揚げ物で部屋がかすむ煙の正体と対策|油の選び方から換気まで徹底解説

天ぷらを揚げたとき部屋がかすむほど煙が出ました。この煙の正体は何でしょうか?人体に良くないものなのでしょうか。

揚げ物から出る煙の正体

揚げ物から出る煙の正体は、主に油の分解物です。高温で加熱された油は、酸化や分解を起こし、様々な物質を発生させます。その中には、アクロレイン、アルデヒド類、ケトン類などの有害物質が含まれています。これらの物質は、目や鼻、喉を刺激し、咳や呼吸困難を引き起こす可能性があります。また、長期的な健康への影響も懸念されています。

具体的には、以下の様な物質が含まれています。

  • アクロレイン:刺激臭のある無色の液体で、目や鼻、喉への刺激が強く、呼吸器系の炎症を引き起こす可能性があります。特に、油が焦げ付いた際に多く発生します。
  • アルデヒド類:ホルムアルデヒドなど、様々な種類があります。発がん性や呼吸器への影響が懸念されています。
  • ケトン類:アセトンなど、様々な種類があります。刺激臭があり、目や鼻、喉への刺激を引き起こす可能性があります。
  • PM2.5:油煙に含まれる微小粒子状物質で、呼吸器や循環器系の疾患リスクを高める可能性があります。

これらの物質は、煙として目に見えるだけでなく、空気中に漂い、室内に付着するため、換気が非常に重要になります。

煙の量を減らすための対策

部屋がかすむほどの煙が出るということは、油の温度が高すぎたり、揚げる食材の水分が多すぎたり、油の劣化が進んでいたりする可能性があります。煙の量を減らすためには、以下の対策が有効です。

1. 油の種類と状態

  • 油の種類:揚げ物に適した油を選びましょう。高温で安定した油を使用することが重要です。例えば、なたね油、大豆油、米油などがおすすめです。一方、オリーブオイルなどは、発煙点が低いため、揚げ物にはあまり適していません。それぞれの油の発煙点を確認し、適切な温度で使用しましょう。
  • 油の状態:何度も繰り返し使用した油は劣化し、発煙点も低くなります。油は数回使用したら交換しましょう。油の状態を確認する目安として、油の色が黒ずんでいたり、臭いがきつくなっていたりする場合は交換時期です。また、揚げ終わった後の油は、ろ過して保存することで、使用回数を増やすことができます。

2. 揚げ物の温度管理

  • 適切な温度:食材の種類によって適切な油の温度は異なります。温度が高すぎると煙が多く出ます。温度計を使って油の温度を管理しましょう。天ぷらの場合は、160~170℃程度が目安です。
  • 食材の水気を切る:食材に水分が多いと、油がはねて煙が出やすくなります。揚げる前に、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を切りましょう。衣を付ける際にも、余分な衣は落とすようにしましょう。
  • 少量ずつ揚げる:一度に多くの食材を揚げると、油の温度が下がり、煙が出やすくなります。少量ずつ揚げることで、油の温度を安定させることができます。

3. 換気

  • 換気扇を回す:揚げ物をしている間は、必ず換気扇を強で回しましょう。換気扇だけでは不十分な場合は、窓を開けて換気をしましょう。
  • 換気システムの確認:換気システムが適切に機能しているか確認しましょう。フィルターが汚れていたり、故障している場合は、交換や修理が必要です。定期的なメンテナンスが重要です。

4. その他の対策

  • 換気扇カバーの掃除:換気扇のカバーに油がこびり付くと、換気効率が悪くなります。定期的に掃除しましょう。
  • 空気清浄機:空気清浄機を使用することで、油煙による空気の汚れを軽減できます。特に、HEPAフィルター搭載の空気清浄機がおすすめです。

専門家の視点:インテリアへの影響と対策

インテリアコーディネーターの視点から見ると、油煙は家具や壁、カーテンなどに付着し、黄ばみや汚れの原因となります。特に、黄色の壁紙や布製品は、油煙の影響を受けやすく、変色しやすいので注意が必要です。

油煙による汚れを防ぐためには、上記で述べた対策に加え、以下の点にも注意しましょう。

  • 家具の配置:揚げ物をしている場所から離れた場所に、デリケートな素材の家具を配置しましょう。
  • 定期的な清掃:油煙が付着しやすい場所(換気扇周辺、壁、家具など)は、定期的に清掃しましょう。掃除機やマイクロファイバークロスなどを使用し、丁寧に拭き取ることが重要です。
  • 空気清浄機:空気清浄機は、油煙だけでなく、室内の空気全体をきれいに保つ効果があります。インテリアの美観を保つためにも、導入を検討してみましょう。

まとめ

揚げ物から出る煙は、人体に有害な物質を含んでいるため、注意が必要です。油の種類や状態、揚げ物の温度管理、換気などに気を配ることで、煙の量を減らし、健康被害やインテリアへの悪影響を防ぐことができます。快適な室内環境を保つためにも、適切な対策を講じることが重要です。

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