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家の基礎の種類と問題点:布基礎とコンクリート基礎の違い
ご質問ありがとうございます。ご自宅の基礎が、外周は布基礎で、内部はコンクリート基礎を直接土の上に設置した構造とのこと、そして基礎下に空洞化と砂利層が見つかったとのこと、大変心配ですね。まず、それぞれの基礎の種類と問題点について解説します。
布基礎とは?
布基礎とは、建物の外周部を帯状に基礎を構築する方法です。地盤の強度を確保し、建物の荷重を広く分散させることで、建物の安定性を高める効果があります。一般的に、地震に強いとされています。
コンクリート基礎(べた基礎以外)とは?
ご自宅の内部基礎のように、コンクリート基礎を直接土の上に設置する方法は、べた基礎と異なり、地盤の強度や均一性に大きく依存します。べた基礎と比較して、地盤の不同沈下や空洞化のリスクが高くなります。特に、砂利層の上に直接基礎を構築している場合、地盤の支持力が不足し、沈下や傾斜を引き起こす可能性があります。
空洞化の危険性
基礎下の空洞化は、建物の不同沈下や傾斜、ひび割れなどの深刻な問題を引き起こす可能性があります。放置すると、建物の構造に重大な影響を与え、居住の安全性を脅かす恐れがあります。
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空洞化の原因と対策
ご自宅の基礎下の空洞化の原因としては、以下の可能性が考えられます。
- 不適切な地盤調査:建設前に適切な地盤調査が行われず、地盤の強度や特性が正確に把握されていなかった可能性があります。
- 施工不良:基礎の施工時に、十分な締固めが行われなかった、または砕石などの転圧が不十分だった可能性があります。砂利層がそのまま残されていたことも考えられます。
- 経年劣化:時間の経過とともに、地盤の沈下や土壌の流出によって空洞が発生する可能性があります。
これらの原因を特定するには、専門家による調査が必要です。
専門家への相談と具体的な対策
現状では、ご自身で対処することは危険です。まずは、以下の専門家に相談することを強くお勧めします。
- 建築士:建物の構造や基礎の状態を診断し、適切な対策を提案してくれます。
- 地盤調査会社:地盤の状況を詳細に調査し、空洞化の原因を特定します。必要に応じて、地盤改良工事の提案も行います。
- 基礎補修工事専門業者:空洞化の状況に応じて、適切な補修工事を提案し、施工してくれます。
専門家による調査の結果に基づき、以下の対策が考えられます。
1. 空洞部の充填
空洞部に、セメントミルクやウレタン樹脂などの注入材を注入して、空洞を埋め、地盤を安定させます。この方法は、比較的低コストで、工期も短く済むことが多いです。ただし、空洞が大きい場合や、地盤の状況によっては、効果が限定的な場合もあります。
2. 地盤改良
地盤の強度を高めるために、地盤改良工事を検討する必要があります。代表的な方法としては、以下のものがあります。
- 砕石・砂利の圧密処理:既存の砂利層を適切に転圧し、地盤を固めます。既存の砂利層が十分な厚みと粒度であれば、この方法で対応できる可能性があります。
- セメント系固化処理:セメントミルクなどを地盤に注入して、地盤を固めます。比較的広範囲に適用できる方法です。
- 鋼管杭による支持力増強:地盤の支持力が不足している場合、鋼管杭を地中に打ち込み、建物の荷重を支える支持力を増強します。費用は高くなりますが、最も確実な方法の一つです。
3. 部分的な基礎補強
空洞化が局所的な場合は、部分的に基礎を補強することで対応できる可能性があります。例えば、コンクリートを補強したり、新たな基礎を構築したりする方法が考えられます。
費用と工期
費用と工期は、空洞化の程度、地盤の状況、選択する対策方法によって大きく異なります。数万円から数百万円、工期も数日から数ヶ月かかる場合があります。専門家に見積もりを取ることが重要です。
まとめ
基礎の空洞化は、放置すると重大な問題につながる可能性があります。早急に専門家にご相談し、適切な調査と対策を行うことを強くお勧めします。安全で安心な住まいを守るため、費用や手間を惜しまずに対応することが重要です。 ご自身の判断で安易な対処をせず、専門家のアドバイスを仰ぎ、安全な住まいを確保してください。