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新築なのに寒い原因を探る
山梨県という立地、そして朝10度以下という室温、玄関や廊下などの極端な低温などから、ご自宅の断熱性能に問題がある可能性が高いと考えられます。建て方が悪いというよりは、断熱設計や施工に不備があった可能性が高いです。グラスウール75mm、樹脂サッシペアガラスは、一般的な住宅の水準ではありますが、山梨県の寒冷地においては、十分な断熱性能とは言えないケースも少なくありません。
特に、吹き抜けは熱が逃げやすい箇所です。三畳程度の吹き抜けでも、室温に大きな影響を与えます。玄関、洗面所、お風呂、廊下といった共用部は、外気に接する面積が広く、熱が逃げやすい場所です。これらの場所の断熱が不十分だと、室温低下に大きく影響します。
考えられる原因と対策
* 断熱材の施工不良: グラスウール75mmであっても、施工が不適切だと、断熱効果が十分に発揮されません。隙間や圧縮などが原因で、断熱性能が低下している可能性があります。専門業者に断熱状況の点検を依頼することをお勧めします。
* 気密性の不足: 断熱材だけでは不十分で、気密性も重要です。隙間風などによって、外気が侵入し、室温が下がります。気密測定を行い、問題があれば、シーリング材などで隙間を埋める必要があります。
* 窓の断熱性能: ペアガラスは一般的なものですが、より高性能なLow-Eガラスやトリプルガラスへの交換を検討する価値があります。窓は熱の出入りが最も激しい場所なので、効果は大きいです。
* 吹き抜け対策: 吹き抜けは熱が逃げやすいので、カーテンやブラインドなどで開口部を覆う、吹き抜け部分に断熱材を充填するなどの対策が必要です。
* 玄関、廊下、洗面所、浴室の断熱強化: これらの場所は、外気に触れる面積が大きいため、断熱対策が重要です。内壁に断熱材を追加したり、断熱性の高い建材を使用したりするなどの対策が必要です。
具体的な暖房対策と省エネ術
断熱性能の改善は、時間と費用がかかる場合が多いです。まずは、現在の状況でできる暖房対策と省エネ術を実践してみましょう。
効果的な暖房方法
* エアコンの適切な設定: エアコンは、室温を一気に上げるのではなく、徐々に上げていく方が効率的です。設定温度を18℃~20℃に設定し、室温が安定したら、温度を下げて維持しましょう。
* 床暖房の活用: 床暖房があれば、足元から暖めることで、体感温度を高めることができます。
* 暖房器具の併用: エアコンだけでは足りない場合は、電気ストーブやオイルヒーターなどを併用しましょう。しかし、電気代の高騰に注意が必要です。
* 輻射熱を利用した暖房: 輻射熱暖房器具は、空気を暖めるのではなく、物体を直接暖めるため、効率的で、空気が乾燥しにくいというメリットがあります。
省エネのための工夫
* 窓の断熱対策: カーテンやブラインドで窓を覆うことで、冷気の侵入を防ぎます。厚手のカーテンや断熱効果の高いカーテンを選ぶと、より効果的です。
* 隙間風の防止: 窓枠やドアの隙間から冷気が侵入している場合は、隙間テープなどで塞ぎましょう。
* 換気の工夫: 換気は重要ですが、短時間で効率的に行い、熱が逃げないようにしましょう。
* 室温の維持: 一旦暖まった室温を維持するために、暖房を長時間つけっぱなしにするのではなく、タイマー機能を活用したり、外出時は暖房をオフにするなど工夫しましょう。
専門家への相談
状況が改善しない場合は、建築会社や専門業者に相談することをお勧めします。断熱状況の点検や、適切な改善策の提案を受けることができます。住宅性能評価書などがあれば、それを提示することで、よりスムーズに相談を進められます。
昼間の暖房について
山梨県のような寒冷地では、昼間も暖房が必要な場合があります。特に、日射量が少なく、日中も気温が低い日は、暖房が必要となるでしょう。ご自身の快適性を優先し、必要に応じて暖房を使用しましょう。ただし、省エネ対策を意識して、無駄な暖房は避けましょう。
まとめ
新築なのに寒いという状況は、非常に残念ですが、断熱性能の向上や適切な暖房対策によって改善できる可能性が高いです。まずは、上記で紹介した対策を試してみて、それでも改善が見られない場合は、専門家への相談を検討しましょう。快適な住まいを実現するために、諦めずに改善策に取り組んでいきましょう。