家の湿度、部屋によって全然違う!温度計・湿度計の誤差と対策

温度計と湿度計ですが、家のなかの各部屋に温度計と湿度計(組み合わされたものですが)を置いてありますが、すぐ隣の部屋なのに湿度が10パーセント違っていることがおおいです。同じメーカーではないのですが、このくらいの誤差があるのは仕方が無いのでしょうか。

湿度計の誤差、10%は大きい?原因を探る

すぐ隣の部屋なのに湿度が10%も違うというのは、確かに気になりますね。同じメーカーではないとはいえ、この程度の差は、必ずしも「仕方がない」とは言い切れません。まずは、その誤差の原因を探ることから始めましょう。

湿度計の測定原理と誤差要因

湿度計には、大きく分けて「毛髪式」「電子式」「コンデンサー式」などがあります。それぞれ測定原理が異なり、誤差の要因も異なります。

* **毛髪式:** 人間の髪の毛の伸縮を利用したアナログ式の湿度計です。安価で手軽ですが、経年劣化による誤差が大きくなりやすく、温度変化にも影響を受けやすいのがデメリットです。
* **電子式:** 半導体センサーを用いたデジタル式の湿度計です。比較的安価で、毛髪式に比べて精度が高い傾向があります。しかし、センサーの劣化や、周囲の環境(温度、空気の流れなど)によって誤差が生じる可能性があります。
* **コンデンサー式:** 2枚の電極間の静電容量の変化を測定する湿度計です。高精度で安定した測定が可能です。しかし、価格が高めです。

多くの家庭用湿度計は電子式です。10%の誤差は、センサーの劣化、校正不足、設置場所、周囲環境の影響などが考えられます。

湿度計の設置場所と周囲環境の影響

湿度計の設置場所も、測定精度に大きく影響します。

* **直射日光の当たる場所:** 直射日光はセンサーに直接熱を与え、誤差の原因となります。
* **暖房器具や冷房器具の近く:** 熱気や冷気の影響で、正確な湿度を測定できません。
* **窓際:** 外気の影響を受けやすく、室内の湿度とは異なる値を示す可能性があります。
* **空気の流れの激しい場所:** 空気の循環が活発な場所では、測定値が不安定になります。

理想的な設置場所は、直射日光が当たらない、暖房器具や冷房器具から離れた、空気の流れが穏やかな場所です。できれば、床から1.2m程度の高さに設置するのがおすすめです。

複数の湿度計を使用することのメリットとデメリット

複数の湿度計を使用することで、測定値の信頼性を高めることができます。しかし、同じような誤差が出ている場合は、湿度計自体に問題がある可能性が高いです。

湿度差の原因を探る:部屋ごとの環境チェック

10%もの湿度差があるということは、部屋ごとの環境に大きな違いがある可能性があります。以下の点をチェックしてみましょう。

1. 部屋の構造と素材

* **窓の大きさや材質:** 窓が大きい部屋や、断熱性の低い窓ガラスを使用している部屋は、外気の影響を受けやすく、湿度が変動しやすいです。
* **壁や床の素材:** コンクリートやタイルなどの吸湿性の低い素材を使用している部屋は、湿度が低くなりやすい傾向があります。逆に、木材や畳などの吸湿性の高い素材を使用している部屋は、湿度が高くなりやすいです。
* **換気状況:** 換気扇の設置場所や使用頻度、窓の開閉頻度によって、部屋の湿度が大きく変わります。

2. 生活習慣

* **洗濯物の室内干し:** 室内干しは、部屋の湿度を大きく上昇させます。
* **加湿器や除湿器の使用:** 加湿器や除湿器の使用状況によって、湿度が大きく変化します。
* **植物の有無:** 植物は、蒸散作用によって湿度を上昇させます。

3. その他要因

* **漏水:** 壁や天井からの漏水は、局所的に湿度を高くします。
* **結露:** 窓や壁に結露が発生している場合は、湿度が高い状態です。

湿度計の精度を高めるための具体的な対策

湿度計の誤差を減らし、より正確な湿度を測定するためには、以下の対策が有効です。

1. 湿度計の選定と設置

* **高精度な湿度計を選ぶ:** 精度が高いコンデンサー式や、信頼できるメーカーの電子式湿度計を選びましょう。
* **適切な場所に設置する:** 直射日光の当たらない、暖房器具や冷房器具から離れた、空気の流れが穏やかな場所に設置します。
* **定期的な校正:** 湿度計は定期的に校正を行う必要があります。校正方法は、メーカーによって異なりますので、取扱説明書を確認しましょう。

2. 部屋ごとの環境改善

* **換気をこまめに行う:** 適切な換気は、部屋の湿度を安定させるのに効果的です。
* **除湿対策:** 室内干しを避ける、除湿器を使用するなど、湿度を下げる対策をしましょう。
* **加湿対策:** 加湿器を使用する、観葉植物を置くなど、湿度を上げる対策をしましょう。

3. 専門家への相談

どうしても湿度が安定しない、または原因がわからない場合は、専門家(建築士、不動産会社など)に相談してみましょう。

まとめ:快適な室内環境を目指して

部屋ごとの湿度差が大きい場合は、湿度計の精度だけでなく、部屋の環境や生活習慣を見直す必要があります。高精度な湿度計を選び、適切な場所に設置し、定期的な校正を行うことで、より正確な湿度測定が可能になります。それでも解決しない場合は、専門家のアドバイスを求めることも検討しましょう。快適な室内環境を保つためには、湿度管理も重要な要素です。

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