引っ越し時の敷金返還トラブル!床の変色と現状回復費について解説

震災で大変な時にこんな質問をするのは本当に申し訳ないです。先日2年住んだアパートを引っ越しのため、契約を切ることとなりました。違約金などはないのですが…家賃は5万3千円で初期費用時に敷金1ヶ月分、礼金2ヶ月分を支払いました。引き渡し時に部屋のチェックを行って頂きましたが、床にふとんをしいていたため色が変色。これに伴い、床の張替えが必要との事で13万円ほど請求されました。ヤニが付いた壁紙についてはこちらでタバコを吸うなとは言わなかったので契約会社さんが支払うとのこと。ここで、普通なら敷金を引いてもらえるはずなのですが、敷金は償却費及び現状維持費として相殺すると言われました。ちなみに同じ契約会社で去年の10月に出た方は綺麗に使っていたので敷金は返って来たと言います。汚したためにこの額を請求されたのでしょうか?綺麗に使わなかった事に関しては反省しております。補足すみません。現状回復費でした…。

敷金と現状回復費:よくあるトラブルと解決策

地震などの災害による大変な時期に、引っ越しに伴うトラブルを抱えているとのこと、心よりお見舞い申し上げます。今回のケースは、賃貸借契約における敷金返還に関するよくあるトラブルです。敷金は、家賃滞納や部屋の破損などに対する保証金として支払われますが、その返還については、多くの誤解やトラブルが発生しています。

今回のケースでは、敷金が「現状回復費」として相殺されたとのことですが、これは必ずしも正当な扱いとは限りません。敷金の使用目的と、借主の責任範囲を明確に理解することが重要です。

敷金と礼金の役割

まず、敷金と礼金の役割を整理しましょう。

* 敷金:家賃滞納や部屋の損傷に対する保証金です。契約終了時に部屋の状態を確認し、損耗分を差し引いた残額が返還されます。
* 礼金:賃貸契約の成立に対するお礼として支払うお金です。原則として、契約終了時に返還されることはありません。

現状回復義務と通常の損耗

借主には、契約終了時に部屋を「原状回復」する義務があります。しかし、これは「元の状態に完全に復元する」という意味ではなく、「通常の使用による損耗」を除いた範囲での回復義務です。

今回のケースで問題となるのは、「床の変色」が通常の使用による損耗なのか、借主の責任による損傷なのかという点です。布団を敷いていたことによる変色は、通常の使用による損耗と判断できる可能性があります。2年間の使用期間を考慮すると、多少の色褪せは避けられないでしょう。 専門家によっては、経年劣化として扱われる可能性もあります。

一方、タバコのヤニによる壁紙の汚れは、借主の責任による損傷と判断される可能性が高いです。しかし、家主側がタバコを吸うことを禁止していなかった点を考慮すると、家主側の責任も一部あると主張できる余地があります。

敷金返還と現状回復費の相殺:妥当性

13万円の床の張替え費用が、敷金1ヶ月分(5万3千円)を上回っているため、残額を借主が負担する必要があると主張されている可能性があります。しかし、それが通常の使用による損耗であれば、借主の負担は減額されるべきです。

重要なのは、損耗の程度と原因を客観的に判断することです。写真や動画などの証拠を提出することで、より有利な交渉を進めることができます。

具体的な解決策

現状を打破するために、以下のステップを踏んでみましょう。

1. 契約書を確認する

まず、賃貸借契約書を改めて確認しましょう。契約書には、敷金の使用方法や現状回復に関する規定が記載されているはずです。特に、「通常の損耗」に関する記述に注目してください。

2. 専門家に相談する

弁護士や不動産会社などの専門家に相談することを強くお勧めします。専門家は、契約書の内容を分析し、客観的な視点から判断を下してくれます。また、交渉のサポートも行ってくれます。

3. 証拠を収集する

入居時の部屋の状態と退去時の部屋の状態を比較できる証拠を収集しましょう。写真や動画、できれば入居時の検査報告書などを活用してください。これにより、損耗の程度を客観的に示すことができます。

4. 交渉を行う

専門家のアドバイスを元に、家主または管理会社と交渉を行いましょう。冷静に、事実を基に主張することが重要です。

5. 必要であれば訴訟を検討する

交渉がまとまらない場合は、裁判を検討する必要が出てきます。裁判では、専門家の意見書や証拠が重要な役割を果たします。

事例紹介:類似事例と判決例

過去には、同様のトラブルで裁判が行われ、借主が勝訴した事例も存在します。例えば、長期間の使用による床の色褪せについて、裁判所が「通常の損耗」と判断し、借主の負担を免除した判例があります。これらの判例は、今後の交渉や訴訟において有利な証拠となる可能性があります。

専門家の視点:弁護士からのアドバイス

弁護士の視点から見ると、今回のケースでは、床の変色が通常の使用による損耗かどうかが争点となります。2年間の使用期間と布団の使用状況を考慮すると、完全に借主の責任とするのは難しいと判断される可能性が高いです。専門家による客観的な評価が必要不可欠です。

まとめ:冷静な対応と専門家の活用が鍵

引っ越しに伴うトラブルは、精神的に辛いものです。しかし、冷静な対応と専門家の活用によって、解決への道は開けます。契約書を確認し、証拠を収集し、専門家に相談することで、より良い解決策を見つけることができるでしょう。今回の経験を踏まえ、次の賃貸契約では、契約内容をしっかりと理解し、トラブルを未然に防ぐようにしましょう。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)