建具屋さんが抱える疑問:「くり」とは?建築用語の謎を解き明かす

建具を作っています。建築用語のことで質問ですが、建物?部屋?・・・のことを聞き間違いでなければ「くり」と言っているのですが、検索しても引っかかりません。何のことを言ってるのか知ってる方いますか?むくり屋根とかではないと思います。建具屋なので関係ないですし。今更聞けないので・・・

「くり」とは?建具製作における隠れた建築用語

建具製作に携わる方にとって、聞き慣れない建築用語に出会うことは珍しくありません。「くり」という用語も、その一つと言えるでしょう。一般的にはあまり知られていないため、検索しても情報が出てこないのも当然です。しかし、建具製作の現場では、重要な意味を持つ可能性があります。この謎の用語「くり」について、詳しく解説していきます。

「くり」の具体的な意味と使用例

結論から言うと、「くり」は開口部の形状、特に障子や襖などの建具を取り付ける部分の形状を指す隠語、もしくは地方で使われる方言の可能性が高いです。具体的には、開口部の枠組みが、単純な長方形ではなく、わずかに湾曲している状態を表現していると考えられます。

このわずかな湾曲は、見た目上の美しさだけでなく、建具の開閉の滑らかさや、建具と枠の密着度を高めるという機能的な役割も担っています。特に、伝統的な和室の建具においては、この「くり」が重要な要素となるケースが多いです。

例えば、障子の枠がわずかに内側に湾曲している場合、「くり」があると言えます。この湾曲は、目立たないながらも、建具全体の仕上がりに大きく影響を与えます。

「くり」と似た用語や関連する建築要素

「くり」と似た意味を持つ、もしくは関連する建築用語としては以下のものがあります。

  • 勾配(こうばい):屋根や壁面の傾斜角度。建具の枠組みには直接関係しませんが、建物の全体的なデザインに影響を与え、「くり」のような微妙な湾曲と関連づけて考えられる場合があります。
  • 曲線(きょくせん):単純な直線ではなく、湾曲した線のこと。開口部の形状を説明する際に使用されます。「くり」は、この曲線のうち、特に微妙な湾曲を指すと言えるでしょう。
  • 寸法(すんぽう):建具の大きさや枠の寸法。正確な寸法を測ることは、「くり」のような微妙な湾曲を取り扱う際に特に重要になります。
  • 面取り(めんどり):木材の角を斜めに削ること。建具の枠組みの仕上げにおいて、「くり」と合わせて行われる場合があります。

「くり」の確認方法と具体的な対処法

「くり」がどの程度湾曲しているのか、またそれが意図的なものなのか、それとも誤差なのかを確認するには、以下の方法が有効です。

  • 現場での確認:実際に開口部を計測し、定規やコンパスを使って湾曲の程度を測ります。写真やスケッチを記録しておくと、後々の確認に役立ちます。
  • 図面チェック:建築図面に、開口部の形状が詳細に記載されている場合があります。図面を確認することで、「くり」の存在や程度を確認できる可能性があります。
  • 職人と相談:現場の職人や設計担当者に確認するのが最も確実です。彼らの経験に基づいた判断が、問題解決に繋がります。

専門家の視点:伝統建築と現代建築における「くり」

伝統建築に精通した建築士の山田先生に話を伺いました。「『くり』は、日本の伝統的な建築様式において、建具の製作に携わる職人たちが長年の経験から培ってきた技術と感覚に基づいて作られてきた、繊細な技の証と言えるでしょう。現代建築では、こうした微妙な曲線は省かれる傾向がありますが、伝統的な美意識を重んじる建築物においては、今でも重要な要素となっています。」と山田先生は述べています。

まとめ:「くり」を理解し、より高度な建具製作へ

「くり」という聞き慣れない建築用語は、開口部の微妙な湾曲を指す可能性が高いことがわかりました。この用語を理解することで、より精度の高い建具製作が可能になります。現場での確認、図面チェック、職人との連携を通して、「くり」を正確に把握し、美しい、そして機能的な建具を作り上げていきましょう。

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