断捨離できないのは心の問題?散らかった部屋が落ち着く理由をインテリアの視点から解説

断捨離。物を捨てられないとかクローゼットがぐちゃぐちゃなのは、その人の心の反映だとか過去をひきづっている?とか聞きます。ちょっと論点がずれますが、一般的に見て散らかってる状態でも本人にとってはこれが落ち着く、と言うのは(強がりではなくて)どういったことだと思いますか。単純に今までもそうだったからこれが普通の状態なのか、慣れなのか…。

散らかった部屋が落ち着く理由:心理的側面とインテリアの視点

物を捨てられない、クローゼットがぐちゃぐちゃ…といった状態は、確かに心の状態を反映している側面があります。しかし、「散らかった状態が落ち着く」という感覚は、必ずしもネガティブな意味だけではありません。本記事では、心理的な要因と、インテリアデザインの観点から、その理由を多角的に解説します。

1. 過去の経験と安心感:懐かしい「自分の居場所」

長年培ってきた生活習慣や、思い出の品々に囲まれた空間は、たとえ整理整頓されていなくても、安心感や居心地の良さを感じさせることがあります。幼少期から散らかった環境で育った人にとって、整理された空間は逆に不安や違和感につながる可能性も。これは、脳が「慣れ親しんだ環境」を安全だと認識しているためです。いわば、散らかった部屋こそが、その人にとっての「居場所」であり、安心できる「自分のテリトリー」なのです。

2. 情報処理能力と「視覚的ノイズ」

整理整頓された空間は、視覚的に「シンプル」で「クリア」です。しかし、すべてを完璧に整理整頓することは、精神的な負担になる場合もあります。特に、多様な情報を処理する必要のある仕事をしている人や、クリエイティブな活動に携わる人にとっては、散らかった状態の中にこそ、インスピレーションの源泉や、思考の整理に役立つ「視覚的ノイズ」を見出している可能性があります。

3. 物への愛着と「思い出」の重み

「捨てる」行為は、単なる物の処分ではありません。思い出や感情、過去の自分自身を捨てることにもつながります。特に、大切な人からもらったプレゼントや、思い出深い旅行の土産など、物にはそれぞれ「物語」が宿っています。それらを捨てることは、その物語を消してしまうことにも等しく、抵抗感や罪悪感を抱く人も少なくありません。

4. 精神的な余裕のなさ:整理整頓に「時間」と「エネルギー」を割けない

仕事や育児、人間関係など、日常生活に追われていると、部屋の整理整頓にまで手が回らない場合があります。これは、単なる「怠慢」ではなく、精神的な余裕のなさを反映している可能性があります。整理整頓は、時間とエネルギーを必要とする作業です。心の余裕がない状態では、この作業に割くことが困難になるのは自然なことです。

インテリアデザインによる改善:散らかった部屋を心地よい空間に変える方法

散らかった状態が落ち着くとしても、それが原因でストレスを感じたり、生活に支障をきたすようであれば、インテリアデザインの工夫で改善を図ることをお勧めします。

1. 収納スペースの見直し:隠す収納でスッキリとした印象に

散らかった部屋の大きな原因の一つは、収納スペースの不足です。クローゼットや棚などの収納スペースを十分に確保し、目に見える場所に物が散乱しないように工夫しましょう。

* クローゼットの整理術:季節外の衣類は圧縮袋を使用したり、収納ボックスを活用して整理整頓しましょう。
* 見えない収納:扉付きの収納家具や、引き出し式の収納ケースなどを活用して、物を隠す収納を意識しましょう。
* デッドスペースの活用:ベッド下や壁際の隙間など、デッドスペースを有効活用することで、収納力をアップできます。

2. 色と素材:落ち着きと安らぎを与える空間づくり

部屋の色や素材は、心理的な影響を与えます。グレーなどの落ち着いた色調は、心を落ち着かせ、リラックス効果があります。また、天然素材の家具やファブリックは、温かみと安らぎを与えてくれます。

* グレーインテリアのメリット:グレーは、どんな色とも合わせやすく、モダンで洗練された空間を演出できます。また、視覚的な刺激が少ないため、リラックス効果も期待できます。
* 天然素材の活用:木製の家具や、リネンやコットンなどの天然素材のファブリックは、温かみと自然な雰囲気を与え、心を落ち着かせます。

3. 照明:空間の雰囲気をコントロール

適切な照明は、空間の雰囲気を大きく変えます。間接照明などを効果的に活用することで、リラックスできる空間を演出できます。

* 間接照明:壁や天井に光を反射させることで、柔らかな光を作り出し、リラックス効果を高めます。
* 自然光を最大限に:カーテンやブラインドなどを活用して、自然光を効果的に取り入れることで、明るい空間を作ることができます。

4. 整理収納のプロに相談する:専門家の力を借りる

どうしても自分では整理整頓ができない、という場合は、整理収納アドバイザーなどの専門家に相談してみるのも良い方法です。専門家のアドバイスを受けることで、効率的な整理収納方法を学ぶことができます。

まとめ:自分らしい心地よい空間を創造しよう

散らかった部屋が落ち着く理由は、過去の経験や心理状態、生活習慣など、様々な要因が複雑に絡み合っています。しかし、それは必ずしも悪いことではありません。大切なのは、自分の心を理解し、心地よい空間を創造することです。インテリアデザインの工夫や、専門家の力を借りながら、自分らしい居場所を作り上げていきましょう。

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