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専有面積と住戸専用面積(壁芯)の違い
マンションなどの不動産物件において、「専有面積」と「住戸専用面積(壁芯)」はよく混同されますが、明確な違いがあります。簡単に言うと、専有面積は居住者個人が自由に使える面積の総計であり、住戸専用面積(壁芯)は壁の中心線で区切られた面積です。
専有面積は、私たちが普段生活している空間の広さを表します。具体的には、部屋、キッチン、浴室、トイレ、廊下など、室内にある全てのスペースが含まれます。一方、住戸専用面積(壁芯)は、壁の中心線から中心線までの面積を測ったもので、壁の厚さ分が専有面積よりも小さくなります。 これは、マンションの構造上、壁は共有部分と専有部分の境界線となるため、壁の中心線を基準に面積を算出する必要があるためです。
専有面積に含まれるもの、含まれないもの
* 含まれるもの:室内にある全ての空間(部屋、キッチン、浴室、トイレ、廊下、収納スペースなど)。
* 含まれないもの:バルコニー、ベランダ、庭などの外部空間、共用廊下、エレベーター、駐車場など共有部分。
専有面積36㎡を住戸専用面積(壁芯)に換算する方法
専有面積36㎡を住戸専用面積(壁芯)に正確に換算するには、壁の厚さを知ることが必要です。壁の厚さはマンションによって異なり、一般的には10cm~20cm程度です。仮に壁の厚さが平均的な15cmとすると、換算方法は以下のようになります。
まず、壁の厚さをメートルに換算します。15cm = 0.15mです。次に、専有面積を構成する各部屋の壁の長さを測定します。各部屋の壁の長さ×壁の厚さ(0.15m)を計算し、その合計面積を専有面積から差し引くことで、おおよその住戸専用面積(壁芯)を算出できます。
しかし、正確な換算は不可能です。なぜなら、壁の厚さが部屋ごとに異なったり、壁の出っ張りや凹みがある場合があるからです。正確な面積を知るには、不動産会社に図面を確認するのが最も確実な方法です。
ベランダやバルコニーは面積に含まれるか?
ベランダやバルコニー、庭は専有面積には含まれません。 これらは専有部分ではありますが、外部空間であるため、専有面積の計算には含まれません。ただし、登記簿上の専有面積にベランダ面積が含まれているケースもありますので、不動産会社に確認が必要です。
住戸専用面積(壁芯)の基準は日本全国共通か?
住戸専用面積(壁芯)の算出方法は、基本的に日本全国共通です。壁の中心線を基準に面積を計算するという点は変わりません。しかし、壁の厚さや構造はマンションによって異なるため、同じ専有面積でも住戸専用面積(壁芯)は異なります。不動産会社や地域によって基準が異なるということはありませんが、物件によって面積に違いが生じることを理解しておきましょう。
専有面積と住戸専用面積(壁芯)に関する注意点
* 登記簿を確認する:物件の正確な専有面積と、ベランダなどが含まれているかどうかを確認するには、登記簿謄本を確認するのが最も確実です。
* 図面を確認する:不動産会社に詳細な図面を確認し、壁の厚さや各部屋の寸法を確認することで、より正確な面積を把握できます。
* 専門家に相談する:不動産に関する専門知識がない場合は、不動産会社や不動産鑑定士などに相談することをお勧めします。
まとめ
専有面積と住戸専用面積(壁芯)は、どちらも重要な指標ですが、その定義と計算方法には違いがあります。物件を購入する際には、これらの違いを理解し、正確な面積を把握することが重要です。不動産会社に積極的に質問し、登記簿や図面を確認することで、納得のいく物件選びができます。