安いアパートに畳部屋が多い理由とは?畳のメリット・デメリットと、賃貸選びのポイント

なぜ、安いアパートは畳部屋なの? 安いアパートは畳の部屋が多いイメージがあります。 なぜでしょう。畳って高い気がするのですが。

安いアパートに畳部屋が多い理由

安いアパートに畳の部屋が多いというイメージは、決して間違いではありません。 実際、築年数の古い賃貸物件や比較的家賃の安い物件では、フローリングではなく畳の部屋が多い傾向にあります。その理由をいくつか見ていきましょう。

① 施工コストの低さ

畳はフローリングと比較して、初期の施工コストが低い傾向にあります。フローリングの場合、下地処理、床材の施工、そして仕上げと、工程が多く、材料費も高価です。一方、畳は比較的シンプルな構造で、畳表を交換するなど、部分的な修繕が容易です。特に、古くなった物件のリノベーションにおいては、全面的なフローリングへの張り替えよりも、畳の表替えの方が費用を抑えられます。そのため、家賃を抑えたいオーナーにとっては、畳を採用することがコスト削減につながるのです。

② メンテナンスの容易さ(部分的な修繕)

フローリングは傷つきやすく、一度傷つくと目立ち、交換が必要になるケースもあります。しかし、畳は部分的な修繕が可能です。例えば、畳表が傷んできた場合、表替えをすることで新品同様の状態に戻すことができます。これは、フローリングに比べてメンテナンスコストを抑えることができる大きなメリットです。 特に、古くからある物件では、部分的な修繕で済む畳の方が、コストパフォーマンスが良いと判断されることが多いのです。

③ 断熱性・調湿性

畳は、フローリングに比べて断熱性と調湿性に優れています。これは、畳が天然素材であるイグサやワラを使用しているためです。日本の気候に適した素材であり、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるため、空調費の節約にもつながります。ただし、近年は断熱性の高いフローリングも開発されており、このメリットは相対的に小さくなってきています。

④ 日本独特の文化・慣習

畳は、古くから日本の住宅に用いられてきた伝統的な床材です。日本の文化や生活様式に深く根付いており、特に高齢者層にとっては、畳の部屋の方が落ち着きを感じ、親しみやすいという側面もあります。そのため、高齢者向け賃貸物件などでは、畳の部屋が好まれる傾向が見られます。

畳のメリット・デメリット

畳には、上で述べたようなメリットがありますが、デメリットも存在します。

畳のメリット

*

  • 断熱性・調湿性が高い:夏涼しく冬暖かい快適な空間を実現。
  • 足腰への負担が少ない:フローリングに比べて柔らかく、足腰への負担が少ない。
  • メンテナンスが比較的容易:表替えで比較的簡単に修繕できる。
  • 落ち着いた雰囲気:和のテイストでリラックスできる空間を演出。

畳のデメリット

*

  • 汚れやすい:飲み物をこぼしたり、食べこぼしなど、汚れが目立ちやすい。
  • ダニ・カビの発生:湿気がこもりやすく、ダニやカビが発生しやすい。
  • 傷つきやすい:重い家具を置くとへこみやすい。
  • リフォーム費用:フローリングに張り替えるリフォームは高額になる場合がある。

安いアパート選びのポイント

安いアパートを選ぶ際には、畳の部屋であること以外にも、様々な点に注意する必要があります。

築年数と設備

築年数が古いアパートは、家賃が安い傾向がありますが、設備が古かったり、修繕が必要な箇所が多い可能性があります。事前にしっかりと内見を行い、設備の状態や修繕が必要な箇所がないかを確認しましょう。

周辺環境

駅からの距離やスーパーマーケットなどの生活施設の近さなども重要なポイントです。利便性の高い場所であれば、多少家賃が高くても生活の質は向上します。

防音性

アパートは、隣の音などが聞こえやすい場合があります。防音性が低いと、生活に支障をきたす可能性があるので、事前に確認しておきましょう。

セキュリティ

防犯カメラの設置状況やオートロックの有無なども確認しておきましょう。

専門家の意見:インテリアコーディネーターの視点

インテリアコーディネーターの視点から見ると、畳は「和」のテイストを演出する上で非常に効果的な素材です。しかし、現代のライフスタイルに合わせ、畳とフローリングを組み合わせるなど、デザイン性を高める工夫も可能です。例えば、リビングはフローリング、寝室は畳といったように、部屋の用途に合わせて床材を使い分けることで、より快適な空間を演出できます。 また、畳の部屋に合う家具を選ぶことで、より魅力的な空間を創り出すことができます。

まとめ

安いアパートに畳の部屋が多いのは、施工コストの低さやメンテナンスの容易さなどが理由です。しかし、畳にはメリット・デメリットがあるので、自分の生活スタイルや好みに合った物件を選ぶことが重要です。 アパート選びでは、家賃だけでなく、築年数、設備、周辺環境、防音性、セキュリティなど、様々な点を考慮して、納得のいく物件を選びましょう。

ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)