漏れ、排水詰まり、設備の動作確認など。
- 電気設備: 照明、コンセント、スイッチなどの動作確認。
- 給排水設備: 水圧、排水の流れなど。
- 建具: 引き戸やクローゼットの開閉、スムーズさ。
写真や動画で記録を残しておくことも有効です。特に、気になる点や不具合を発見した場合は、詳細な写真や動画を撮影し、デベロッパーに提出しましょう。
専門家の活用
不安な場合は、住宅検査会社に依頼することを検討しましょう。専門家が建物の状態を詳細に検査し、報告書を作成してくれます。報告書は、デベロッパーとの交渉において強力な証拠となります。費用はかかりますが、後々のトラブルを避けるためには有効な手段です。
入居後の点検と対応
多くのデベロッパーは、入居後一定期間(1ヶ月~1年)に、建物全体の点検を実施しています。この点検で、内覧会で見逃した不具合を発見し、修繕してもらうことができます。点検時期や方法については、契約書やデベロッパーから送られてくる書類を確認しましょう。
デベロッパーとの交渉
不具合が見つかった場合は、冷静に、証拠となる写真や動画を添えて、デベロッパーに連絡を取りましょう。 対応に不満がある場合は、弁護士や消費者センターに相談することも可能です。
具体的な交渉例
例えば、壁紙の剥がれを発見した場合、以下のように交渉を進められます。
1. 写真・動画撮影: 剥がれの状況を詳細に撮影します。
2. デベロッパーへの連絡: 電話または書面で、状況を説明し、修繕を依頼します。
3. 状況説明: 剥がれの程度、発生場所などを具体的に説明します。
4. 修繕依頼: 修繕の時期、方法などを確認します。
5. 記録保存: 交渉内容を記録しておきます。
まとめ:安心安全な新生活のために
新築マンションの引き渡しは、人生における大きな出来事です。内覧会がないことに不安を感じるのは当然です。しかし、慌てずに対処することで、問題を解決できる可能性は十分にあります。この記事で紹介したチェックリストや専門家の活用、デベロッパーとの適切なコミュニケーションを心がけ、安心安全な新生活をスタートさせましょう。