敷金からの修繕費用請求に関するQ&A:洗面台と洗濯機パンの修理費用

敷金からの修繕修理費負担について質問があります。昨年末に退去したマンションの貸主から、敷金から洗面台修理と洗濯機パンの交換の費用負担を請求されています。このマンションに入居すぐの頃に、下階のトイレの天井から水漏れがしており、私の部屋の水の使用が原因らしいので、立ち入って修理をさせてほしいというお願いが借主からありました。その修理に私は立ち会ったのですが、洗面台の側面に穴をあけそこから排水のホースを通し横にある洗濯機の排水溝につなげるという工事でした。そのとき、なんだか不格好な工事だなと思いはしながら、工事をしたくれた人から工事後の報告を聞きました。退去後、部屋の状況を確認した貸主が、この洗面台と洗濯機パンの状況を変だと思い、仲介不動産業者を通して、なぜこうなったのかという確認と工事担当者の名刺を持っていないかという電話がありました。工事自体は5年と8カ月ほど前なので私は名刺を持っておらず、前述したとおり、貸主から水漏れの報告があったとき修理してくれたものだと私は伝えたのですが、そのときの工事業者に聞くとそのような工事は行っていないということでした。もう一度、私のほうに工事のきかっけなどの確認があったのですが、私も前述と同じ回答ですので、意見が平行線のままでした。そして、先日、貸主からの依頼で洗面台と洗濯機パンの修繕修復費を私の敷金から引くという形で作成された見積書が仲介不動産屋から送られてきました。すぐに、不動産会社に電話し異議を唱え、工事業者に工事費用を請求した明細や書類が残っているかきちんと確認していただくようにお願いしました。また、貸主もそういった資料を持っているか確認してくださいとお願いしました。そして、次の日、不動産会社から「工事の担当者が工事内容を説明すると言っていますので、私の方に電話をかけさせていいですか」という電話があり、私はなぜ私が聞く必要があるのか不思議に思いながらも承諾しました。そして、すぐにかかってきた工事業者からの説明は、お風呂の排水管からの水漏れだったので、私の部屋に入り風呂の排水管の水漏れ場所を修理したというものでした。私はこのとき誰が立ち会ったのか聞きましたが、その人ははっきりとは覚えていないということでした。結局、私と工事業者の言い分は全く違うのですが、まだ工事業者にそのときの書類があるのかも分かりません。こういった場合でも、私が費用を負担しなければいけないのでしょうか、また、払わなくてもいいとなった場合はどのように対応していけばいいでしょうか。ご意見をお願いします。補足いくつか私の質問文で分かりにくい点があり申し訳ありません。①下階からの水漏れについての工事は私からの依頼ではなく、大家が下階から水漏れのことを聞き修理を依頼しました。②「また払わなくてもいい場合」というのは「払わなくてもいいというアドバイスの場合」という意味でした。回答者の方が状況から判断して「払わなくてもいいと」思われる場合、これからどのような対応方法があるのかをお聞かせいただければと思います。

状況整理と問題点

ご質問の内容を整理すると、5年8ヶ月前に発生した下階への水漏れ修理において、不適切な工事(洗面台への穴あけ、排水ホースの不自然な接続)が行われ、その結果、現在、洗面台と洗濯機パンの修繕費用を敷金から差し引かれることになったという状況です。 重要なのは、ご依頼していない工事であり、工事の経緯や担当者についても不明瞭な点が多いということです。 さらに、工事業者の証言とご自身の記憶が食い違っている点も大きな問題です。

敷金からの費用負担:法的観点

借主は、通常、故意または過失による損傷を除き、物件の修繕費用を負担する義務はありません。今回のケースでは、下階への水漏れという緊急事態への対応として行われた工事であり、ご依頼していない工事である点が重要です。 もし、その工事によって洗面台や洗濯機パンに損傷が生じたのであれば、その責任は工事業者、もしくは工事の依頼者である大家にあると考えるのが自然です。

大家の責任

大家は、適切な業者を選定し、修繕工事の監督責任を負います。今回の工事は、大家の依頼に基づいて行われたにもかかわらず、結果的に不適切な工事となり、新たな損傷が発生した可能性があります。大家は、適切な業者を選定し、工事の監督を怠った責任を問われる可能性があります。

工事業者の責任

工事業者は、請け負った工事について、適切な施工を行う義務を負います。今回の工事は、不適切な施工であった可能性が高く、その結果発生した損害(洗面台と洗濯機パンの損傷)について、工事業者は責任を負う可能性があります。

具体的な対応策

現状では、証拠が不足しているため、費用負担を回避できるか否かは不透明です。しかし、以下の対応策を取ることで、状況を有利に進めることができます。

1. 証拠集め

* 入居時の写真・動画:入居時に洗面台と洗濯機パンの状態を記録した写真や動画があれば、工事による損傷を証明する重要な証拠となります。
* 工事に関する記録:工事依頼書、見積書、領収書など、工事に関するすべての記録を収集します。
* 証人:工事の際に立ち会った人がいれば、証言を得ることが重要です。
* メールや電話の記録:大家や不動産会社とのやり取りを記録したメールや電話の記録があれば、証拠として有効です。

2. 不動産会社への再交渉

不動産会社に対して、以下の点を改めて強く主張します。

* 工事の依頼は大家からであり、自分自身は依頼していないこと
* 工事の不備によって損傷が生じた可能性が高いこと
* 工事業者の責任を追求すること
* 証拠となる資料を提出するよう求めること
* 敷金からの費用負担に異議を唱えること

3. 専門家への相談

状況が複雑で解決が困難な場合は、弁護士や不動産専門家に相談することをお勧めします。専門家は、法的観点から適切なアドバイスを行い、必要であれば法的措置を支援してくれます。

4. 記録の保持

今後のやり取りは、すべて書面で残すようにしましょう。メールや手紙などで記録を残し、証拠として活用します。

5. 和解交渉

専門家のアドバイスを受けながら、大家や不動産会社と和解交渉を試みることも可能です。費用負担額の減額や、分割払いなどの交渉を試みることができます。

最悪の場合のシナリオと対応

もし、和解交渉が成立せず、敷金からの費用負担を請求された場合、裁判という手段も考えられます。裁判を起こす場合は、弁護士に相談し、適切な手続きを進める必要があります。裁判では、証拠が非常に重要になりますので、上記で挙げた証拠集めを徹底的に行う必要があります。

まとめ

今回のケースは、大家、工事業者、そしてご自身の3者間の責任の所在が曖昧な状況です。 まずは、証拠を集め、不動産会社に強く主張し、専門家のアドバイスを得ながら対応していくことが重要です。 決してあきらめずに、粘り強く対応することで、不当な費用負担を回避できる可能性があります。 冷静に状況を判断し、適切な行動をとることで、この問題を解決できることを願っています。

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