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築1年目の新築住宅、巾木とフローリングの隙間から風が吹き込む原因
築1年目の木造二階建て住宅で、巾木とフローリングの隙間から白い粉が舞い上がり、その後は風が吹き込むという状況は、残念ながら住宅の気密性に関する問題の可能性が高いです。 ハウスプラス確認検査を受けているにも関わらずこのような状況が発生していることは、検査の精度や、施工上の問題を疑う必要があります。
白い粉の正体と原因
はじめに、白い粉についてですが、これは施工時に使用された断熱材や、仕上げ材の粉塵の可能性が高いです。風の強い日に隙間から舞い上がったということは、気密性が不十分で、外部の空気が内部に侵入していることを示唆しています。粉塵が出なくなったからといって、問題が解決したとは言い切れません。
隙間から風が吹き込む原因
巾木とフローリングの間、そしてコンセントの隙間から風が吹き込む原因として考えられるのは以下の通りです。
- 施工不良:巾木とフローリングの取付が不適切で、隙間が大きくなっている。これは、巾木の取り付けが甘かったり、フローリングの施工精度が低かったりする可能性があります。
- 下地処理の不足:床下地と壁下地の間に隙間があり、そこから風が侵入している可能性があります。特に木造住宅では、下地処理の精度が気密性に大きく影響します。
- 気密テープの不備:気密テープが適切に貼られていない、もしくは剥がれている可能性があります。気密テープは、隙間を塞いで気密性を高める重要な役割を果たします。
- 建材の収縮:季節による温度や湿度の変化によって、建材が収縮し、隙間が大きくなっている可能性があります。特に木造住宅は、木材の収縮・膨張の影響を受けやすいです。
- コンセント周りの施工不良:コンセント周りの開口部が適切に処理されておらず、そこから風が漏れている可能性があります。
これらの原因は、単独で発生するのではなく、複数の要因が重なって問題を悪化させている可能性もあります。
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ホームメーカーへの対応
この問題は、住宅瑕疵担保責任保険の対象となる可能性が高いです。まずは、ホームメーカーに状況を説明し、写真や動画などの証拠を提示しながら、問題点を指摘しましょう。
具体的な対応策
- 状況説明と写真・動画の提示:風の吹き込み状況、隙間の写真・動画を撮影し、ホームメーカーに提出しましょう。具体的な場所を特定するために、図面と照らし合わせて位置を明確に示すことが重要です。
- 専門家による調査依頼:ホームメーカーに、建築士や住宅診断士などの専門家による調査を依頼しましょう。専門家の意見は、問題解決に大きく役立ちます。調査の結果、施工不良が認められれば、無償での修繕が求められます。
- 書面での対応を求める:口頭での約束は曖昧になりがちです。ホームメーカーとのやり取りは、必ず書面に残しましょう。修繕の内容、スケジュール、責任の所在などを明確に記載した文書を作成してもらうことが重要です。
- 瑕疵担保責任保険の活用:ホームメーカーとの交渉が難航する場合は、瑕疵担保責任保険を活用しましょう。保険会社が介入することで、スムーズな解決に繋がる可能性があります。
- 弁護士への相談:それでも解決しない場合は、弁護士に相談することを検討しましょう。
改善策と予防策
問題解決のためには、ホームメーカーによる適切な修繕が不可欠です。しかし、予防策として、以下の点に注意しましょう。
改善策
ホームメーカーによる修繕では、隙間を埋めるための適切なシーリング材の使用、巾木の再取り付け、コンセント周りの気密処理などが考えられます。
予防策
- 定期的な点検:定期的に住宅の状況をチェックし、早期に問題を発見することが重要です。特に、冬場は気密性の問題が顕著になります。
- 適切な換気:適切な換気を行うことで、結露の発生を防ぎ、建材の劣化を抑制できます。24時間換気システムを適切に活用しましょう。
- 信頼できる業者を選ぶ:家を建てる際には、施工実績や評判の良い業者を選ぶことが重要です。ハウスメーカー選びは慎重に行いましょう。
専門家の視点
建築士の視点から見ると、この問題は施工管理の甘さが原因と考えられます。気密測定などの適切な検査が実施されていれば、このような問題は早期に発見できたはずです。ハウスプラス確認検査を受けていたにも関わらず問題が発生しているということは、検査体制にも問題があった可能性があります。
まとめ
新築住宅で巾木とフローリングの隙間から風が吹き込む問題は、住宅の気密性に関する深刻な問題です。ホームメーカーに適切な対応を求め、専門家による調査、瑕疵担保責任保険の活用などを検討しましょう。早期に問題に対処することで、快適な住環境を確保し、住宅の寿命を延ばすことに繋がります。