敷金礼金全額返還されず、部屋は大規模改修…納得できる対応?

アパートを退去された方が敷金礼金が1円もかえらなかったらしく、その方が退去された後、3DKだった部屋が大工事をして2LDKのおしゃれな部屋に改修されておりました。これっておかしくないですか? 補足として、その方は現在まで約8年住んでおり、タバコ以外は特に部屋を痛めておりません。アパートは1992年にできたもので、退去時は17年経過しておりました。

敷金・礼金の返還と原状回復義務:よくあるトラブルと解決策

敷金・礼金全額返還されず、さらに部屋の大規模改修が行われたというケースは、残念ながら珍しくありません。この問題を理解するには、「原状回復」という概念を正しく理解することが重要です。 多くの賃貸契約では、借主は「通常の使用による損耗」を除き、物件を元の状態に戻す義務(原状回復義務)を負います。しかし、この「通常の使用による損耗」の範囲が、トラブルの大きな原因となっています。

「通常の使用による損耗」とは?

「通常の使用による損耗」とは、普通に生活していれば避けられない程度の劣化のことです。例えば、壁の多少の汚れや、フローリングの小さな傷などは、通常使用による損耗とみなされます。しかし、タバコのヤニによる黄ばみ、故意による傷、ペットによる汚れなどは、通常使用による損耗とはみなされません。

今回のケースにおける問題点

質問にあるケースでは、借主の方はタバコ以外の点では部屋を痛めていないとされています。築17年のアパートにおいて、8年間の居住による経年劣化は「通常の使用による損耗」の範囲内と判断される可能性が高いです。にもかかわらず、敷金・礼金が全額返還されず、さらに大規模な改修(3DK→2LDK)が行われた点は、疑問が残ります。

  • 敷金返還の不当性: 経年劣化による損耗が、敷金から差し引かれるべき範囲を超えている可能性が高いです。
  • 改修費用と敷金の関係: 改修費用が敷金から差し引かれたとしても、その費用が妥当かどうかを検討する必要があります。3DKから2LDKへの大規模改修は、通常使用による損耗の範囲を超える可能性があります。
  • 明細書の重要性: 敷金精算時に、具体的な費用内訳を示した明細書が提示されたかどうかを確認する必要があります。明細書がない場合、不当な請求である可能性が高いです。

専門家(弁護士・不動産会社)への相談が重要

このようなトラブルでは、専門家への相談が非常に重要です。弁護士や不動産会社に相談することで、客観的な視点から状況を判断してもらい、適切な対応策を検討できます。

弁護士への相談

弁護士は、法律的な観点から、借主の権利を擁護し、不当な請求に対して適切な対応をアドバイスしてくれます。特に、敷金精算に関する紛争は、弁護士の専門分野です。

不動産会社への相談

不動産会社は、賃貸物件に関する豊富な知識と経験を持っています。具体的な事例を提示することで、類似ケースの対応例や、妥当な原状回復費用についてアドバイスを受けることができます。

具体的なアドバイス:敷金トラブルを防ぐために

敷金トラブルを防ぐためには、以下の点を注意しましょう。

入居前の確認

  • 現状確認: 入居前に、部屋の状況を写真やビデオで記録しておきましょう。特に、傷や汚れなどは詳細に記録することが重要です。
  • 契約書の内容: 契約書に記載されている原状回復に関する条項を、しっかりと確認しましょう。不明な点があれば、不動産会社に質問しましょう。

入居後の注意

  • 定期的な清掃: 定期的に部屋を清掃し、汚れや傷を放置しないようにしましょう。
  • 修繕の依頼: 部屋に故障や破損が生じた場合は、速やかに不動産会社に連絡し、修繕を依頼しましょう。放置すると、借主の責任とみなされる可能性があります。
  • 証拠の保存: 修繕依頼や、不動産会社とのやり取りは、記録として保存しておきましょう。

退去時の対応

  • 清掃: 退去時には、部屋を丁寧に清掃しましょう。清掃後も、写真やビデオで記録しておくと安心です。
  • 立会いの確認: 退去立会い時には、不動産会社担当者と部屋の状態を確認し、問題点があればその場で指摘しましょう。立会いの記録は必ず受け取りましょう。
  • 明細書の確認: 敷金精算時には、必ず明細書を確認し、不明な点があれば質問しましょう。不当な請求があれば、異議を申し立てましょう。

事例:類似ケースの判例

実際には、裁判例などを参考に、個別の状況に合わせて判断する必要があります。弁護士や不動産会社に相談することで、より具体的なアドバイスを得ることができます。

まとめ

敷金・礼金に関するトラブルは、事前に適切な対応をすることで防ぐことができます。入居前・入居中・退去時それぞれで注意すべき点を理解し、必要に応じて専門家の力を借りることで、トラブルを回避し、安心して賃貸生活を送ることができます。 今回のケースのように、疑問点があれば、すぐに専門家への相談を検討しましょう。

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