引っ越し前の掃除、どこまでやるべき?敷金返還と時間との戦い
初めての引っ越しで、掃除の程度に迷うのは当然です。8帖1Kの部屋、2年間の生活の跡を考えると、完璧な掃除は時間的に難しいでしょう。この記事では、優先順位の高い箇所と、プロの視点も交えながら、敷金返還に影響するポイントを解説します。
1. 敷金返還に影響する汚れとは?
大家さんや不動産会社は、入居時の状態を基準に、原状回復を要求します。つまり、通常の使用による経年劣化は問題ありませんが、明らかに不潔な状態や、故意・過失による損傷は敷金から差し引かれる可能性があります。
具体的には、以下の点が重要です。
- 付着した汚れの程度:軽い汚れは問題ありませんが、こびり付いた焦げ付きや、カビ、油汚れは要注意です。水拭きでは落ちない汚れは、事前にクリーニング業者に相談するのが良いでしょう。
- 損傷の有無:壁紙の剥がれ、排水溝の詰まりなどは、明らかに損傷に該当する可能性があります。早期に報告し、対応策を検討しましょう。
- 清掃の「努力」の跡:完璧でなくても、入居者が清掃に努力した痕跡があれば、評価は変わります。例えば、換気扇の油汚れが酷くても、掃除を試みた跡があれば、減額は少なくて済む可能性があります。
2. 各箇所の掃除の優先順位と具体的な方法
質問にある箇所の掃除について、優先順位と具体的な方法を解説します。
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2-1. ガスレンジ
毎日掃除していたとのことなので、そこまで深刻ではありませんが、水拭きでは落ちない焦げ付きは、重曹ペーストで丁寧にこすり洗いしましょう。重曹は研磨効果があり、焦げ付きを落とすのに効果的です。その後、しっかり水拭きし、乾燥させます。
2-2. 浴槽のふた
入居時からカビていたとのことですが、カビキラーなどのカビ取り剤を使用しても完全に落ちない場合は、業者に相談することをおすすめします。使用頻度が少ないことを説明すれば、減額は避けられる可能性があります。
2-3. 風呂の排水溝
詰まり気味とのことですが、パイプクリーナーを使用してみましょう。それでも改善しない場合は、専門業者に依頼する必要があります。これは、放置すると深刻な問題になりかねないので、早めに対応しましょう。
2-4. キッチンの換気扇
油汚れは、換気扇クリーナーを使用するか、プロの業者に依頼することをおすすめします。高所作業で危険が伴うため、無理せず業者に依頼した方が安全です。費用はかかりますが、安全と効率性を考えると有効です。
2-5. 窓枠やサッシの隙間
2年間掃除していないとのことですが、掃除機や歯ブラシでホコリを取り除きましょう。サッシの溝には、マイクロファイバークロスが効果的です。
2-6. 電気カバー
虫の死骸は、掃除機で吸い取るか、濡れた布で丁寧に拭き取ります。カバーを外して洗える場合は、洗って乾燥させましょう。
2-7. 壁紙の剥がれ
模様替えで剥がれた壁紙は、補修材で修復するか、正直に大家さんに報告しましょう。隠すよりも、誠実に対応することが重要です。
3. 時間がない場合の対処法
引っ越しが迫っている場合、全ての箇所を完璧に掃除するのは難しいでしょう。
- 優先順位をつける:上記で解説したように、敷金返還に影響する可能性の高い箇所から掃除しましょう。
- プロの力を借りる:時間がない場合は、ハウスクリーニング業者に依頼することを検討しましょう。費用はかかりますが、時間と労力を節約できます。特に、換気扇や浴室など、専門的な知識や道具が必要な箇所は、業者に依頼する方が効率的です。
- 写真で記録:掃除前後の状態を写真に撮っておきましょう。万が一、敷金が減額された場合に証拠として役立ちます。
- 正直に説明する:立会いの際に、掃除できなかった箇所を正直に説明しましょう。誠実な対応は、大家さんの印象を良くします。
4. 専門家のアドバイス
不動産会社に相談し、事前に掃除の範囲について確認しておきましょう。場合によっては、簡易清掃で問題ないと判断されることもあります。また、ハウスクリーニング業者の見積もりを取っておくことで、必要に応じて依頼できる準備をしておきましょう。
まとめ:時間と費用を賢く使い、スムーズな引っ越しを!
引っ越し前の掃除は、時間との戦いでもあります。完璧を求めすぎず、優先順位を付け、プロの力を借りることも検討しましょう。誠実な対応を心がければ、スムーズな引っ越しができるはずです。