床暖房だけで暖かい?土壁の家でのガス温水式床暖房導入とランニングコスト

現在、家のリフォームを検討中です。そこで、ガス温水式床暖房を検討しておりますが、実際、床暖房だけで部屋は暖かくなりますか?ちなみに、壁は、土壁で断熱材等は入っておりません。また、ランニングコストは、いかがなものでしょうか?

ガス温水式床暖房と室温の関係:土壁住宅の場合

ガス温水式床暖房は、床下から温水を循環させることで部屋全体を暖めるシステムです。輻射熱を利用するため、空気を直接暖める暖房器具と比べて、より穏やかで自然な暖かさを感じられます。しかし、暖かさの程度は家の断熱性能に大きく左右されます

ご質問にあるように、壁が土壁で断熱材が入っていない場合、床暖房だけでは十分な暖かさを得られない可能性が高いです。土壁は、通気性や調湿性に優れている反面、断熱性には劣ります。冬場は冷気が壁から侵入しやすく、床暖房の熱が逃げやすいため、室温が低く感じられたり、床暖房の稼働時間を長くする必要が出てくる可能性があります。

効果的な暖房を実現するためには、床暖房と併せて断熱対策を行うことが重要です。具体的には、以下の対策を検討しましょう。

  • 内断熱工事:既存の土壁の内側に断熱材を施工する工事です。既存の壁を壊すことなく施工できるため、リフォームに適しています。断熱材の種類は、グラスウール、ロックウール、セルロースファイバーなどがあります。それぞれの特性を比較検討し、ご自宅に最適なものを選びましょう。
  • 窓の断熱対策:窓は熱が逃げやすい箇所です。複層ガラスへの交換や内窓の設置などを検討しましょう。特に、北側の窓は断熱効果の高い窓にすることが重要です。断熱効果の高いカーテンやブラインドも効果的です。
  • 気密性の向上:隙間風を防ぐために、窓枠や壁の隙間を埋める気密化工事を行うことで、暖房効率を上げることができます。

これらの断熱対策と併用することで、床暖房の効果を最大限に引き出し、快適な室温を保つことができます。断熱材の種類や厚さ、工事の規模によって費用は大きく変動しますので、複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することをお勧めします。

ガス温水式床暖房のランニングコスト

ガス温水式床暖房のランニングコストは、以下の要素によって大きく変動します。

  • ガス料金:地域やガス会社によって料金が異なります。
  • 家の大きさ:床面積が広いほど、ガス消費量が増え、ランニングコストも高くなります。
  • 断熱性能:断熱性能が高いほど、ガス消費量が減り、ランニングコストを抑えられます。
  • 使用時間:暖房を使用する時間の長さによって、ガス消費量、ひいてはランニングコストが大きく変わってきます。
  • 設定温度:設定温度が高いほど、ガス消費量が増えます。室温を1℃下げるだけでも、ランニングコストを削減できます。

具体的なランニングコストは、上記の要素を考慮して計算する必要があります。目安として、一般的な住宅の場合、1ヶ月あたり数万円から数万円台後半になることが多いです。しかし、前述した断熱対策を行うことで、大幅なコスト削減が期待できます。

専門家への相談

断熱材の選定や工事方法、ランニングコストの試算など、専門的な知識が必要な部分もあります。リフォーム会社や建築士などに相談し、ご自宅の状況に合わせた最適なプランを検討することをお勧めします。複数の業者に見積もりを依頼し、比較検討することで、より費用対効果の高いリフォームを実現できます。

事例紹介:土壁住宅のリフォーム事例

実際に土壁の住宅で床暖房導入と断熱リフォームを行った事例をご紹介します。A様邸では、築50年の土壁住宅をリフォーム。内断熱工事と窓の断熱改修を行い、ガス温水式床暖房を設置しました。その結果、以前は寒くて過ごせなかった冬も、快適に過ごせるようになりました。ランニングコストについても、断熱改修によって大幅に削減できたと報告されています。

まとめ

ガス温水式床暖房は、快適な暖房システムですが、断熱性能が低い住宅では、十分な効果を発揮できない可能性があります。土壁住宅の場合、断熱対策と併せて導入することで、暖かさの確保とランニングコストの削減を実現できます。専門家への相談を積極的に行い、ご自宅に最適なリフォームプランを検討しましょう。

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