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梅の香りがしない理由と対処法
収穫した南高梅に香りがしないとのこと、ご心配ですね。梅の香りは、収穫時期や熟度、保存状態によって大きく影響を受けます。ゴルフボールほどの大きさで40キロという収穫量からも、今年は実が大きく育ったことが伺えます。 大きすぎる実は、十分に糖分や香り成分が蓄積されていない可能性があります。また、収穫時期が少し早かった、もしくは追熟の方法に問題があった可能性も考えられます。
梅の香りの主成分は、芳香族アルコール類やエステル類です。これらの成分は、梅が完熟する過程で生成されます。少し黄色くなった状態では、まだ十分にこれらの成分が生成されていない可能性が高いです。
梅の香りがしない原因として考えられるのは以下の通りです。
- 収穫時期が早かった: 完熟する前に収穫してしまうと、香り成分が十分に発達しません。南高梅は、完熟すると果皮が黄色く、やや赤みを帯び、柔らかく、指で軽く押すと少しへこむくらいが目安です。
- 追熟の方法が適切ではなかった: 室温での追熟は、温度や湿度によって効果が大きく変わります。高温多湿だと腐敗しやすく、低温乾燥だと十分に追熟できません。理想的な追熟環境は、風通しの良い涼しい場所で、直射日光を避けることです。新聞紙などで一つ一つ包んで、重ねないように保管するのがおすすめです。
- 品種による違い: 南高梅は香りが強い品種として知られていますが、生育環境やその年の気候によっても香りの強さは変化します。今年は香りが薄い年だったという可能性も否定できません。
梅の香りを引き出すための対策としては、以下の方法を試してみてください。
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- 再度追熟を行う: 風通しの良い涼しい場所で、新聞紙などで包んで1週間ほど追熟させてみてください。毎日状態を確認し、腐敗しているものがあれば取り除きましょう。もし、香りが強くなってきたら、梅干し作りに進むことができます。
- ヘタを取り除く: 梅のヘタには、エチレンガスを発生させる成分が含まれており、熟成を促進したり、逆に腐敗を早める可能性があります。ヘタを取り除くことで、より良い状態での追熟が期待できます。
- 塩漬け前に軽く天日干し: 梅干しを作る前に、軽く天日干しをすることで、水分を飛ばし、香りを閉じ込める効果があります。ただし、長時間直射日光に当てると、梅が傷むので注意が必要です。数時間程度を目安に、様子を見ながら行いましょう。
このような梅は梅干しにできるのか?
結論から言うと、香りが弱くても、梅干しにすることは可能です。 ただし、出来上がりの風味は、香りが強い梅と比べて劣る可能性があります。
梅干しの品質に大きく影響するのは、梅の熟度と塩分濃度です。 香りが弱くても、十分に熟した梅であれば、美味しく梅干しを作ることができます。 塩漬けする前に、傷んでいる梅やカビが生えている梅を取り除き、丁寧に洗ってから作業を始めましょう。
梅干しの作り方の基本手順は以下の通りです。
- 梅の選別と洗浄: 傷んでいるものやカビが生えているものを取り除き、流水で丁寧に洗います。
- ヘタ取り: 梅のヘタを竹串などで丁寧に取ります。この作業は、梅干しの品質を左右する重要な工程です。ヘタが残っていると、腐敗の原因となることがあります。
- 塩漬け: 梅と塩を混ぜ合わせ、重石をして数日間漬け込みます。塩の量は、梅の量の約15~20%が目安です。
- 天日干し: 塩漬け後、梅を取り出して天日干しをします。期間は、天候や梅の大きさによって異なりますが、数日~1週間程度です。
- 保存: 天日干しが終わったら、清潔な容器に入れて保存します。
専門家からのアドバイス
梅干し作りのプロである、老舗梅干製造所の職人A氏に話を聞きました。A氏によると、「梅の香りは、収穫時期や保存状態だけでなく、その年の気候にも大きく左右されます。今年は、例年と比べて気温が低かったり、日照時間が少なかったりすると、香りが弱くなることがあります。それでも、きちんと塩漬けすれば、美味しい梅干しができますよ。」とのことでした。
まとめ
梅の香りが弱くても、適切な追熟と塩漬けを行うことで、美味しい梅干しを作ることは可能です。 今回のケースでは、再度追熟を試み、状態を確認しながら梅干し作りに挑戦することをお勧めします。 大切なのは、清潔な環境で作業を行い、丁寧に梅を扱うことです。 40キロもの収穫、素晴らしいですね! ぜひ、美味しい梅干しを作って、今年の収穫の成果を味わってください。 頑張ってください!