敷金返還に関する不安と解決策:塾経営からの退去と原状回復

不動産契約の敷金についての質問です。知識、知恵のある方、力を貸してください。よろしくお願いします。私の親が自営業で塾経営をしていましたが、2月一杯で終えることとなりました。敷金として108万円(契約時賃料の6ヶ月分)を入れていますが、大家さんと話したところ、どうも敷金の全額返金は無いようなことを言われたらしいです。私も親元から離れて暮らしていますし、両親共に交渉等は不得意分野でどちらかと言えば、よく丸め込まれるタイプですので、本来戻してもらえるべき額を返してもらえないのではと心配しております。私なりに必要と思う情報を以下にまとめました。※塾名を「A塾」とさせて頂きます。①もともと「A塾」で雇用されていましたが、15年程前に塾側に相当費用を払い、「A塾」の名前を借り個人経営となりました。②A塾から親への名義変更のため、契約し直しました。(賃料18万円/月、敷金108万円)③5年程前に、床下から水が上がってくるということがあり、大家に連絡をし、修繕をしてもらったらしいです。その際に大家からの提案で、目立ってきた外壁の痛みも一緒に修繕しました。親が言うには、その時に一方的に、費用は敷金から引くと言われた記憶があるらしいです。それに関しての書面等はありませんし、署名捺印等も行なっていないとのことです。④昨年の10月頃に経営難のため賃料交渉を行い、18万円から12万円まで下げてもらいました。(契約書には賃料の変更等は貸主と借主とで協議の上変更は可能と明記されています)⑤3月1日付で、私の親は「A塾」に雇用してもらうことになりました。現在の物件は「A塾」名義で契約をし直す予定です。⑥塾自体は鉄骨2階建て、1フロアに2部屋の計4部屋です。1部屋あたり、10~15人程(約8~12畳)の教室です。⑦契約書には「敷金(保証金)108万円」と明記されています。⑧契約書に退去時の「原状回復」や「実費精算」等が書かれている項目がありません。⑨各部屋の天井にエアコン取り付けの為、穴を空けています。上記が必要と思う情報です。今回A塾が契約する際には賃料は8万円(最初の1年限定。その後は協議の上)ということになっているらしく、私の親は交渉事が苦手で、少なからず大家さんから搾取(言い方が悪いですが…)されてきたというイメージもあるようです。ですので、どの程度(どの項目を)敷金から差し引かれるのかを非常に心配しております。親も還暦前の歳で、退職金もありませんので返金された敷金も今後の生活費に当てるつもりです。お力添え、お願い致しますm(__)m

敷金返還に関する不安点の整理

ご両親の状況、大変お察しいたします。敷金返還に関する不安は、以下の点に集約されます。

* 契約書に原状回復に関する記述がない:敷金から差し引かれる費用が不明確です。
* 5年前の修繕費用に関する記録がない:大家さんの主張が事実かどうか確認できません。
* 交渉が苦手なご両親:大家さんとの交渉において不利な立場に置かれる可能性があります。
* 退職金がない:敷金返還額が生活費に直結するため、減額は大きな影響を与えます。

敷金返還額を算出するためのステップ

敷金返還額を算出するためには、以下のステップを踏んでいく必要があります。

1. 契約書の内容を精査する

契約書を改めて確認し、以下の点を確認しましょう。

* 敷金の定義:保証金としての性格なのか、それとも敷金としての性格なのか。保証金の場合は、特別な事情がない限り全額返還が原則です。
* 解約条項:解約時の手続き、敷金精算の方法、原状回復義務の範囲などが記載されているはずです。
* その他特約:特別な合意事項がないか確認しましょう。

2. 5年前の修繕費用について調査する

5年前の修繕費用について、以下の点を調査しましょう。

* 領収書や請求書などの証拠書類を探す:もしあれば、大家さんの主張の裏付けとなります。
* 大家さんに詳細な明細を請求する:いつ、どのような修繕が行われ、いくら費用がかかったのかを明確にさせましょう。
* 写真や動画の有無を確認する:修繕前後の状態を記録した写真や動画があれば、修繕の必要性や費用を客観的に判断できます。

3. エアコン取り付け穴について

エアコン取り付けによる穴は、原状回復義務の範囲内とみなされる可能性が高いです。しかし、穴の大きさや数、修復方法によって費用は大きく変わるため、事前に大家さんと相談し、見積もりを取ることが重要です。

4. その他の原状回復費用について

一般的に、原状回復費用として認められるのは、通常の使用による損耗を超える部分です。例えば、以下の項目は、状況によっては費用負担を求められる可能性があります。

* 壁や床の汚れ:通常の清掃では落ちない汚れは、費用負担を求められる可能性があります。
* 畳やカーペットの損耗:経年劣化を超える損耗は、費用負担を求められる可能性があります。
* 設備の故障:通常の使用で起こりうる故障は、大家さんの負担となることが多いですが、故意または過失による故障は、借主の負担となる可能性があります。

5. 専門家への相談

上記を踏まえても解決しない場合は、弁護士や不動産会社などに相談することをお勧めします。専門家は、契約書の内容を精査し、適切なアドバイスを与えてくれます。

具体的なアドバイス

* ご両親に代わって、直接大家さんと交渉する:交渉が苦手なご両親に代わって、あなたが直接大家さんと交渉しましょう。
* 交渉の際には、証拠となる書類を準備する:契約書、領収書、写真など、証拠となる書類を準備して交渉に臨みましょう。
* 冷静に、丁寧に交渉する:感情的な言葉を使わず、冷静に、丁寧に交渉することが重要です。
* 書面で合意内容をまとめる:合意内容を明確にするために、書面で合意内容をまとめましょう。
* 必要に応じて、専門家に相談する:どうしても解決しない場合は、専門家に相談しましょう。

事例:類似事例と専門家の意見

過去に類似の事例を多数扱ってきた弁護士によると、契約書に原状回復に関する記述がない場合、借主の負担は「通常の使用による損耗」の範囲内に限定されることが多いとのことです。ただし、エアコン取り付け穴のように、明らかに通常の使用を超える改修は、借主の負担となる可能性が高いと指摘しています。

まとめ

敷金返還に関する問題は、契約書の内容や状況によって大きく異なります。冷静に状況を整理し、証拠を揃え、必要に応じて専門家の力を借りながら、交渉を進めていくことが重要です。ご両親の生活を守るためにも、積極的に問題解決に取り組んでください。

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