平屋の間取り設計:玄関が顔のように見えるのを解消する方法

今、自宅の設計をしています。道から見て、真ん中が玄関で、左右に小さい窓がある部屋を配置する平屋なので、どうしても顔みたいになってしまって困っています。かといって窓なしも困るのですが、どう設計を変えたらよいでしょうか。

玄関が「顔」に見える問題:その原因と解決策

平屋で、玄関が中央に位置し、左右に窓のある部屋が配置されていると、確かに道から見ると顔のように見えてしまうことがありますね。これは、人間の視覚的な認識と、建物のシンメトリー(左右対称)な配置が重なった結果です。窓が「目」のように見え、玄関ドアが「口」のように感じられてしまうのです。この「顔」のような印象を解消するには、いくつかの設計変更が考えられます。

1. 窓の位置と大きさを調整する

窓を「目」に見立てているのは、窓の位置とサイズが対称的で、かつ玄関ドアとのバランスがとれているためです。このバランスを崩すことで、「顔」の印象を弱めることができます。

具体的な方法としては、以下の3つの方法が考えられます。

  • 窓のサイズを変える:片側の窓を大きく、もう片側の窓を小さくする、あるいは片方の窓を小さくして、もう片方を別のデザインにするなど、非対称にすることで、左右のバランスを崩し、「顔」の印象を軽減できます。例えば、片側にFIX窓(開かない窓)を設け、もう片側に開閉可能な窓を設けるのも効果的です。FIX窓は採光を確保しつつ、窓としての主張を弱めることができます。
  • 窓の位置を変える:窓を玄関から少しずらして配置することで、左右対称性を崩せます。例えば、片方の窓を玄関から少し離れた位置に配置したり、窓の高さを変えるのも効果的です。玄関ドアと窓の距離感を調整することで、「目」と「口」のバランスが崩れ、顔のように見えにくくなります。
  • 窓の種類を変える:例えば、片側に縦長の窓、もう片側に横長の窓を設置するなど、窓の形を変えることで、左右対称性を崩すことができます。また、窓枠のデザインや素材を変えることで、窓の存在感を調整することも可能です。例えば、目立たない色の窓枠を使用したり、窓枠を壁と同系色にすることで、窓の存在感を抑えることができます。

2. 玄関アプローチのデザインを変える

玄関アプローチのデザインを変えることで、視覚的な重心を玄関からずらして、「顔」の印象を弱めることができます。

  • 植栽を配置する:玄関前に木や花を植えることで、視線を玄関からそらすことができます。高低差のある植栽を配置することで、立体感も出し、より自然な景観を作り出すことができます。常緑樹や季節の花などを組み合わせ、一年を通して変化のある景色を楽しむこともできます。
  • アプローチの素材を変える:レンガや石、砂利など、玄関アプローチの素材を変えることで、玄関周りのデザインに変化を与えられます。素材の質感や色を変えることで、玄関の存在感を調整することも可能です。例えば、玄関前にウッドデッキを設置するのも良いでしょう。ウッドデッキは自然な素材感で、玄関周りを温かみのある空間に演出します。
  • 照明を工夫する:玄関アプローチに照明を設置することで、夜間の視線を玄関からそらすことができます。また、照明の色温度を変えることで、玄関周りの雰囲気を変えることも可能です。暖色系の照明は温かみのある雰囲気を、寒色系の照明はクールな雰囲気を演出します。

3. 外壁のデザインを変える

外壁のデザインを変えることで、建物の全体的な印象を変え、「顔」の印象を弱めることができます。

  • 素材を変える:例えば、玄関部分だけ異なる素材を使用したり、アクセントとして異なる色の外壁材を使用するなど、玄関部分に視覚的な変化を与えることで、「顔」の印象を軽減できます。木目調の外壁材を使用することで、自然な雰囲気を演出することもできます。
  • 色を変える:玄関部分とその他の部分で外壁の色を変えることで、視覚的なメリハリをつけ、「顔」の印象を弱めることができます。玄関部分を濃い色にすることで、玄関の存在感を強調することもできます。
  • デザインを変える:例えば、玄関部分に装飾を施したり、異なるデザインの外壁材を使用することで、玄関部分に視覚的な変化を与えることができます。玄関上に庇(ひさし)を設置することで、玄関を雨や日差しから守るだけでなく、デザイン的なアクセントにもなります。

専門家の視点:建築士のアドバイス

建築士の視点から見ると、玄関が「顔」に見えるのは、設計上のバランスの問題だけでなく、建物の周囲の環境も影響している可能性があります。例えば、道路からの距離や、周囲の建物との関係性なども考慮する必要があります。

建築士に相談することで、より具体的な解決策を見つけることができるでしょう。彼らは、設計図面だけでなく、周辺環境も考慮した上で、最適な設計案を提案してくれます。

まとめ:バランスと視覚的要素の調整が重要

玄関が「顔」のように見える問題は、窓の位置、サイズ、玄関アプローチのデザイン、外壁のデザインなど、複数の要素が複雑に絡み合っているため、一つの解決策だけでは不十分な場合があります。複数の方法を組み合わせて、バランスよく調整することで、より自然で、かつ魅力的な外観を実現できるでしょう。

専門家の意見を参考に、ご自身の好みや予算に合わせて、最適な解決策を見つけてください。

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