敷金返還トラブルと少額訴訟:7年間居住後のリフォーム費用請求と不審な追加請求への対応

敷金返還トラブルについてです。ありがちなパターンではありますが、退去後敷金プラス数万円を請求されています。リフォーム代の半額の請求です。7年住んでいるので、5割の負担は納得いかないと伝えたところ、(住み始めて4年でオーナーが変わったので)家賃を受け取っているのは3年間。よって5割の請求は正当であるとの返事が文書で来ました。こちらにはオーナーが変わる際に「現建物賃貸借契約の内容は現状のまま継承する」という契約書に、前オーナー・現オーナー・自分の署名捺印をしています。現オーナーの言い分は法律的に正当ですか?また、リフォーム代請求について意義を申し立てたところ、さらにリフォーム箇所が見つかったとして追加請求の見積書が届きました。その見積書の宛名部分には現オーナーの会社名が入っているものの、担当者名と思しき部分が修正ペンで消されています。(コピーなので、何を消したのかは不明)これは、何を消したと考えられますか?また「納入場所:お打合わせ」となっています。(初回見積書は、部屋番号になっていました。明らかに空オフィスのリフォーム会社からの見積書ですが。)以上より、追加請求分が架空の請求書と疑うのは考えすぎですか?これらを訴訟の証拠品として提出した場合、判決にどれくらいの影響力を及ぼすと思いますか?かなり簡単な状況説明ですが、汲み取っていただけたら幸いです。よろしくお願いします。補足最初の部分ですが、法律的というよりは裁判で争った場合にどちらの言い分が有利であるのか?という意味合いで捉えていただけたら幸いです。少額訴訟を視野に入れての質問です。よろしくお願いします。

敷金返還トラブル:オーナーの主張の妥当性と少額訴訟への対応

ご質問の内容は、賃貸借契約における敷金返還トラブル、特にリフォーム費用負担割合と不審な追加請求に関するものです。裁判で争う場合の有利不利、そして少額訴訟を視野に入れた対応について解説します。

オーナーの主張の法的根拠

オーナーの「家賃を受け取っているのは3年間、よって5割の請求は正当」という主張は、法律的には必ずしも正当とは言い切れません。賃貸借契約において、敷金の使用目的は、通常、賃借人の故意または過失による損耗の修繕費用です。居住期間の長短にかかわらず、損耗の程度が重要となります。7年間の居住で5割の負担を求めるのは、損耗の程度を考慮していない可能性があります。

「現建物賃貸借契約の内容は現状のまま継承する」という契約書は、契約内容の継続性を示すものであり、オーナーの主張を全面的に支持するものではありません。この契約書は、オーナーチェンジ後も、当初の契約条件(敷金返還に関する規定を含む)が維持されることを意味します。当初の契約書に、敷金返還に関する具体的な規定があれば、それが優先されます。

リフォーム費用請求に関する証拠の重要性

追加請求の見積書に、担当者名が修正ペンで消されていること、「納入場所:お打合わせ」となっていることは、不自然な点です。通常、見積書には担当者名と明確な納入場所(部屋番号など)が記載されます。これらの点は、見積書の信憑性を疑わせる要素となります。

さらに、空オフィスのリフォーム会社からの見積書であるという情報も、架空請求の可能性を示唆しています。これらの点を少額訴訟において主張し、証拠として提出することで、裁判官に有利に働きます。

少額訴訟における証拠の有効性

訴訟において、以下の証拠は判決に大きな影響を与えます。

  • 賃貸借契約書:契約内容、特に敷金に関する規定を確認します。
  • 当初の修繕状況写真:入居時の状態と退去時の状態を比較することで、損耗の程度を客観的に判断できます。
  • 退去時の立会い記録:リフォームが必要な箇所の状況、損耗の程度などが記録されています。立会いを拒否された場合、その事実も重要な証拠となります。
  • リフォーム費用見積書(原本):見積書の金額、内容、業者情報などを確認します。特に、今回問題となっている修正された見積書は、捏造の疑いを示す重要な証拠となります。
  • オーナーとのやり取りの記録:メール、手紙、LINEなどの記録は、オーナーの主張や対応を客観的に示す証拠となります。

専門家の助言と具体的な対策

少額訴訟では、証拠の提示が非常に重要です。専門家の助言を得ることを強くお勧めします。弁護士や司法書士に相談することで、証拠の収集方法主張の仕方訴訟戦略などをアドバイスしてもらえます。

具体的な対策としては、

  • 証拠をすべて集める:契約書、写真、見積書、メールなどの記録をすべて保管しましょう。デジタルデータは、証拠として提出するために、適切な形式で保存する必要があります。
  • 専門家への相談:弁護士や司法書士に相談し、適切な対応を検討しましょう。相談料はかかりますが、適切なアドバイスを得られることで、損失を最小限に抑えることができます。
  • 冷静な対応:感情的な対応は避け、証拠に基づいた冷静な対応を心がけましょう。オーナーとの交渉においても、記録を残すことを忘れずに。

ケーススタディ:類似事例からの学び

過去の判例では、賃借人の故意または過失によらない経年劣化による損耗については、オーナーが負担すべきと判断されたケースが多くあります。7年間の居住期間における経年劣化は、ある程度認められる可能性が高いです。

一方、故意または過失による損耗については、賃借人が負担する必要があります。そのため、損耗の程度を明確にすることが重要です。写真や証拠を揃え、専門家の意見を参考に、客観的な判断を裁判官に示すことが重要です。

まとめ

今回のケースでは、オーナーの主張は必ずしも法的根拠が明確ではありません。不審な追加請求については、架空請求の可能性も否定できません。少額訴訟を視野に入れるのであれば、証拠をしっかりと集め、専門家の助言を得ながら冷静に対処することが重要です。

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