Contents
温水式床暖房の設置面積と暖かさの関係性
大阪での新築、17帖LDKに温水式床暖房の設置をご検討中とのこと、構造上の制約から9帖への設置と、その暖かさについてのご心配、よく分かります。確かに「床暖房は7割以上の設置面積が必要」という話を耳にすることも多いでしょう。しかし、これはあくまで目安であり、断熱性能や住宅の構造、使用環境などによって大きく変わってきます。
7割という数字は、特に寒冷地や、断熱性能が低い住宅を想定したケースが多いです。高断熱住宅であれば、少ない面積でも十分な暖かさを得られる可能性があります。逆に、断熱性能が低い住宅では、7割以上の面積でも物足りないかもしれません。
あなたのケースでは、発泡ウレタンによる断熱材を使用予定とのこと。これは一般的な断熱材と比較して断熱性能が高い部類に入ります。ただし、高機密高断熱住宅と比較すると、断熱性能は劣ります。
設置面積5割弱での暖かさ:大阪の気候を考慮して
大阪は寒冷地ではありませんが、冬は冷え込む日もあります。9帖の設置面積で、LDK全体を床暖房だけで暖めるのは、やや厳しいと考えるのが妥当でしょう。5割弱の設置面積では、設置されていない部分の冷え込みが気になる可能性が高いです。
ネットで買うなら?いろのくにのおすすめインテリア(PR)
しかし、完全に暖まらないというわけではありません。以下のような工夫で、快適性を高めることができます。
快適な空間を実現するための工夫
1. 断熱性能の向上
* 窓の断熱強化:高性能な断熱ガラスへの交換、窓枠の気密性の向上などを検討しましょう。窓から逃げる熱を減らすことで、床暖房の効率が向上します。
* 壁・天井の断熱強化:可能な範囲で、断熱材の追加や、より高性能な断熱材への変更を検討しましょう。特に外壁と接する部分の断熱は重要です。
* 気密性の向上:隙間風を防ぐことで、暖房効率が大幅にアップします。気密測定を行い、必要に応じて気密性の向上策を検討しましょう。
2. 床暖房の設定温度と運転時間
* 設定温度:室温を24℃に設定する必要はありません。20℃~22℃程度に設定し、こまめに温度調整することで、省エネ効果を高めつつ、快適な温度を保てます。
* 運転時間:朝と夕方の寒い時間帯を中心に運転し、昼間は他の暖房器具と併用するなど、時間帯を調整することで効率的な暖房を実現できます。
3. 補助暖房器具の活用
床暖房だけでは不安な場合は、補助暖房器具を併用しましょう。
* エアコン:床暖房と併用することで、効率的に室温を上げることができます。
* 電気ストーブやヒーター:床暖房が効きにくい部分に、スポット的に暖房器具を使用することで、より快適な空間を演出できます。
* カーペットやラグ:床からの冷え込みを防ぐ効果があります。特に、床暖房が設置されていない部分に敷くことで、快適性を高めます。
4. 家具の配置
家具の配置によっては、床暖房の効率が低下することがあります。
* 家具の配置:ソファやテーブルなどを、床暖房の吹き出し口を塞がないように配置しましょう。
専門家の意見を参考に
床暖房の設置面積や暖かさについては、設計士や建築業者に相談するのが一番です。彼らは、あなたの家の構造や断熱性能を考慮した上で、最適な設置面積や暖房方法を提案してくれます。また、見積もり作成の段階で、床暖房の費用やランニングコストについても相談しましょう。
事例紹介
私の知人で、15帖のLDKに温水式床暖房を7割程度の面積で設置した方がいます。高断熱住宅ではありませんでしたが、断熱材をしっかり施工したことで、冬場も床暖房だけで快適に過ごせているそうです。ただし、補助暖房としてエアコンも使用しているとのことです。
まとめ
9帖の設置面積で大阪の冬を床暖房だけで過ごすのは、やや厳しいかもしれません。しかし、断熱性能の向上や補助暖房器具の活用、家具の配置などを工夫することで、快適な空間を実現できる可能性は十分にあります。専門家と相談しながら、最適なプランを検討することをお勧めします。