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スパティフィラムの現状と原因分析
10年以上大切に育ててきた高さ1.3メートルもの大株のスパティフィラムが、引っ越しによる環境変化で葉が黒ずんでしなしなになり、お困りのことと思います。 原因は、低温による寒害が最も考えられます。スパティフィラムは熱帯植物のため、低温に弱く、15℃以下になると生育が阻害され、葉が黒ずんだり、しおれたりする症状が現れます。 エアコンの効いた部屋へ移動させた際に一時的に回復したものの、再び元に戻ってしまったのは、温度変化や乾燥など、他の要因も絡んでいる可能性があります。
黒くなった葉の対処法と今後のケア
まず、黒く変色した葉は取り除きましょう。 病気や害虫の蔓延を防ぐためにも、枯れた葉は早めに切り取るのが大切です。 心配されているように、冬に葉を切ることで植物が弱るという心配は、それほどありません。むしろ、健康な部分に栄養を集中させるためにも、積極的に切り取るべきです。 切り口には殺菌剤を塗布することで、腐敗を防ぐことができます。ホームセンターなどで容易に入手できますので、活用しましょう。
適切な温度と湿度管理
スパティフィラムの生育に適した温度は18~25℃です。冬場は特に、15℃を下回らないように注意しましょう。暖房器具の近くに置く場合は、乾燥を防ぐために加湿器を使用するか、鉢の周りに水を張った受け皿を置くなどの工夫が必要です。 また、冷気や直射日光を避けることも重要です。窓際などに置く場合は、カーテンなどで遮光するなど工夫しましょう。
水やりと肥料
水やりは、土の表面が乾いてから行いましょう。冬場は生育が緩慢になるため、水やりの回数を減らすことが重要です。 鉢底から水が流れ出るくらいしっかり与え、その後は余分な水を捨てましょう。 過湿は根腐れの原因となるため注意が必要です。 肥料は、生育期の春から秋にかけて、緩効性肥料を月に一度程度与える程度で十分です。冬場は肥料を与える必要はありません。
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植え替えについて
10年以上も育てている大株とのことですので、根詰まりを起こしている可能性があります。根詰まりは生育不良の原因となるため、春先に植え替えを行うことをおすすめします。 大きすぎる鉢は、根が十分に張る前に水分が過剰になりやすく、根腐れの原因にもなります。 鉢の大きさは、根鉢の周囲に2~3cmの余裕がある程度が理想です。 植え替えの際には、新しい培養土を使用し、根を傷つけないように注意しましょう。
専門家の意見
観葉植物の専門家によると、「スパティフィラムは比較的丈夫な植物ですが、低温や乾燥には弱い傾向があります。 今回のケースでは、低温による寒害が主な原因と考えられます。 葉の切り取り、適切な温度・湿度管理、水やり、そして春先の植え替えを行うことで、スパティフィラムは回復する可能性が高いです。」とのことです。
具体的な復活プラン
1. 黒くなった葉の除去: 鋭利なハサミかナイフで、黒くなった葉を茎の付け根から切り取ります。 切り口に殺菌剤を塗布しましょう。
2. 暖かい場所への移動: 15℃以上の場所に移動させます。 冷暖房の風が直接当たらない場所を選びましょう。
3. 湿度管理: 加湿器を使用するか、鉢の周囲に水を張った受け皿を置き、湿度を保ちます。 霧吹きで葉に水を吹きかけるのも効果的です。
4. 水やり: 土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水を与えます。 冬場は控えめに、しかし、乾燥させすぎないように注意しましょう。
5. 観察と対応: 毎日、植物の状態を観察し、必要に応じて水やりや湿度調整を行います。 新しい葉が出てくるまで、辛抱強くケアを続けましょう。
6. 春先の植え替え: 春になったら、根詰まりを解消するために植え替えを行いましょう。 新しい培養土を使用し、適切なサイズの鉢を選びます。
まとめ
長年育ててきたスパティフィラムの復活は、時間と手間がかかりますが、適切なケアを行うことで必ず回復する可能性があります。 焦らず、一つずつ丁寧にケアを行いましょう。 もし、回復が見られない場合は、専門の園芸店に相談してみるのも良いでしょう。